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子は鎹
194 行動開始
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本来ならば二年生に進級している日。
本来ならば始業式が行われている最中だろう今、私は旧スラム街手前の背の高い建物の屋根の上にいた。
天気は晴天、風は強いが煩わしいと思うほどではない。
深呼吸をして、ヘルスティーナ先生に貰った髪紐で高く結い上げた。
私が着るには随分と大きいメルリス魔法学校の制服、そのジャケットが風に揺られる。
このジャケットは篠野部のものだ。
勝手に拝借している手前、こういうのもアレだが、これは願掛けのようなものだ。
見つけたら返す、そのために着てるだけだし、今の状態の私を見たら文句を言うだろうしね。
……まぁ、うん。
願掛けとか良くわかってないから、これで合ってるのか良くわかんないんだけどね。
「永華」
旧スラム街を眺めていると、ローレスに声をかけられた。
「ん?」
「もう、すぐ時間だぞ」
「わかった」
屋根から降りて、位置につく。
ほどなくして、メルリス魔法学校から鐘の音が鳴り響いた。
その鐘の音を合図に、一斉に走り出す。
先導しているのは音の反響で進むべき道をしることのできるロンテ先輩と、小さい魔法植物を操って道を調べているジャーニー先生だ。
腰にさした刀に手を添えて、深呼吸する。
向かうは旧スラム街の向こう側にある、ローシュテールにより建てられた研究施設だ。
足に痛みはない。
体のどこにも、痛みはない。
走って走って、進んでいくと目的地が見えてくる。
「手強いのが四人いますね」
「あぁ、しかも二人……いや、三人はしってるやつだな。回りに何人も隠れてやがる」
それと同時に、カンツォーネとベルド、それから不健康そうな黒服、あと西洋の剣を持った黒服の四人が現れた。
やっぱり、こうなるよね。
情報が漏れているのか、それとも予想していたことなのか。
まぁ、そんなのはどうでもいい。
私が今するべきことは前に進むことだけだ。
ザベル先生、マーマリア先生、ジャーニー先生、ヘルスティーナ先生が前に進もうとすると黒服達が立ちはだかる。
教師組を足止めするために出てきたらしい一行は、私達学生組を毛ほども気にする様子はなく、放置されてしまっている。
早々に教師組が抜けるのは想定内だが、やっぱり強い大人がいなくなるのは不安になるな。
「おい、ボサッとしてんじゃねえぞ」
「っ!わかってますよ」
ビーグル先輩に背中を叩かれ、ハッとする。
わかっていたことだし、作戦の一部なのだ。
先生達は強いし、負けることなんてあり得ないんだから、私が心配する必要はないんだ。
佐之助さんに刀を渡されたあと、ヘルスティーナ先生の自己魔法を試すことになった。
結果だけ言えば、解呪には成功しなかった。
こうかは緩和されて、激痛からは大分ましにはなったが歩けることはなかった。
見慣れないどころか初めて見る東洋の呪いは、魔法の類いである西洋の呪いとは同じ方法では解呪できなかったのだ。
やり方を変えなければならないと言うことになったのだが、それでは時間が圧倒的に足りない。
当たり前だ。
一度、組み上げた魔法を元に別の魔法を組み上げなければ行けないのだから、時間なんていくらあっても足りないのだ。
そこで、呪いの媒体となっている藁人形があれば成功するかもしれないのでは?という話になったのだが、それもそれで黒服達から藁人形を強奪しなければならない。
ならば解呪ではなく緩和に方向性を変えた。
緩和は成功、手を加えたヘルスティーナ先生特性の呪い避けがうまい具合に働いたのだ。
呪いの問題が一時でアレ解決したので、次は篠野部をどうやって見つけて、どうやって助け出すかという話になった。
そもそもであるが、黒服達のアジトはどこか?
