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第48話 黒髪黒目の超絶美少女は初めてのお買い物に歓喜する
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「ふうー。終わった―――――」
皇帝との会談を終え、控室に戻った私たちは予定通り平民が着るような地味な服に着替えた。
本来の目的であるお友達とのお買い物イベントを決行すべく、その準備を整えていた。
一応陛下の許可を得て、部屋の選定は終わった。
皇居の隣にある離塔ヤナークの塔。
そこの特別室に早速転移門を新たに設置しました。
エルノールが倒れそうになるほど驚いていたけど……
うん。
天罰です。
取り敢えず確認のため私とリンネで一回ギルド本部へと飛んでみました。
問題なく稼働していることを確認し、皇帝へ挨拶をしてやっと解放されたところ。
細かい運用方法などは追って決めていく予定。
せっかくなのでエルノールに丸投げしました。
私の補佐、ザッカートに頼むから暇でしょ?
うん、私大分性格悪くなったね。
良い傾向だと思いたい。
※※※※※
そういう訳で。
転移魔法でどこにでも行けるエルノールを置き去りにし、改めて皇帝に用意してもらった地味目の馬車に乗り。
護衛の5人には一定の距離を保ってもらうことを確約し私たち女性6人はお目当ての洋服店へと来ていた。
世界最大の都市皇都バラナーダ。
人口200万人を誇る、世界最先端の街だ。
その街の若い女性に一番人気というマイナール洋服店。
店内のハイセンスな装飾と豊富な展示されている可愛らしい服やアクセサリーの数々に、私たち6人の顔がほころぶ。
「わあっ!凄い。……日本のお店より、ずっと素敵♡」
「す、凄いにゃ♡ふにゃー、いっぱい可愛い服があるにゃ」
「アクセサリーも可愛い♡」
目を輝かせる私たち。
皇帝の指示で案内をしてくれる近衛兵団の女性騎士、レナーク・コルナ伯爵令嬢が、店長を連れてきてくれた。
「ようこそマイナール洋服店へ。まあまあ、なんてお美しい。…コルナ様?ご予算のほどは?」
「気にする必要はない。かまわないので後で皇帝陛下あてに頼む。彼女たちは初めてらしいのでな。見繕ってやって欲しい。……まあここの服を着た彼女たち……最高の宣伝になるであろうな」
「ええ、ええ。そうでなくてもわたくし、興奮しております。このようにお美しく可愛らしい女性、それが6名も。……腕が鳴りますわ」
「……まあ、なんだ。お手柔らかに、な。美しさに囚われてしまうが……彼女たちはさる高貴なお方たちだ。よろしく頼む」
ついため息を零してしまうレナーク。
考えてみれば創造神に伝説のゲームマスター。
彼女の反応は当然だろう。
※※※※※
和やかな時間が流れる――
「ねえ美緒、この服可愛い。……試着してみない?」
「えっ?良いのかな……う、うん。着てみたい♡」
リンネが可愛らしいピンクを基調としたセンスの良いワンピースを私に見せ問いかける。
すかさず目を光らせ、店長のマイナールさんが私の手を引いた。
「まあ、お目が高い。これはつい最近発表されたばかりの新作なのです。ささ、どうぞ美緒さま」
「あ、は、はい。……お願いします」
試着室に入り、マイナールさんがまるで魔法のような手際の良さで今着ている服をあっという間にワンピースへと着せ替える。
「はあ♡とってもお似合いですわ。ささ、皆さんにご披露しましょ」
「うあ、えっと……可愛すぎないかな?服…」
鏡に映る自分に照れている私が言う間もなく開けられるカーテン。
リアが目を輝かせ、アリアはうっとりとしてなぜか涙ぐんでいる?
「きゃあー♡すんごく可愛い♡……美緒の黒髪に、とっても似合うね♡」
「うあ、あ、ありがとうルルーナ」
「店長さん、うち、これ着てみたいにゃ」
「まあまあ。皆さま本当に良いセンスです。ささ、どうぞ試着室に」
「にゃ♡」
始まる6人のファッションショー。
リンネ?
貴女それ着てどこ行くつもり?
男の人みんな卒倒しちゃう。
うあ、アリア……すんごく可愛い♡
控えめの胸がチャームポイントになるなんて……
凄いセンスよね。
ミ、ミネア?
あー、それはもう下着なのでは?
うう、えっちすぎるよっ!!
ふわー、やっぱりルルーナ…貴女成長期なのかな?
