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恐るべき執着心
92 新学期
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テーマパークに行った日は体力を使い果たして爆睡した。翌日、歩き回ったお陰で筋肉痛が来た。
まあ、その話しはおいといてだ。中間テストの結果が帰ってきた。全員赤点は回避、一番危なかったのは私の魔法史でした。
そして、今度は期末試験がやってきた。
今回も中間テストの時のように勉強会が開かれた。ただ、前回とは違いクラスメイト達がちらほらと参加するようになった。
決闘の件で哀れまれたり、事件解決の後で「もしや?」みたいな視線を貰ってはいたが、どうにも“関わらない方がいいやつら”認定はされていないらしい。
変わった人の集まりとは思われてるっぽいけどね。
期末テストもアッサリとすんで冬休みに入った。
遠方に実家があるもの達の大半は学校に残るらしい。まぁ、冬休みは一ヶ月もないからね。
行って帰るだけで休み消し飛ぶような距離に実家がある人もいるから長期休みを学校で過ごすのは珍しい話しでもないんだとか。
これが夏休みなら話しは変わってたんだろうな。それはそうと最初に来る長期休みが冬休みってのは日本人からしたら新鮮なものだ。
異世界で二回目の年越しと新年だ。
この年越しとか新年とかは回りに通じないのは一回目で分かっているので、篠野部以外にこの話を振ることはない。
作った雑煮を配ったりはした。私が食べたいから作ったのでそれほど量がなく、いつメンとクラスメイトや知り合い数人で一瞬でなくなった。
暖かい汁物、冬場には人気である。
食べたくて作った豚汁も好評だった。
そんなこんな冬休みが終わり、新学期が始まる。
時期も一月と言うことで、まだ寒さが残るものの十二月よりも断然ましになっている。
新学期が始まって事件が起こったりすることはなく、一学期の慌ただしさはどこかに言ってしまったようだ。
二学期には行ってから
魔法などの勉強、戦闘訓練、図書館で調べ物、その繰り返して時間は進んでいく。
魔法の勉強も戦闘訓練も交友関係も何の問題もなく、いつもと変わらない。
だけど、メルリス魔法学校の図書館でも異世界転移の方法や帰る方法は見つからなかった。
出てくるのは転移魔法の資料や過去に異世界から来た人や動物に関する記録、それっぽい逸話や昔話、お伽噺程度だ。
転移魔法だって特定の人以外使ったら行けないし、学校に使える人はいるけどよほどのことがない限り使わないらしい。
まぁ、マッドハッドじいさんに聞いた私達が、この世界に適応した話を考えれば使う人間が制限されるのも致し方ないだろう。
下手うったらミンチになりそうだ……。
おっと、話が逸れた。
ともかく、この学校の図書館の蔵書の数は凄まじい。今だ全て読めたとは言えないが、ここにも元の世界に帰るための情報はない気がする。
全部読めてないからなんとも言えないけどね。望み薄っぽい。
やはり王宮魔道師の筆頭になる他ないのか……。
ため息が出る。
王宮魔道師の筆頭しか知り得ない秘術、今は一年前に異世界から三人呼んだという情報が入っているから知ってるのは筆頭だけではないだろうけど聞き出すとかは無理だろうな……。
騎士から聞いた異世界から召喚された三人、再開したときに更に話を聞いてみたが待遇は悪くないらしい。
呼ばれた三人は今年から軍学校に通っているのだという話も聞いた。