推測であるが王都の西側にあるスラム時代の建物が残っている場所、そこにアジトがあるのではないかと考えている。
理由は単純なもので、目撃情報や黒服関連の出来事が西側で集中しているからだ。
それに加え、西側に誘導しようとした黒服達の動きと先生達から聞いた撤退していった方向から考えると、ほぼ確実といってもいいだろう。
となれば旧スラム街のどこがアジトなのか。
てっきり一番いりくんでいるところを使っているんじゃないかと思っていたのだけれどザベル先生から待ったがかかった。
旧スラム街の何処かをアジトに使うとしても、いつか必ず解体する建物なのだし、いつ壊れるかもわからない建物なのだから、組織だって使うのならば不安が大きい。
怪しい場所は他にもある。
それはスラムを失くすさいにローシュテールが“ブレイブ家の近くに住んでいる研究者に頼まれて”建てた研究施設だ。
スラム街にモカノフが現れた時期と同時期に建てられた施設になにもないとは思えなかったらしい。
ブレイブ家の近くに住んでいる研究者が黒服の一員で、ローシュテールに取引を持ちかけていたのだとしたら、研究施設をアジトにするのも容易いだろう。
宛が外れていた場合、向こうに時間を与えることになってしまうが、探索範囲的にも時間的にも、研究施設がアジトである可能性にかけるしかなかった。
アジトであろう場所が絞れたから、次は作戦だ。
どれ程情報が漏れるかわからないが、作戦はあるに越したことはない。
明確な目標を決めることにした。
まず、最優先の第一目標は篠野部カルタの奪還。
第二目標はヘラクレス・アリスの冤罪をはらすことが出きる証拠の確保。
第三目標、戌井永華と篠野部カルタを狙っている理由を探ること。
第四目標、強欲と憤怒の薬やご禁制の魔法薬との関連性を調べること。
以上の四つであるが下二つは正直、調べなくてもいいものだ。
そして、なるべく戦闘は避けて目的の達成を優先させることになった。
さて、肝心の作戦だが、まず先生達を足止めする部隊が出てくるだろうが、そこは素直に戦うことになった。
この選択は先生達への信頼と信用をもとに取ったもので、先生にぶつけられるような相手が学生達に勝てるのか?という不安からくるものでもある。
きっと、先生達を足止めする部隊は私達学生を気にする余裕はないだろうから放置される可能性が高い。
というわけで、できうる限りの敵を教師陣が引き付けている間に目的の達成は学生組が行うことになった。
薬の使用者が出た場合、勇者三人組に任せることになった。
この三人、どうもヘルスティーナ先生の自己魔法と似たようなことができるらしい。
正式に異世界から呼ばれたものに付与される得点のようなものらしい。
私達が呼ばれたことについての疑問が増えたけど、ここでは一旦置いておく。
そんなわけだから厄介な薬の使用者には三人が割り当てられることになった。
もし別れることになるのならば必ず二人以上で行動すること、なるべき戦闘は避けること。
誰でもいいから篠野部を見つけて回収、合図を出して生徒達は撤退して、残りは教師陣が叩き潰すということになった。
先生達の負担が大きいんじゃ、と意見したが生徒をあまり危ない目に遭わせたくないといわれてしまえば、それ以上は言えなかった。
ヘラクレスの方へ行く面々に関しては、今だ軍に囚われているヘラクレスに何かされる可能性があるので__それこそ暗殺とか__の牽制。
ヘラクレスの無罪の証拠が手に入ったときにすぐに対応できてるように待機する。
その二つの役割がある。
他にも色々あるけど、そこは割愛しよう。
このまま作戦通りにいって、誰が篠野部のもとにたどり着くんだろうか。
モカノフが言っていた“あの方”というのも気になるし、モカノフよりも強い敵がいると考えた方がいいよね……。
本来ならば始業式が行われている最中だろう今、私は旧スラム街手前の背の高い建物の屋根の上にいた。
天気は晴天、風は強いが煩わしいと思うほどではない。
深呼吸をして、ヘルスティーナ先生に貰った髪紐で高く結い上げた。
私が着るには随分と大きいメルリス魔法学校の制服、そのジャケットが風に揺られる。
このジャケットは篠野部のものだ。
勝手に拝借している手前、こういうのもアレだが、これは願掛けのようなものだ。
見つけたら返す、そのために着てるだけだし、今の状態の私を見たら文句を言うだろうしね。
……まぁ、うん。
願掛けとか良くわかってないから、これで合ってるのか良くわかんないんだけどね。
「永華」
旧スラム街を眺めていると、ローレスに声をかけられた。
「ん?」
「もう、すぐ時間だぞ」
「わかった」
屋根から降りて、位置につく。
ほどなくして、メルリス魔法学校から鐘の音が鳴り響いた。
その鐘の音を合図に、一斉に走り出す。
先導しているのは音の反響で進むべき道をしることのできるロンテ先輩と、小さい魔法植物を操って道を調べているジャーニー先生だ。
腰にさした刀に手を添えて、深呼吸する。
向かうは旧スラム街の向こう側にある、ローシュテールにより建てられた研究施設だ。
足に痛みはない。
体のどこにも、痛みはない。
走って走って、進んでいくと目的地が見えてくる。
「手強いのが四人いますね」
「あぁ、しかも二人……いや、三人はしってるやつだな。回りに何人も隠れてやがる」
それと同時に、カンツォーネとベルド、それから不健康そうな黒服、あと西洋の剣を持った黒服の四人が現れた。
やっぱり、こうなるよね。
情報が漏れているのか、それとも予想していたことなのか。
まぁ、そんなのはどうでもいい。
私が今するべきことは前に進むことだけだ。
ザベル先生、マーマリア先生、ジャーニー先生、ヘルスティーナ先生が前に進もうとすると黒服達が立ちはだかる。
教師組を足止めするために出てきたらしい一行は、私達学生組を毛ほども気にする様子はなく、放置されてしまっている。
早々に教師組が抜けるのは想定内だが、やっぱり強い大人がいなくなるのは不安になるな。
「おい、ボサッとしてんじゃねえぞ」
「っ!わかってますよ」
ビーグル先輩に背中を叩かれ、ハッとする。
わかっていたことだし、作戦の一部なのだ。
先生達は強いし、負けることなんてあり得ないんだから、私が心配する必要はないんだ。
佐之助さんに刀を渡されたあと、ヘルスティーナ先生の自己魔法を試すことになった。
結果だけ言えば、解呪には成功しなかった。
こうかは緩和されて、激痛からは大分ましにはなったが歩けることはなかった。
見慣れないどころか初めて見る東洋の呪いは、魔法の類いである西洋の呪いとは同じ方法では解呪できなかったのだ。
やり方を変えなければならないと言うことになったのだが、それでは時間が圧倒的に足りない。
当たり前だ。
一度、組み上げた魔法を元に別の魔法を組み上げなければ行けないのだから、時間なんていくらあっても足りないのだ。
そこで、呪いの媒体となっている藁人形があれば成功するかもしれないのでは?という話になったのだが、それもそれで黒服達から藁人形を強奪しなければならない。
ならば解呪ではなく緩和に方向性を変えた。
緩和は成功、手を加えたヘルスティーナ先生特性の呪い避けがうまい具合に働いたのだ。
呪いの問題が一時でアレ解決したので、次は篠野部をどうやって見つけて、どうやって助け出すかという話になった。
そもそもであるが、黒服達のアジトはどこか?
