神意再誕~ゲームマスターの少女は原初で微笑む~※旧『可愛くて最強?!知識チートの黒髪黒目の少女はゲーム世界に転移する?!』

たらふくごん

文字の大きさ
50 / 267

第48話 黒髪黒目の超絶美少女は初めてのお買い物に歓喜する

しおりを挟む
「ふうー。終わった―――――」

皇帝との会談を終え、控室に戻った私たちは予定通り平民が着るような地味な服に着替えた。
本来の目的であるお友達とのお買い物イベントを決行すべく、その準備を整えていた。

一応陛下の許可を得て、部屋の選定は終わった。

皇居の隣にある離塔ヤナークの塔。
そこの特別室に早速転移門を新たに設置しました。

エルノールが倒れそうになるほど驚いていたけど……
うん。
天罰です。

取り敢えず確認のため私とリンネで一回ギルド本部へと飛んでみました。
問題なく稼働していることを確認し、皇帝へ挨拶をしてやっと解放されたところ。

細かい運用方法などは追って決めていく予定。
せっかくなのでエルノールに丸投げしました。

私の補佐、ザッカートに頼むから暇でしょ?

うん、私大分性格悪くなったね。
良い傾向だと思いたい。


※※※※※


そういう訳で。

転移魔法でどこにでも行けるエルノールを置き去りにし、改めて皇帝に用意してもらった地味目の馬車に乗り。

護衛の5人には一定の距離を保ってもらうことを確約し私たち女性6人はお目当ての洋服店へと来ていた。

世界最大の都市皇都バラナーダ。
人口200万人を誇る、世界最先端の街だ。

その街の若い女性に一番人気というマイナール洋服店。
店内のハイセンスな装飾と豊富な展示されている可愛らしい服やアクセサリーの数々に、私たち6人の顔がほころぶ。

「わあっ!凄い。……日本のお店より、ずっと素敵♡」
「す、凄いにゃ♡ふにゃー、いっぱい可愛い服があるにゃ」
「アクセサリーも可愛い♡」

目を輝かせる私たち。
皇帝の指示で案内をしてくれる近衛兵団の女性騎士、レナーク・コルナ伯爵令嬢が、店長を連れてきてくれた。

「ようこそマイナール洋服店へ。まあまあ、なんてお美しい。…コルナ様?ご予算のほどは?」

「気にする必要はない。かまわないので後で皇帝陛下あてに頼む。彼女たちは初めてらしいのでな。見繕ってやって欲しい。……まあここの服を着た彼女たち……最高の宣伝になるであろうな」

「ええ、ええ。そうでなくてもわたくし、興奮しております。このようにお美しく可愛らしい女性、それが6名も。……腕が鳴りますわ」

「……まあ、なんだ。お手柔らかに、な。美しさに囚われてしまうが……彼女たちはさる高貴なお方たちだ。よろしく頼む」

ついため息を零してしまうレナーク。
考えてみれば創造神に伝説のゲームマスター。


彼女の反応は当然だろう。


※※※※※


和やかな時間が流れる――

「ねえ美緒、この服可愛い。……試着してみない?」
「えっ?良いのかな……う、うん。着てみたい♡」

リンネが可愛らしいピンクを基調としたセンスの良いワンピースを私に見せ問いかける。
すかさず目を光らせ、店長のマイナールさんが私の手を引いた。

「まあ、お目が高い。これはつい最近発表されたばかりの新作なのです。ささ、どうぞ美緒さま」
「あ、は、はい。……お願いします」

試着室に入り、マイナールさんがまるで魔法のような手際の良さで今着ている服をあっという間にワンピースへと着せ替える。

「はあ♡とってもお似合いですわ。ささ、皆さんにご披露しましょ」
「うあ、えっと……可愛すぎないかな?服…」

鏡に映る自分に照れている私が言う間もなく開けられるカーテン。
リアが目を輝かせ、アリアはうっとりとしてなぜか涙ぐんでいる?

「きゃあー♡すんごく可愛い♡……美緒の黒髪に、とっても似合うね♡」
「うあ、あ、ありがとうルルーナ」

「店長さん、うち、これ着てみたいにゃ」
「まあまあ。皆さま本当に良いセンスです。ささ、どうぞ試着室に」
「にゃ♡」

始まる6人のファッションショー。

リンネ?
貴女それ着てどこ行くつもり?