む、胸のボリュームが…
えっと、リア?
貴女なんでそんなにえっちいメイド服チョイスするのかな?
もう。
…………………
……………
………
ああ、本当に楽しい。
友達と一緒にお買い物……
こんなに心躍るなんて。
私ちゃんと希望を叶えられたんだ。
嬉しい。
本当に……幸せ。
※※※※※
ああ、美緒……なんて可憐で可愛い……
もちろんリンネ様はじめルルーナやミネアたちも……
美しい……
……ここは天国なのか?
※※※※※
帝国の騎士が同行するとはいえ。
さすがに護衛をおろそかにするわけにはいかない。
店長であるマイナールと協議の結果、渋々一人のみ入店を許されていた。
当然だが今回の隊長である私、不詳このレルダンが気配を消しながら責任をもって入店したのだが…
眼福すぎる。
すまん……ナディ。
私は今でもお前を愛している。
だが……新しい恋に進んでみたいのだ……
私は亡き妻に想いを馳せていた。
「ねえねえ、男の人の意見も聞きたいよね?レルダン、どうかな?」
ルルーナがちょっと色っぽい、胸元の大きく空いた服を着て悪戯そうに顔を緩ませながら気配を消していたはずの私に問いかける。
「う、うむ……す、素敵だ。……そ、その、少し刺激が強くはないか?」
「ふっふーん。じゃあねえ……ジャジャーン美緒の登場!」
「っ!?」
何故か日本の都会で見かけるような、この世界ではあまり見かけないへそを出し、胸元を強調する様な薄い生地の服を着せられ。
恥ずかしそうにする美緒がレルダンの前に連れてこられた。
「ちょ、ちょっと待って?…ひうっ?!レ、レルダン?!!ど、どうして?!!」
浮かれまくっていた美緒はレルダンが入店していたことを知らない。
途端に真っ赤に染まる顔。
「うう、は、恥ずかしい」
モジモジと体をうねらす。
「……………」
無言のレルダン。
美緒は恐る恐るレルダンに視線を向ける。
「あう、やっぱり似合わないよねっ!?ええっ?!レルダン?!大丈夫?!」
そこには……
鼻血を噴き出し白目をむき、立ったまま気を失っているレルダンがいた。
※※※※※
後日彼は語る。
私は天国に行った。
そして美緒は……まさに天使だった、と。
レルダンは美緒の虜になっていた。
あれからさらに美しく成長した美緒。
柔らかそうな、薄い生地に包まれた美しい魅力あふれる姿。
恥じらう顔――
目に焼き付いて離れない。
彼の中の美緒の存在が女神から天使へと変わり……
彼はもう自分の想いを隠さなくなる。
彼女を自分の物したくてたまらない。
「私は美緒が欲しい。いつか必ず射止めて見せる。そう、これは愛だ」
そう宣言し、サロンがパニックになったのはまた別のお話。
※※※※※
「えっと…こんなにたくさん……良いのかな?」
馬車に山盛りに積まれた洋服の入った箱と、多くのアクセサリーを見て思わず零す美緒。
最初どちらかと言えば冷めていた女性騎士レナーク。
しかし美緒たちの着せ替えの様子に徐々に顔を赤らめ始め…
気が付けば彼女の好みの服まで試着させられていた。
痛く気に入った様子で、しまいには誰よりも興奮し。
「マイナール。ありったけだ。この美しい美姫たちに、全部渡せ。全部だ!…もちろんアクセサリーもな。なーに心配などいらん。何しろ陛下がパトロンだ。はあ、なんてお美しい方々だ。私はグスッ……幸せ者だ」
涙ながらに力説する始末。
結果一人当たり約10着。
合計60着ほどの洋服とそれぞれ数セットのアクセサリーを手に入れてしまっていた。
「かまわない。ああ、もちろんお金は要らないぞ?あなたたちに払わせたなどとなれば、私が陛下に処刑されてしまうからな。……なんという役得。私は幸せ者だ。…美緒さま、ぜひ再度お越しの際はまた私、このレナークが責任をもって案内すると約束しよう」
「あ、ありがとうございます?」
なんで顔赤いの?
は、鼻息も……
あなた一応淑女よね?!
そんなやり取りをし、美緒の初めてのお友達とのお買い物は無事平和裏に進んだのであった。
そして次は……お待ちかねのスイーツ。
さすがは現地で暮らす淑女?
