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第4章 火山のドラゴン編
136話 消滅と希望
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私は目が覚めると、アクアとスピネルが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「あれ・・・何があったの?」
私は一瞬何があったかわからなかったが、急に頭の中に記憶が蘇ったのだ。
私はゆっくりと立ち上がると、目の前にとても綺麗で優しい光を放つ集合体が現れたのだ。
その集合体はあっという間に人の形に変わり、見慣れた精霊の姿になったのだ。
「成功したのだな?
舞が目覚めたぞ。」
アクアは嬉しそうに精霊に向かって話したが、精霊は浮かない顔をしていたのだ。
「まさか・・・そうか・・・」
そう言うと、スピネルと顔を見合わせ下を向いたのだ。
私にはいったい何のことかわからなかった。
すると、側にはブラックがいつの間にか立っていたのだ。
「急にドラゴンが私の身体から出て行ったのですが、何が起きたのですか?
舞は倒れていたようだし、いったい・・・」
精霊は真剣な顔で私を見て、私が倒れた後の事を話し始めた。
それは、私の予想を超えた話であったのだ。
話を聞くにつれ、私の心臓の鼓動が速くなってきたのだ。
時間の遡りが出来るなんて、やはり自然から生まれた存在の精霊はなんてすごいのだと驚くばかりだった。
そして、ここにドラゴンがいないと言う事は、私を助けるために犠牲になったと言う事なのだろう。
そう思うと、胸が締め付けられるように苦しかったのだ。
「私のせいなのね・・・」
私が呟くと、精霊は私に伝えたのだ。
「舞、それは違う。
舞はドラゴンの放った矢から私や森を助けてくれたじゃないですか?
あの時あなたがとった行動で、森も私も、そしてドラゴンも救われたのですよ。
それに、ドラゴンは失敗して犠牲になったのでは無いのです。
自分から舞の前に降り立ち自分の攻撃を受け、あえて消滅の道を選んだのです。
ドラゴンは自分のした事で舞を傷つけてしまった事をとても後悔していたのです。
その事でドラゴンは初めて悲しみを知り、そして誰かのために出来る事をしたいと思ったのですよ。
ドラゴンにはちゃんと良心はあったのですよ。
それは、舞、あなたが気付かせてくれたのですよ。」
確かにドラゴンにはこの世界の楽しさだけでなく、悲しみや心の痛みを知って欲しかった。
そうする事で、優しさや本当の心の強さを持って欲しかったのだ。
だが・・・消滅してしまったのでは、闇の薬や契約の指輪を使ったのと、結果としては同じではないか。
まだまだ知ってほしい事がたくさんあったのに・・・
いつの間にか涙で周りがよく見えなくなっていた。
私は涙が止まらなかったのだ。
そして膝から崩れそうな私をブラックが黙って支えてくれていたのだ。
「舞、あまり悲しまないで。
ドラゴンは舞のおかげで、封印すべき存在では無くなったのですよ。
一つ忘れている事があるじゃないですか?」
精霊は私の前に来て、ある物を見せてくれたのだ。
「あ、封印の石。
あのドラゴンのエネルギーの一部はどうなったの?」
封印の石の中を見てみると、今まではエネルギー体の一部分でしかなかった物が、ちゃんとした小さなドラゴンの形になっていたのだ。
それは石の中で丸まって、まるで静かに眠っているようだったのだ。
「これ・・・もしかしたら。」
私は驚いて精霊の顔を見たのだ。
そして精霊は私を見て微笑んだのだ。
「ドラゴンの魂が自分の一部であるエネルギーのところに戻ったのですよ。
封印の石の中ではありますが、ドラゴンの意志は魂に刻まれて受け継がれると思いますよ。
だから、いつ目覚めるかわかりませんが、その時はここから出してあげようと思います。
きっとあの岩山の大地の精霊であれば、やってくれるでしょう。
ちょっと、あの人は苦手ですが。」
そう言って苦笑いをしたのだ。
いつ目覚めるかわからないけど、きっとその時はもう封印は必要ないはず。
何十年、何百年後に目覚めるかわからない。
私はもう会う事はないかもしれない。
でも、ここにいる精霊や魔人達がきっとドラゴンを支えてくれるはずだろう。
だって、このドラゴンにはちゃんとした良心がある事を知っているのだから。
やっぱり、闇の薬を使わなくて良かった。
私は心からそう思えたのだ。
そして、あの薬を思い出したのだ。
闇の薬を作る時に、希望を込めて作ったもう一つの薬。
封印の石の上からで効果があるかわからないけど、使ってみようと思ったのだ。
鞄からその薬を出すと、石の上で破裂させ振りかけたのだ。
すると、金色の優しい光が封印の石を包み込んだのだ。
それは
ソウジュツ、ブクリョウ、センキュウ、トウキ、サイコ、カンゾウ、チョウトウコウ
の入った漢方に光の鉱石を混ぜた物なのだ。
本来、イライラや神経のたかぶりや興奮を抑える働きがあるのだ。
このドラゴンが再構築する上で、温和な性格になる様に少しでも働きかけれればと思ったのだ。
いずれ、強大な力を復活させるかもしれないが、その力を誰かのために、良き行いをする為に使ってほしいと願いを込めたのだ。
「あれ・・・何があったの?」
私は一瞬何があったかわからなかったが、急に頭の中に記憶が蘇ったのだ。
私はゆっくりと立ち上がると、目の前にとても綺麗で優しい光を放つ集合体が現れたのだ。
その集合体はあっという間に人の形に変わり、見慣れた精霊の姿になったのだ。
「成功したのだな?