男の人みんな卒倒しちゃう。

うあ、アリア……すんごく可愛い♡
控えめの胸がチャームポイントになるなんて……

凄いセンスよね。

ミ、ミネア?

あー、それはもう下着なのでは?
うう、えっちすぎるよっ!!

ふわー、やっぱりルルーナ…貴女成長期なのかな?
む、胸のボリュームが…

えっと、リア?
貴女なんでそんなにえっちいメイド服チョイスするのかな?
もう。

…………………
……………
………


ああ、本当に楽しい。
友達と一緒にお買い物……
こんなに心躍るなんて。

私ちゃんと希望を叶えられたんだ。

嬉しい。
本当に……幸せ。


※※※※※


ああ、美緒……なんて可憐で可愛い……
もちろんリンネ様はじめルルーナやミネアたちも……
美しい……

……ここは天国なのか?


※※※※※


帝国の騎士が同行するとはいえ。
さすがに護衛をおろそかにするわけにはいかない。

店長であるマイナールと協議の結果、渋々一人のみ入店を許されていた。

当然だが今回の隊長である私、不詳このレルダンが気配を消しながら責任をもって入店したのだが…

眼福すぎる。

すまん……ナディ。
私は今でもお前を愛している。

だが……新しい恋に進んでみたいのだ……

私は亡き妻に想いを馳せていた。

「ねえねえ、男の人の意見も聞きたいよね?レルダン、どうかな?」

ルルーナがちょっと色っぽい、胸元の大きく空いた服を着て悪戯そうに顔を緩ませながら気配を消していたはずの私に問いかける。

「う、うむ……す、素敵だ。……そ、その、少し刺激が強くはないか?」
「ふっふーん。じゃあねえ……ジャジャーン美緒の登場!」
「っ!?」

何故か日本の都会で見かけるような、この世界ではあまり見かけないへそを出し、胸元を強調する様な薄い生地の服を着せられ。
恥ずかしそうにする美緒がレルダンの前に連れてこられた。

「ちょ、ちょっと待って?…ひうっ?!レ、レルダン?!!ど、どうして?!!」

浮かれまくっていた美緒はレルダンが入店していたことを知らない。
途端に真っ赤に染まる顔。

「うう、は、恥ずかしい」

モジモジと体をうねらす。

「……………」

無言のレルダン。
美緒は恐る恐るレルダンに視線を向ける。

「あう、やっぱり似合わないよねっ!?ええっ?!レルダン?!大丈夫?!」

そこには……
鼻血を噴き出し白目をむき、立ったまま気を失っているレルダンがいた。


※※※※※


後日彼は語る。

私は天国に行った。
そして美緒は……まさに天使だった、と。

レルダンは美緒の虜になっていた。

あれからさらに美しく成長した美緒。
柔らかそうな、薄い生地に包まれた美しい魅力あふれる姿。
恥じらう顔――

目に焼き付いて離れない。

彼の中の美緒の存在が女神から天使へと変わり……
彼はもう自分の想いを隠さなくなる。

彼女を自分の物したくてたまらない。

「私は美緒が欲しい。いつか必ず射止めて見せる。そう、これは愛だ」

そう宣言し、サロンがパニックになったのはまた別のお話。


※※※※※


「えっと…こんなにたくさん……良いのかな?」

馬車に山盛りに積まれた洋服の入った箱と、多くのアクセサリーを見て思わず零す美緒。

最初どちらかと言えば冷めていた女性騎士レナーク。
しかし美緒たちの着せ替えの様子に徐々に顔を赤らめ始め…

気が付けば彼女の好みの服まで試着させられていた。

痛く気に入った様子で、しまいには誰よりも興奮し。

「マイナール。ありったけだ。この美しい美姫たちに、全部渡せ。全部だ!…もちろんアクセサリーもな。なーに心配などいらん。何しろ陛下がパトロンだ。はあ、なんてお美しい方々だ。私はグスッ……幸せ者だ」

涙ながらに力説する始末。

結果一人当たり約10着。
合計60着ほどの洋服とそれぞれ数セットのアクセサリーを手に入れてしまっていた。

「かまわない。ああ、もちろんお金は要らないぞ?あなたたちに払わせたなどとなれば、私が陛下に処刑されてしまうからな。……なんという役得。私は幸せ者だ。…美緒さま、ぜひ再度お越しの際はまた私、このレナークが責任をもって案内すると約束しよう」

「あ、ありがとうございます?」

なんで顔赤いの?
は、鼻息も……

あなた一応淑女よね?!