レナーク伯爵令嬢のお薦めのカフェ。
お店の外だというのに何とも言えない焼き菓子のいい香りが漂っていた。
「うあ♡いい匂い……お腹空いたね」
アリアがうっとりと顔を赤らめ私に視線を向ける。
ふふっ、可愛い。
私はアリアの手を取りにっこりとほほ笑む。
「うん。早速お店に入りましょ?……でもこのお店、人気店と聞いていたのに空いていてラッキーよね」
私の言葉に何故かレナークが得意げに話し出す。
「うむ。今日は貸し切りにしてあるのだ。貴女達専用というわけだ。遠慮はいらない。好きなだけ楽しむといい。ああ、護衛の皆も案内しよう」
えっ?
貸し切り?
ハハ、ハ。
良いのかな?
後で聞いたのだけど。
このお店皇都でも有数の人気店で、普段は1時間待ちは当たり前らしい。
うん。
スイーツ専門店のはずなのに、普通に『定食』とかもあるのよね。
護衛の皆も大満足でした。
もちろん私たちは――
「きゃあー♡何これ何これ?可愛い♡……んん?!甘くておいしー♡」
イチゴのショートケーキに、果物をふんだんに使ったタルト。
可愛らしい色とりどりのマカロン。
そして極めつけはウエディングケーキのような大きなホールケーキ。
今まで口にした事のないような上品な味わいの紅茶とともに楽しんだ私たち6人。
本当に天国に来たような満足感に包まれていました。
「おいしい。うあ、で、でも…太っちゃう?うう、手が止められないよ――」
神様が口の周り生クリームだらけにして顔を赤らめ涙目って……
うん。
今度これをネタにからかってやろう。
「あう♡おいひいよ…生きててよかった……」
リア?
ハハハ、泣くほど?
でも本当にすごい。
私は日本では「お一人様」だった。
だから実はカフェも行った事などない。
こんなに美しいお菓子、見たことなかった。
ああ。
私。
転移してこの世界に来られて良かった。
皆に会えて…本当に良かった。
だからこそ強く思う。
この幸せ、絶対に守る。
皆の笑顔、そして私自身の幸せ。
もう間違えない。
私はこの愛する仲間たちと一緒にずっと楽しく生きていく。
そうだよね、あの空間にいた優しい人。
そして……
お父さん。
皇帝との会談を終え、控室に戻った私たちは予定通り平民が着るような地味な服に着替えた。
本来の目的であるお友達とのお買い物イベントを決行すべく、その準備を整えていた。
一応陛下の許可を得て、部屋の選定は終わった。
皇居の隣にある離塔ヤナークの塔。
そこの特別室に早速転移門を新たに設置しました。
エルノールが倒れそうになるほど驚いていたけど……
うん。
天罰です。
取り敢えず確認のため私とリンネで一回ギルド本部へと飛んでみました。
問題なく稼働していることを確認し、皇帝へ挨拶をしてやっと解放されたところ。
細かい運用方法などは追って決めていく予定。
せっかくなのでエルノールに丸投げしました。
私の補佐、ザッカートに頼むから暇でしょ?
うん、私大分性格悪くなったね。
良い傾向だと思いたい。
※※※※※
そういう訳で。
転移魔法でどこにでも行けるエルノールを置き去りにし、改めて皇帝に用意してもらった地味目の馬車に乗り。
護衛の5人には一定の距離を保ってもらうことを確約し私たち女性6人はお目当ての洋服店へと来ていた。
世界最大の都市皇都バラナーダ。
人口200万人を誇る、世界最先端の街だ。
その街の若い女性に一番人気というマイナール洋服店。
店内のハイセンスな装飾と豊富な展示されている可愛らしい服やアクセサリーの数々に、私たち6人の顔がほころぶ。
「わあっ!凄い。……日本のお店より、ずっと素敵♡」
「す、凄いにゃ♡ふにゃー、いっぱい可愛い服があるにゃ」
「アクセサリーも可愛い♡」
目を輝かせる私たち。
皇帝の指示で案内をしてくれる近衛兵団の女性騎士、レナーク・コルナ伯爵令嬢が、店長を連れてきてくれた。
「ようこそマイナール洋服店へ。まあまあ、なんてお美しい。…コルナ様?ご予算のほどは?」
「気にする必要はない。かまわないので後で皇帝陛下あてに頼む。彼女たちは初めてらしいのでな。見繕ってやって欲しい。……まあここの服を着た彼女たち……最高の宣伝になるであろうな」