召喚されたときの話を聞こうにも軍学校に通っているって言うのがしんどい。不用意に会いに行けないからだ。
この前、町を歩いているときにうちの生徒と軍学校の生徒がいざこざを起こしているのをみてしまった。
あ、もちろん先生に通報はしておいた。
どっちから始めたとか知らないけど、あんなのを見ちゃったら軍学校に関わる気になれない。
もういっそ国の偉い人に異世界人ですって申し出て保護して貰うって選択肢もあるんだろう。
だけど、それを選んだとしてだ。私達が三人と同じ待遇を得られるかと言えば分からない。
そもそもの話、呼ばれた三人が何の目的で呼ばれたのか分からない限り、ちょっとこの選択肢は取りたくない。
魔王の話はない、世界に聞きも迫ってない。なにか国が大きな問題を抱えているって訳でもない。目的が分からない。
それに、私達を呼んだ者は今現在“不明”だ。
個人か__篠野部いわく個人でやった可能性が低いらしい、同感だ__組織単位か、そして私達を呼んだ目的も不明。
私が国に支える立場なら内側にいれたくない。
「結局どれがいいんだか……」
今こうして王宮魔道師を目指しているが、それすらあっているのかもわからない。
もうすでに一年たっているんだよねえ。
「戌井」
悩んでいると別の場所で何かしら手がかりになりそうなものがないかと探していた篠野部は声をかけてきた。
「ん?どうしたの?」
「そろそろ授業が始まる。戻るぞ」
篠野部の言葉に時計を見上げる。
時計が指す時刻は授業開始の少し前だ。今から向かえば間に合うだろう。
「うわ、気がつかなかった」
慌てて手に持っていた本を本棚に戻す。
それを見ていたカルタは一瞬、永華に視線を移しなにも言わずに先行する。永華は何を言うでもなく、置いていかれないように慌てて付いていく。
「良さそうなの何にも見つからなかったや」
「そうか。こっちもだ」
う~ん、収穫はゼロか。
前途多難……。
魔法関連の勉強で魔方陣が一番得意だと言えるけど、呼び水になっただろう魔方陣については全くもってなにも分からない。
原型が転移系なのはわかるけど、他がなあ……。
調べたところ、古い形式の魔方陣みたいで余計に情報がないし難しい。
一体何年この世界にいることになるんだろうか。もしかしたら死ぬまでいることになるかもしれない。
そうなれば私達はどうなるんだろう。案外適応してのんびりゆったり暮らしてたり?なんて、絶対にあり得ないことだ。
「うぅ、寒ッ……」
ビュウ__
冷たい風が永華の頬を撫でた。
体に力が入って震える。
夏は苦手で、冬の方がましだとは思えるが、どっちにしろ嫌なものは嫌だ。快適な環境で過ごしたい。
「ん?」
冬用のローブで顔下半分と手を温めようと画策する。
すると篠野部がなにかを見つけたらしく立ち止まった。
何事かと様子をうかがうと、あからさまに渡したいにたいして微笑む上級生がいた。
制服からして二年生だろう。
何かしらたくらんでいるようにしか見えない……。
「よう、俺はロンテ・ブレイブって言うんだ。二年生な」
親切に自己紹介してくれた。
「今日はある頼みごとがあってきたんだが、ローレス・レイスのクラスメイトだよな」
口ぶりは私達にローレスとクラスメイト書きいてる風だが断定してきている。
「そうですが、何ですか?」
篠野部の問いに先輩はあるものを差し出した。
差し出したのは白い便箋だった。手紙だ。
「これ、渡して欲しいんだ」
何でわざわざ私達に頼むんだろうか。クラスがわかってるんだったら自分で渡しに行けばいいのに。
何か、ローレスに会えないわけがある?
