『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん

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第38話 魔族との和解と魔王の襲来

あの事件から5日後。
僕は今『念話』で呼ばれ魔族の里である集落、マヤイダを訪れていた。

「バルイルドさん、お久しぶりです。…リョダの様子はどうですか?」
「お久しぶりですライト様。リョダ殿は毎日訓練をなされている様子です。ついでにこの周辺の魔物、悉く狩ってくれますので…私どももご相伴にあずかっている状況です」

良かった。
違う星の生物でもあるリョダ。

かなり改造を施されており、この星で暮らすこと自体は問題がないのだけれど。
取り敢えず魔族の皆さんとは仲良くやっているようだ。

そんなことを話していると突然とんでもない魔力が猛スピードで近づいて来た。
今まさに話をしていたリョダだ。

そしてなぜか恍惚の表情を僕に向けてくる?!

「おお、ライト様…ご尊顔麗しく…バルイルド殿もいつも世話になっている」
「うあ、え、えっと。…リョダも問題なく元気そうだね」
「はっ。いまだあなた様の勅命、完了はしておりませんが…重ねて努力する事、改めて誓いを」

うーむ。
リョダ、真面目過ぎるんだよね。

だいたい僕が課したあの修練計画。
普通に数十年は必要なはずなのだけれど…

なんか数か月で終わらせそうな勢いだ。

もう少し肩の力抜けばいいのに…

「コホン。あまり無理はしないでね?なにより君ひとりが異常に強くなってもバランス困るからさ。それよりも森の暮らしは慣れたかな?」

「はっ。あまりにも快適でございます」

僕が用意したのはログハウス風の住宅と、数か月分の保存可能な食料のみなのだけれど…

どうやら彼はそれに対し非常に感動しているようだった。
確かにユニットバスとか暖房便座付きウオシュレットとか。

少しハッチャけてはいたけどね。

家にリョダを案内したとき、彼はあまりの感動に涙を流していたしね。

『かようなまさに神殿がごとく高貴な住居…おお、まさにあなた様は神だ』

とか言っていたし。
ふう。

「ハハ、ハ。それは良かったよ。えっと今日僕は用事でここに来たんだよね。リョダは何か用事あるの?」

「はっ?こ、これは失礼を…い、いえ、特には。…し、失礼いたします」

なぜか顔を赤らめ、言うが早く姿を消すリョダ。
思わず僕とバルイルドさんは顔を見合わせてしまう。

「…忙しい御仁ですな」
「うん」

何で顔を赤らめるの?
…僕、そういう趣味はないからねっ!!


※※※※※


何はともあれ僕はバルイルドさんに案内され、長老であるズゴイズードさんと打ち合わせを行った。

実は彼、僕のヒイヒイじいさん、つまり5代前の領主と交流をしていた数少ない生き残りだった。
だから実は彼は望んでいて。

僕たちヒューマン族との同盟、大賛成だったんだよね。

「また、あの愛おしい日々が訪れる…ああ、正に至福…ライト様、どうかよろしくお願いいたします」
「はい。それでは改めて領主である父上、お連れしますね。…今すぐでも問題ありませんか?」

「なんと…そうであったな。ライト様は伝説の転移魔術、習得されたまさに神。ええ。お願いいたします」

えっと。
なんか評価めちゃくちゃ高い?

コホン。

そうして正式に父上と魔族の長との間で、同盟の契約がなされた。
これでもう僕の領地では魔族との戦闘は終わりを告げたんだ。


※※※※※


「…全く。…お前が領主をやればよくないか?」
「何をおっしゃるんです?父上。…僕はまだ9歳です。子供です」
「むう」

なぜかジト目の父上だけれど。
でも僕にはわかる。

父上、本当に心の底から喜んでくれていたんだ。

自領の領民の事、そして魔族の事。
父上は既にいくつかの法案を国王に上奏していたんだ。

本当に尊敬できる父上だ。
いつか僕も。

だらからも尊敬される父上のような大人になりたい。


※※※※※


魔族との会談を終え、久しぶりに自宅へと戻った僕と父上。
父上は早速参謀長であるグラドールさんから留守の間の報告を受けているところだ。

時間の余裕ができた僕。
久しぶりに兵舎を訪れてみた。

「こんにちは」
「っ!?ラ、ライト様?!…いつお戻りに?」
「うん。いまさっきだね。またすぐに王都に行くけど…ん?」

なぜか体中軽傷を負っているマサルドさん。
そして聞こえてくる模擬戦の音。

…ん?
この魔力?!

「フハハハハハハハ!!その程度か?!…修練が足りぬのではないか?!!」
「くうっ、こ、この出鱈目魔王め!!コンチクショー!!!」

気合の籠った声と嘲る声。
声の主、魔王ルイだ。

あっという間に無力化される領兵。
勝ち誇りなぜか馬鹿笑いをするルイ。

「…何やってんの?」
「ふわっ?!ラ、ライト?!…ど、どうして?!」

勝ち誇るルイの後ろに転移して彼女の首根っこを掴む僕。
まるで借りてきた猫のようにおとなしくなるルイはいきなり僕に抱き着いて来た。

「うわーん。ライト、ライトおっ!!」
「うわっ?!あぶなっ!!…ちょ、ちょっと?!」

そして押し倒される僕。
体を押し付けながらも彼女から爆発的に色気が吹き上がる。

「…抱いて♡」
「はあっ?!」

そして力いっぱい抱き着いてくるルイ。
めっちゃいい匂いがする?!

なぜか領兵の皆さんはジト目を向けるし?

「うわっ、あの暴君が懐いている…さすがライトさま!」
「…ライト様、まだ9歳、だよな…恐るべし6股の貴公子」

うん?
――6股の貴公子?!

なにそれ?!!

どうやら領兵の皆さまには『説明』が必要なようだね。
僕はルイを軽く魔術で拘束し、すっと立ち上がった。

そして限りない愛情を込めた瞳で領兵の皆さんに視線を投げた。

「っ!?」
「ひぐうっ?!!」

固まり冷や汗を流す領兵の皆さん。

ん?
僕、別に怒っていないよ?

…ちょっと注意するだけ、だよ?!

「さあて…」
「ひいいいっっ!!!」

久しぶりに領兵の皆さんは僕の特別指導で、体中筋肉痛になりましたとさ。

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