26歳の夏

石碑

恋はゲーム。ファッションのように纏うもの。

揺らぎの中で思うこともある。微睡みではなく、ゆっくりとした時間の何もない部屋の中で起きているとき、外からの反応がないとき。私は私と別のものの間にある愛おしさに包まれる。多幸感ではなく、ただ天井を見るだけである。
その時に、ああ。愛おしさというのはこうした静かな場所でないと、そばにはないのですね。いつもはどこか遠くにあって。あなたが風邪を引いて寝込んでいるときにそばに居てくれるのでしょう。そうすると発汗し、老廃物を流し、クリアになるためになんとなく空気のように、去っていったり来たりしながら。元気な姿を想像させずにクレープのように陽だまりを見せてくれる。