カルタも永華と同じことを考えたのか眉間にシワがよっている。
二人の様子を見たロンテは一瞬ポカンとして、また笑った。
「警戒心高いなあ。感心、感心……。で、渡してくれるか?大事な用件が書かれてるんだわ。俺は訳あってアイツに会いに行けねえし、俺が行ったところで喜ばねえだろうしな」
「……はぁ、わかりました。レイスに渡しておきます」
警戒して様子をうかがう永華と、これは断れないと感じたカルタは大人しく手紙を受け取った。
「ありがとうな、後輩。んじゃあな」
去り際に手を振ってどこかに消えていった。
「なんだったの、あの人」
「さあな、気になるんならレイスに聞けばいい」
あの感じからして聞いたところで教えてくれないだろうし、気まずくなるだけだと思うんだけど……。
手紙を受け取った私達は教室に向かうべく廊下を歩いていく。
教室に付くと、もうすでにローレスが教室の中にいた。
「あ、いた」
「レイス」
「んお?なに~?」
反応が緩い。目を擦っているし寝たいんだろうか。
「なんか先輩に手紙渡せって頼まれたんだよ。ローレス何かした?」
「え、俺なにもしてないよ?」
「なんでもいい、手紙渡したからな」
篠野部が机に手紙を置いて空いている席に座りに行った。
便箋にはローレスの名前しか書いておらず差出人は書かれていない。
それを不思議に思ったらしいローレスはクルクルと手紙を回して、あちこちを観察していた。
「誰から渡されたの?」
「えっと……ロンテ・ブレイブ、だったかな?」
ガタンッ!__
永華がロンテの名前を出した瞬間、ローレス凄まじい勢いで立ち上がり永華の肩をつかむ。
「本当にロンテって名乗ったのか!?」
「え、う、うん」
「どんな見た目だった?」
永華は戸惑いながらもローレスの質問に答えるべく、髪の色や目の色を言っていく。
回りは何だ何だとざわついている。
「もう、卒業してると思ったのに……」
まさしく顔面蒼白、力が抜けたかのように椅子に座り込んでしまった。
「ろ、ローレス?顔色悪いよ?医務室行く?」
「いや、大丈夫だ」
大丈夫と言っても顔色は悪いのは変わらない。
どうしたらいいかわからず、周囲と一緒におろおろしているとザベル先生がやってきてローレスの顔色を見た瞬間、医務室に魔法を使って放り込んだ。
その後、授業は開始された。
「……ローレス、どうしたんだろ?」
「……さあ?少なくともロンテ・ブレイブとやらにはいい思いではないらしい」
間違いない。
ロンテ・ブレイブがヤバイやつなのだろうか?だったら一応、ナーズビアか同学年のカリヤ先輩に話を聞きに行くべきかもしれない。
またカリヤ先輩の時みたいに決闘なのかな?
……なんにせよ、ローレスが心配だ。
まあ、その話しはおいといてだ。中間テストの結果が帰ってきた。全員赤点は回避、一番危なかったのは私の魔法史でした。
そして、今度は期末試験がやってきた。
今回も中間テストの時のように勉強会が開かれた。ただ、前回とは違いクラスメイト達がちらほらと参加するようになった。
決闘の件で哀れまれたり、事件解決の後で「もしや?」みたいな視線を貰ってはいたが、どうにも“関わらない方がいいやつら”認定はされていないらしい。
変わった人の集まりとは思われてるっぽいけどね。
期末テストもアッサリとすんで冬休みに入った。
遠方に実家があるもの達の大半は学校に残るらしい。まぁ、冬休みは一ヶ月もないからね。
行って帰るだけで休み消し飛ぶような距離に実家がある人もいるから長期休みを学校で過ごすのは珍しい話しでもないんだとか。
これが夏休みなら話しは変わってたんだろうな。それはそうと最初に来る長期休みが冬休みってのは日本人からしたら新鮮なものだ。
異世界で二回目の年越しと新年だ。
この年越しとか新年とかは回りに通じないのは一回目で分かっているので、篠野部以外にこの話を振ることはない。
作った雑煮を配ったりはした。私が食べたいから作ったのでそれほど量がなく、いつメンとクラスメイトや知り合い数人で一瞬でなくなった。
暖かい汁物、冬場には人気である。
食べたくて作った豚汁も好評だった。
そんなこんな冬休みが終わり、新学期が始まる。
時期も一月と言うことで、まだ寒さが残るものの十二月よりも断然ましになっている。
新学期が始まって事件が起こったりすることはなく、一学期の慌ただしさはどこかに言ってしまったようだ。
二学期には行ってから
魔法などの勉強、戦闘訓練、図書館で調べ物、その繰り返して時間は進んでいく。
魔法の勉強も戦闘訓練も交友関係も何の問題もなく、いつもと変わらない。
だけど、メルリス魔法学校の図書館でも異世界転移の方法や帰る方法は見つからなかった。