推測であるが王都の西側にあるスラム時代の建物が残っている場所、そこにアジトがあるのではないかと考えている。
理由は単純なもので、目撃情報や黒服関連の出来事が西側で集中しているからだ。
それに加え、西側に誘導しようとした黒服達の動きと先生達から聞いた撤退していった方向から考えると、ほぼ確実といってもいいだろう。
となれば旧スラム街のどこがアジトなのか。
てっきり一番いりくんでいるところを使っているんじゃないかと思っていたのだけれどザベル先生から待ったがかかった。
旧スラム街の何処かをアジトに使うとしても、いつか必ず解体する建物なのだし、いつ壊れるかもわからない建物なのだから、組織だって使うのならば不安が大きい。
怪しい場所は他にもある。
それはスラムを失くすさいにローシュテールが“ブレイブ家の近くに住んでいる研究者に頼まれて”建てた研究施設だ。
スラム街にモカノフが現れた時期と同時期に建てられた施設になにもないとは思えなかったらしい。
ブレイブ家の近くに住んでいる研究者が黒服の一員で、ローシュテールに取引を持ちかけていたのだとしたら、研究施設をアジトにするのも容易いだろう。
宛が外れていた場合、向こうに時間を与えることになってしまうが、探索範囲的にも時間的にも、研究施設がアジトである可能性にかけるしかなかった。
アジトであろう場所が絞れたから、次は作戦だ。
どれ程情報が漏れるかわからないが、作戦はあるに越したことはない。
明確な目標を決めることにした。
まず、最優先の第一目標は篠野部カルタの奪還。
第二目標はヘラクレス・アリスの冤罪をはらすことが出きる証拠の確保。
第三目標、戌井永華と篠野部カルタを狙っている理由を探ること。
第四目標、強欲と憤怒の薬やご禁制の魔法薬との関連性を調べること。
以上の四つであるが下二つは正直、調べなくてもいいものだ。
そして、なるべく戦闘は避けて目的の達成を優先させることになった。
さて、肝心の作戦だが、まず先生達を足止めする部隊が出てくるだろうが、そこは素直に戦うことになった。
この選択は先生達への信頼と信用をもとに取ったもので、先生にぶつけられるような相手が学生達に勝てるのか?という不安からくるものでもある。
きっと、先生達を足止めする部隊は私達学生を気にする余裕はないだろうから放置される可能性が高い。
というわけで、できうる限りの敵を教師陣が引き付けている間に目的の達成は学生組が行うことになった。
薬の使用者が出た場合、勇者三人組に任せることになった。
この三人、どうもヘルスティーナ先生の自己魔法と似たようなことができるらしい。
正式に異世界から呼ばれたものに付与される得点のようなものらしい。
私達が呼ばれたことについての疑問が増えたけど、ここでは一旦置いておく。
そんなわけだから厄介な薬の使用者には三人が割り当てられることになった。
もし別れることになるのならば必ず二人以上で行動すること、なるべき戦闘は避けること。
誰でもいいから篠野部を見つけて回収、合図を出して生徒達は撤退して、残りは教師陣が叩き潰すということになった。
先生達の負担が大きいんじゃ、と意見したが生徒をあまり危ない目に遭わせたくないといわれてしまえば、それ以上は言えなかった。
ヘラクレスの方へ行く面々に関しては、今だ軍に囚われているヘラクレスに何かされる可能性があるので__それこそ暗殺とか__の牽制。
ヘラクレスの無罪の証拠が手に入ったときにすぐに対応できてるように待機する。
その二つの役割がある。
他にも色々あるけど、そこは割愛しよう。
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