「ええ、ええ。そうでなくてもわたくし、興奮しております。このようにお美しく可愛らしい女性、それが6名も。……腕が鳴りますわ」
「……まあ、なんだ。お手柔らかに、な。美しさに囚われてしまうが……彼女たちはさる高貴なお方たちだ。よろしく頼む」
ついため息を零してしまうレナーク。
考えてみれば創造神に伝説のゲームマスター。
彼女の反応は当然だろう。
※※※※※
和やかな時間が流れる――
「ねえ美緒、この服可愛い。……試着してみない?」
「えっ?良いのかな……う、うん。着てみたい♡」
リンネが可愛らしいピンクを基調としたセンスの良いワンピースを私に見せ問いかける。
すかさず目を光らせ、店長のマイナールさんが私の手を引いた。
「まあ、お目が高い。これはつい最近発表されたばかりの新作なのです。ささ、どうぞ美緒さま」
「あ、は、はい。……お願いします」
試着室に入り、マイナールさんがまるで魔法のような手際の良さで今着ている服をあっという間にワンピースへと着せ替える。
「はあ♡とってもお似合いですわ。ささ、皆さんにご披露しましょ」
「うあ、えっと……可愛すぎないかな?服…」
鏡に映る自分に照れている私が言う間もなく開けられるカーテン。
リアが目を輝かせ、アリアはうっとりとしてなぜか涙ぐんでいる?
「きゃあー♡すんごく可愛い♡……美緒の黒髪に、とっても似合うね♡」
「うあ、あ、ありがとうルルーナ」
「店長さん、うち、これ着てみたいにゃ」
「まあまあ。皆さま本当に良いセンスです。ささ、どうぞ試着室に」
「にゃ♡」
始まる6人のファッションショー。
リンネ?
貴女それ着てどこ行くつもり?
男の人みんな卒倒しちゃう。
うあ、アリア……すんごく可愛い♡
控えめの胸がチャームポイントになるなんて……
凄いセンスよね。
ミ、ミネア?
あー、それはもう下着なのでは?
うう、えっちすぎるよっ!!
ふわー、やっぱりルルーナ…貴女成長期なのかな?
む、胸のボリュームが…
えっと、リア?
貴女なんでそんなにえっちいメイド服チョイスするのかな?
もう。
…………………
……………
………
ああ、本当に楽しい。
友達と一緒にお買い物……
こんなに心躍るなんて。
私ちゃんと希望を叶えられたんだ。
嬉しい。
本当に……幸せ。
※※※※※
ああ、美緒……なんて可憐で可愛い……
もちろんリンネ様はじめルルーナやミネアたちも……
美しい……
……ここは天国なのか?
※※※※※
帝国の騎士が同行するとはいえ。
さすがに護衛をおろそかにするわけにはいかない。
店長であるマイナールと協議の結果、渋々一人のみ入店を許されていた。
当然だが今回の隊長である私、不詳このレルダンが気配を消しながら責任をもって入店したのだが…
眼福すぎる。
すまん……ナディ。
私は今でもお前を愛している。
だが……新しい恋に進んでみたいのだ……
私は亡き妻に想いを馳せていた。
「ねえねえ、男の人の意見も聞きたいよね?レルダン、どうかな?」
ルルーナがちょっと色っぽい、胸元の大きく空いた服を着て悪戯そうに顔を緩ませながら気配を消していたはずの私に問いかける。
「う、うむ……す、素敵だ。……そ、その、少し刺激が強くはないか?」
「ふっふーん。じゃあねえ……ジャジャーン美緒の登場!」
「っ!?」
何故か日本の都会で見かけるような、この世界ではあまり見かけないへそを出し、胸元を強調する様な薄い生地の服を着せられ。
恥ずかしそうにする美緒がレルダンの前に連れてこられた。
「ちょ、ちょっと待って?…ひうっ?!レ、レルダン?!!ど、どうして?!!」
浮かれまくっていた美緒はレルダンが入店していたことを知らない。
途端に真っ赤に染まる顔。
「うう、は、恥ずかしい」
モジモジと体をうねらす。
「……………」
無言のレルダン。
美緒は恐る恐るレルダンに視線を向ける。
「あう、やっぱり似合わないよねっ!?ええっ?!レルダン?!大丈夫?!」
そこには……
鼻血を噴き出し白目をむき、立ったまま気を失っているレルダンがいた。
※※※※※
後日彼は語る。
私は天国に行った。
そして美緒は……まさに天使だった、と。