出てくるのは転移魔法の資料や過去に異世界から来た人や動物に関する記録、それっぽい逸話や昔話、お伽噺程度だ。
転移魔法だって特定の人以外使ったら行けないし、学校に使える人はいるけどよほどのことがない限り使わないらしい。
まぁ、マッドハッドじいさんに聞いた私達が、この世界に適応した話を考えれば使う人間が制限されるのも致し方ないだろう。
下手うったらミンチになりそうだ……。
おっと、話が逸れた。
ともかく、この学校の図書館の蔵書の数は凄まじい。今だ全て読めたとは言えないが、ここにも元の世界に帰るための情報はない気がする。
全部読めてないからなんとも言えないけどね。望み薄っぽい。
やはり王宮魔道師の筆頭になる他ないのか……。
ため息が出る。
王宮魔道師の筆頭しか知り得ない秘術、今は一年前に異世界から三人呼んだという情報が入っているから知ってるのは筆頭だけではないだろうけど聞き出すとかは無理だろうな……。
騎士から聞いた異世界から召喚された三人、再開したときに更に話を聞いてみたが待遇は悪くないらしい。
呼ばれた三人は今年から軍学校に通っているのだという話も聞いた。
召喚されたときの話を聞こうにも軍学校に通っているって言うのがしんどい。不用意に会いに行けないからだ。
この前、町を歩いているときにうちの生徒と軍学校の生徒がいざこざを起こしているのをみてしまった。
あ、もちろん先生に通報はしておいた。
どっちから始めたとか知らないけど、あんなのを見ちゃったら軍学校に関わる気になれない。
もういっそ国の偉い人に異世界人ですって申し出て保護して貰うって選択肢もあるんだろう。
だけど、それを選んだとしてだ。私達が三人と同じ待遇を得られるかと言えば分からない。
そもそもの話、呼ばれた三人が何の目的で呼ばれたのか分からない限り、ちょっとこの選択肢は取りたくない。
魔王の話はない、世界に聞きも迫ってない。なにか国が大きな問題を抱えているって訳でもない。目的が分からない。
それに、私達を呼んだ者は今現在“不明”だ。
個人か__篠野部いわく個人でやった可能性が低いらしい、同感だ__組織単位か、そして私達を呼んだ目的も不明。
私が国に支える立場なら内側にいれたくない。
「結局どれがいいんだか……」
今こうして王宮魔道師を目指しているが、それすらあっているのかもわからない。
もうすでに一年たっているんだよねえ。
「戌井」
悩んでいると別の場所で何かしら手がかりになりそうなものがないかと探していた篠野部は声をかけてきた。
「ん?どうしたの?」
「そろそろ授業が始まる。戻るぞ」
篠野部の言葉に時計を見上げる。
時計が指す時刻は授業開始の少し前だ。今から向かえば間に合うだろう。
「うわ、気がつかなかった」
慌てて手に持っていた本を本棚に戻す。
それを見ていたカルタは一瞬、永華に視線を移しなにも言わずに先行する。永華は何を言うでもなく、置いていかれないように慌てて付いていく。
「良さそうなの何にも見つからなかったや」
「そうか。こっちもだ」
う~ん、収穫はゼロか。
前途多難……。
魔法関連の勉強で魔方陣が一番得意だと言えるけど、呼び水になっただろう魔方陣については全くもってなにも分からない。
原型が転移系なのはわかるけど、他がなあ……。
調べたところ、古い形式の魔方陣みたいで余計に情報がないし難しい。
一体何年この世界にいることになるんだろうか。もしかしたら死ぬまでいることになるかもしれない。
そうなれば私達はどうなるんだろう。案外適応してのんびりゆったり暮らしてたり?なんて、絶対にあり得ないことだ。
「うぅ、寒ッ……」
ビュウ__
冷たい風が永華の頬を撫でた。
体に力が入って震える。
夏は苦手で、冬の方がましだとは思えるが、どっちにしろ嫌なものは嫌だ。快適な環境で過ごしたい。
「ん?」
冬用のローブで顔下半分と手を温めようと画策する。
すると篠野部がなにかを見つけたらしく立ち止まった。
何事かと様子をうかがうと、あからさまに渡したいにたいして微笑む上級生がいた。
制服からして二年生だろう。
何かしらたくらんでいるようにしか見えない……。
「よう、俺はロンテ・ブレイブって言うんだ。二年生な」
親切に自己紹介してくれた。
「今日はある頼みごとがあってきたんだが、ローレス・レイスのクラスメイトだよな」
口ぶりは私達にローレスとクラスメイト書きいてる風だが断定してきている。
「そうですが、何ですか?」
篠野部の問いに先輩はあるものを差し出した。
差し出したのは白い便箋だった。手紙だ。
「これ、渡して欲しいんだ」
何でわざわざ私達に頼むんだろうか。クラスがわかってるんだったら自分で渡しに行けばいいのに。
何か、ローレスに会えないわけがある?