そんなやり取りをし、美緒の初めてのお友達とのお買い物は無事平和裏に進んだのであった。

そして次は……お待ちかねのスイーツ。

さすがは現地で暮らす淑女?
レナーク伯爵令嬢のお薦めのカフェ。

お店の外だというのに何とも言えない焼き菓子のいい香りが漂っていた。

「うあ♡いい匂い……お腹空いたね」

アリアがうっとりと顔を赤らめ私に視線を向ける。
ふふっ、可愛い。

私はアリアの手を取りにっこりとほほ笑む。

「うん。早速お店に入りましょ?……でもこのお店、人気店と聞いていたのに空いていてラッキーよね」

私の言葉に何故かレナークが得意げに話し出す。

「うむ。今日は貸し切りにしてあるのだ。貴女達専用というわけだ。遠慮はいらない。好きなだけ楽しむといい。ああ、護衛の皆も案内しよう」

えっ?
貸し切り?

ハハ、ハ。
良いのかな?

後で聞いたのだけど。
このお店皇都でも有数の人気店で、普段は1時間待ちは当たり前らしい。

うん。
スイーツ専門店のはずなのに、普通に『定食』とかもあるのよね。
護衛の皆も大満足でした。

もちろん私たちは――

「きゃあー♡何これ何これ?可愛い♡……んん?!甘くておいしー♡」

イチゴのショートケーキに、果物をふんだんに使ったタルト。
可愛らしい色とりどりのマカロン。
そして極めつけはウエディングケーキのような大きなホールケーキ。

今まで口にした事のないような上品な味わいの紅茶とともに楽しんだ私たち6人。
本当に天国に来たような満足感に包まれていました。

「おいしい。うあ、で、でも…太っちゃう?うう、手が止められないよ――」

神様が口の周り生クリームだらけにして顔を赤らめ涙目って……

うん。
今度これをネタにからかってやろう。

「あう♡おいひいよ…生きててよかった……」

リア?
ハハハ、泣くほど?

でも本当にすごい。

私は日本では「お一人様」だった。

だから実はカフェも行った事などない。
こんなに美しいお菓子、見たことなかった。

ああ。
私。

転移してこの世界に来られて良かった。
皆に会えて…本当に良かった。

だからこそ強く思う。

この幸せ、絶対に守る。
皆の笑顔、そして私自身の幸せ。

もう間違えない。
私はこの愛する仲間たちと一緒にずっと楽しく生きていく。

そうだよね、あの空間にいた優しい人。
そして……


お父さん。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした

赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第2巻発売中です!】 逞しく成長したリューク、そしてジーナ、ユフィオ、キスティーが大活躍します! 皆様どうぞよろしくお願いいたします。 【書籍第3巻が発売されました!】 今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。 イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。アニスもレムも超カワで、表紙もカッコイイです! 素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。 【2024年10月23日コミカライズ開始!】 『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました! 颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。 【ストーリー紹介】 幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。 そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。 養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。 だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。 『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。 貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。 『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。 『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。 どん底だった主人公が一発逆転する物語です。 ※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

追放貴族少年リュウキの成り上がり~魔力を全部奪われたけど、代わりに『闘気』を手に入れました~

さとう
ファンタジー
とある王国貴族に生まれた少年リュウキ。彼は生まれながらにして『大賢者』に匹敵する魔力を持って生まれた……が、義弟を溺愛する継母によって全ての魔力を奪われ、次期当主の座も奪われ追放されてしまう。 全てを失ったリュウキ。家も、婚約者も、母の形見すら奪われ涙する。もう生きる力もなくなり、全てを終わらせようと『龍の森』へ踏み込むと、そこにいたのは死にかけたドラゴンだった。 ドラゴンは、リュウキの境遇を憐れみ、ドラゴンしか使うことのできない『闘気』を命をかけて与えた。 これは、ドラゴンの力を得た少年リュウキが、新しい人生を歩む物語。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

処理中です...