レルダンは美緒の虜になっていた。
あれからさらに美しく成長した美緒。
柔らかそうな、薄い生地に包まれた美しい魅力あふれる姿。
恥じらう顔――
目に焼き付いて離れない。
彼の中の美緒の存在が女神から天使へと変わり……
彼はもう自分の想いを隠さなくなる。
彼女を自分の物したくてたまらない。
「私は美緒が欲しい。いつか必ず射止めて見せる。そう、これは愛だ」
そう宣言し、サロンがパニックになったのはまた別のお話。
※※※※※
「えっと…こんなにたくさん……良いのかな?」
馬車に山盛りに積まれた洋服の入った箱と、多くのアクセサリーを見て思わず零す美緒。
最初どちらかと言えば冷めていた女性騎士レナーク。
しかし美緒たちの着せ替えの様子に徐々に顔を赤らめ始め…
気が付けば彼女の好みの服まで試着させられていた。
痛く気に入った様子で、しまいには誰よりも興奮し。
「マイナール。ありったけだ。この美しい美姫たちに、全部渡せ。全部だ!…もちろんアクセサリーもな。なーに心配などいらん。何しろ陛下がパトロンだ。はあ、なんてお美しい方々だ。私はグスッ……幸せ者だ」
涙ながらに力説する始末。
結果一人当たり約10着。
合計60着ほどの洋服とそれぞれ数セットのアクセサリーを手に入れてしまっていた。
「かまわない。ああ、もちろんお金は要らないぞ?あなたたちに払わせたなどとなれば、私が陛下に処刑されてしまうからな。……なんという役得。私は幸せ者だ。…美緒さま、ぜひ再度お越しの際はまた私、このレナークが責任をもって案内すると約束しよう」
「あ、ありがとうございます?」
なんで顔赤いの?
は、鼻息も……
あなた一応淑女よね?!
そんなやり取りをし、美緒の初めてのお友達とのお買い物は無事平和裏に進んだのであった。
そして次は……お待ちかねのスイーツ。
さすがは現地で暮らす淑女?
レナーク伯爵令嬢のお薦めのカフェ。
お店の外だというのに何とも言えない焼き菓子のいい香りが漂っていた。
「うあ♡いい匂い……お腹空いたね」
アリアがうっとりと顔を赤らめ私に視線を向ける。
ふふっ、可愛い。
私はアリアの手を取りにっこりとほほ笑む。
「うん。早速お店に入りましょ?……でもこのお店、人気店と聞いていたのに空いていてラッキーよね」
私の言葉に何故かレナークが得意げに話し出す。
「うむ。今日は貸し切りにしてあるのだ。貴女達専用というわけだ。遠慮はいらない。好きなだけ楽しむといい。ああ、護衛の皆も案内しよう」
えっ?
貸し切り?
ハハ、ハ。
良いのかな?
後で聞いたのだけど。
このお店皇都でも有数の人気店で、普段は1時間待ちは当たり前らしい。
うん。
スイーツ専門店のはずなのに、普通に『定食』とかもあるのよね。
護衛の皆も大満足でした。
もちろん私たちは――
「きゃあー♡何これ何これ?可愛い♡……んん?!甘くておいしー♡」
イチゴのショートケーキに、果物をふんだんに使ったタルト。
可愛らしい色とりどりのマカロン。
そして極めつけはウエディングケーキのような大きなホールケーキ。
今まで口にした事のないような上品な味わいの紅茶とともに楽しんだ私たち6人。
本当に天国に来たような満足感に包まれていました。
「おいしい。うあ、で、でも…太っちゃう?うう、手が止められないよ――」
神様が口の周り生クリームだらけにして顔を赤らめ涙目って……
うん。
今度これをネタにからかってやろう。
「あう♡おいひいよ…生きててよかった……」
リア?
ハハハ、泣くほど?
でも本当にすごい。
私は日本では「お一人様」だった。
だから実はカフェも行った事などない。
こんなに美しいお菓子、見たことなかった。
ああ。
私。
転移してこの世界に来られて良かった。
皆に会えて…本当に良かった。
だからこそ強く思う。
この幸せ、絶対に守る。
皆の笑顔、そして私自身の幸せ。
もう間違えない。
私はこの愛する仲間たちと一緒にずっと楽しく生きていく。
そうだよね、あの空間にいた優しい人。
そして……
お父さん。
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