カルタも永華と同じことを考えたのか眉間にシワがよっている。
二人の様子を見たロンテは一瞬ポカンとして、また笑った。
「警戒心高いなあ。感心、感心……。で、渡してくれるか?大事な用件が書かれてるんだわ。俺は訳あってアイツに会いに行けねえし、俺が行ったところで喜ばねえだろうしな」
「……はぁ、わかりました。レイスに渡しておきます」
警戒して様子をうかがう永華と、これは断れないと感じたカルタは大人しく手紙を受け取った。
「ありがとうな、後輩。んじゃあな」
去り際に手を振ってどこかに消えていった。
「なんだったの、あの人」
「さあな、気になるんならレイスに聞けばいい」
あの感じからして聞いたところで教えてくれないだろうし、気まずくなるだけだと思うんだけど……。
手紙を受け取った私達は教室に向かうべく廊下を歩いていく。
教室に付くと、もうすでにローレスが教室の中にいた。
「あ、いた」
「レイス」
「んお?なに~?」
反応が緩い。目を擦っているし寝たいんだろうか。
「なんか先輩に手紙渡せって頼まれたんだよ。ローレス何かした?」
「え、俺なにもしてないよ?」
「なんでもいい、手紙渡したからな」
篠野部が机に手紙を置いて空いている席に座りに行った。
便箋にはローレスの名前しか書いておらず差出人は書かれていない。
それを不思議に思ったらしいローレスはクルクルと手紙を回して、あちこちを観察していた。
「誰から渡されたの?」
「えっと……ロンテ・ブレイブ、だったかな?」
ガタンッ!__
永華がロンテの名前を出した瞬間、ローレス凄まじい勢いで立ち上がり永華の肩をつかむ。
「本当にロンテって名乗ったのか!?」
「え、う、うん」
「どんな見た目だった?」
永華は戸惑いながらもローレスの質問に答えるべく、髪の色や目の色を言っていく。
回りは何だ何だとざわついている。
「もう、卒業してると思ったのに……」
まさしく顔面蒼白、力が抜けたかのように椅子に座り込んでしまった。
「ろ、ローレス?顔色悪いよ?医務室行く?」
「いや、大丈夫だ」
大丈夫と言っても顔色は悪いのは変わらない。
どうしたらいいかわからず、周囲と一緒におろおろしているとザベル先生がやってきてローレスの顔色を見た瞬間、医務室に魔法を使って放り込んだ。
その後、授業は開始された。
「……ローレス、どうしたんだろ?」
「……さあ?少なくともロンテ・ブレイブとやらにはいい思いではないらしい」
間違いない。
ロンテ・ブレイブがヤバイやつなのだろうか?だったら一応、ナーズビアか同学年のカリヤ先輩に話を聞きに行くべきかもしれない。
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……なんにせよ、ローレスが心配だ。
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