舞が目覚めたぞ。」
アクアは嬉しそうに精霊に向かって話したが、精霊は浮かない顔をしていたのだ。
「まさか・・・そうか・・・」
そう言うと、スピネルと顔を見合わせ下を向いたのだ。
私にはいったい何のことかわからなかった。
すると、側にはブラックがいつの間にか立っていたのだ。
「急にドラゴンが私の身体から出て行ったのですが、何が起きたのですか?
舞は倒れていたようだし、いったい・・・」
精霊は真剣な顔で私を見て、私が倒れた後の事を話し始めた。
それは、私の予想を超えた話であったのだ。
話を聞くにつれ、私の心臓の鼓動が速くなってきたのだ。
時間の遡りが出来るなんて、やはり自然から生まれた存在の精霊はなんてすごいのだと驚くばかりだった。
そして、ここにドラゴンがいないと言う事は、私を助けるために犠牲になったと言う事なのだろう。
そう思うと、胸が締め付けられるように苦しかったのだ。
「私のせいなのね・・・」
私が呟くと、精霊は私に伝えたのだ。
「舞、それは違う。
舞はドラゴンの放った矢から私や森を助けてくれたじゃないですか?
あの時あなたがとった行動で、森も私も、そしてドラゴンも救われたのですよ。
それに、ドラゴンは失敗して犠牲になったのでは無いのです。
自分から舞の前に降り立ち自分の攻撃を受け、あえて消滅の道を選んだのです。
ドラゴンは自分のした事で舞を傷つけてしまった事をとても後悔していたのです。
その事でドラゴンは初めて悲しみを知り、そして誰かのために出来る事をしたいと思ったのですよ。
ドラゴンにはちゃんと良心はあったのですよ。
それは、舞、あなたが気付かせてくれたのですよ。」
確かにドラゴンにはこの世界の楽しさだけでなく、悲しみや心の痛みを知って欲しかった。
そうする事で、優しさや本当の心の強さを持って欲しかったのだ。
だが・・・消滅してしまったのでは、闇の薬や契約の指輪を使ったのと、結果としては同じではないか。
まだまだ知ってほしい事がたくさんあったのに・・・
いつの間にか涙で周りがよく見えなくなっていた。
私は涙が止まらなかったのだ。
そして膝から崩れそうな私をブラックが黙って支えてくれていたのだ。
「舞、あまり悲しまないで。
ドラゴンは舞のおかげで、封印すべき存在では無くなったのですよ。
一つ忘れている事があるじゃないですか?」
精霊は私の前に来て、ある物を見せてくれたのだ。
「あ、封印の石。
あのドラゴンのエネルギーの一部はどうなったの?」
封印の石の中を見てみると、今まではエネルギー体の一部分でしかなかった物が、ちゃんとした小さなドラゴンの形になっていたのだ。
それは石の中で丸まって、まるで静かに眠っているようだったのだ。
「これ・・・もしかしたら。」
私は驚いて精霊の顔を見たのだ。
そして精霊は私を見て微笑んだのだ。
「ドラゴンの魂が自分の一部であるエネルギーのところに戻ったのですよ。
封印の石の中ではありますが、ドラゴンの意志は魂に刻まれて受け継がれると思いますよ。
だから、いつ目覚めるかわかりませんが、その時はここから出してあげようと思います。
きっとあの岩山の大地の精霊であれば、やってくれるでしょう。
ちょっと、あの人は苦手ですが。」
そう言って苦笑いをしたのだ。
いつ目覚めるかわからないけど、きっとその時はもう封印は必要ないはず。
何十年、何百年後に目覚めるかわからない。
私はもう会う事はないかもしれない。
でも、ここにいる精霊や魔人達がきっとドラゴンを支えてくれるはずだろう。
だって、このドラゴンにはちゃんとした良心がある事を知っているのだから。
やっぱり、闇の薬を使わなくて良かった。
私は心からそう思えたのだ。
そして、あの薬を思い出したのだ。
闇の薬を作る時に、希望を込めて作ったもう一つの薬。
封印の石の上からで効果があるかわからないけど、使ってみようと思ったのだ。
鞄からその薬を出すと、石の上で破裂させ振りかけたのだ。
すると、金色の優しい光が封印の石を包み込んだのだ。
それは
ソウジュツ、ブクリョウ、センキュウ、トウキ、サイコ、カンゾウ、チョウトウコウ
の入った漢方に光の鉱石を混ぜた物なのだ。
本来、イライラや神経のたかぶりや興奮を抑える働きがあるのだ。
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