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第5章 闇の遺跡編
172話 指輪に宿し者の力
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舞は目覚めるとブラックの顔を見る事ができてホッとしたのだ。
何回過去に行ってブラックの消滅するところを見ただろう。
指輪に宿し者から上手く行った話を聞いても、ブラックの顔を見て話が出来なければ、全く安心は出来なかった。
そして、やっとブラックに会えて言いたいことも言えたのだ。
もう、私はそれだけで満足だった。
ただ、今はそんな気持ちに浸っているわけにはいかなかった。
そう、私は指輪に宿し者にお願いしたのだ。
パラシスを本当の意味で救う事が出来るのか・・・
「さて・・・ブラックも舞も無事で良かったが、問題はそこの者だな。」
舞の指輪に宿し者はパラシスを見て口を開いたのだ。
そして、森の主に向かって話し出したのだ。
「舞に頼まれた事があるのだ。
その者を救ってほしいと。
私はこの存在を消滅させても良いのではと思っていたのだ。
だが、舞はそうではなかったようだ。
舞はお前の力を借りて、何度となく過去に戻りどうにかブラックを助けたのだ。」
「・・・私の言っている意味がわかるな?」
指輪に宿し者は森の主に近づき、強い口調で話したのだ。
森の主はハッとした様子で私に視線を向けた後、黙って頷いたのだ。
「そんな辛い思いをしても、パラシスを救えと言う舞の考えは僕には分からないんだけどね。
でも、僕達はその希望を叶える事にしたんだよ。」
ブラックの指輪に宿し者はニヤニヤしながら話したのだ。
私は、分身と言うこの二人の性格が、本当に全く違う事が不思議でならなかった。
見比べると二人の見た目はとても似ており、男女の双子のように感じたのだ。
性格や話し方はどちらかと言うと、女性に見える者の方が勇ましく感じたのだ。
「そこでだ、森の主はどうしたい。
パラシスを救うと言っても、お前の力が無ければ無理な話なのだ。」
その言葉を聞いて、森の主は頭を下げてひざまずいたのだ。
「もし許されるのであれば、私に預けていただけないでしょうか?」
そう話し、顔を上げたのだ。
この指輪に宿し存在は、きっとこの森の主や魔人の国の精霊よりもはるかに力の強い存在なのだろう。
私にはわからないが、彼らの態度を見ていれば何となく感じるものがあるのだ。
これまでだったら何かと口を挟んでくる精霊も、ずっと静観している事から、きっと自分よりも格上という事なのだろう。
「構わぬが、私はこのパラシスの力を全て無にさせるつもりだ。
何の力もない存在となるが、それでも良いか?」
「もちろんです。」
森の主は迷いのない返事をしたのだ。
指輪に宿し二人は顔を見合わせると、二人はもともと一人であったかのように一つの存在に姿を変えたのだ。
そして光の集合体に変わると、ジルコンの作った結界を簡単に通り抜け、パラシスを囲んだのだ。
「いったい何をしようというのだ・・・やめてくれ!」
パラシスは不安や恐怖のためか、結界の中で叫んだのだ。
その集合体はパラシスを包み込んだ後、一瞬黒い煙のような物に変化したが、すぐにまた明るく光ったのだ。
そして光の集合体が離れると、もう何者のエネルギーを吸い取る事も、与える事も出来ない存在になったようで、パラシスは自分の左手を静かに眺めていたのだ。
指輪に宿し者はまた二つに分かれ元の姿にもどっていた。
私はこの指輪に宿し存在達を見ていると、とても神々しく、まるで生も死も司る事が出来る者ではないかと思ったのだ。
ふと、私の頭の中に闇の鉱石と光の鉱石が浮かんだのだ。
あの鉱石から作られる薬も、使い方によっては同じように生と死を操る事が出来ると言える。
だからこそ、慎重に使わなくてはならないと・・・
「さあ、もう結界も解いてある。
後は森の主に任せるだけだ。
舞、また何かあったら指輪に願うのだぞ。」
「ブラック、またね。
いつでも会いたい時は願ってくれていいからね。」
二人はそう言い、光の集合体に変わり私達の指輪の中に吸い込まれるように消えたのだ。
森の主は呆然としているパラシスに駆け寄り、抱きしめていた。
そして私はみんなに今回の事を話す前に、もう一つやる事があった。
今まで何度となく過去に戻っては行ってきた事・・・
森の主の本体のある場所に、ブラックに頼んで移動させてもらったのだ。
そして本体である薔薇の幹に完全回復の薬を振りかけたのだ。
すぐに広間に戻ると、森の主が駆け寄って来た。
何回もその光景を繰り返し私は見てきたが、森の主はまるで魔人の森の精霊のように、優しくそして強い輝きを放っていたのだ。
「いったい何があったのでしょうか?
こんなに力が戻ったのはいつぶりだったか・・・。」
それは何回となく聞いた言葉で、森の主は驚いた顔で私を見たのだ。
しかし今回は今までとは違い、私は安心して心穏やかに聞くことが出来たのだ。
・・・もう、過去に戻る必要がないのだ。
「パラシスには私の近くにいてもらいます。
そして私が責任を持って、この者に足りない物を教えていこうと思います。
あなたは・・・過去を繰り返したのですね?
とても辛い思いをしたのに、本当にありがとうございます。」
森の主はそう言って頭を下げたのだ。
「あなたがいなければ、私はブラックを助けられなかったわ。
感謝するのは私の方よ。」
私はそう言い、今までの経緯をジルコン達に話し始めたのだ。
何回過去に行ってブラックの消滅するところを見ただろう。
指輪に宿し者から上手く行った話を聞いても、ブラックの顔を見て話が出来なければ、全く安心は出来なかった。
そして、やっとブラックに会えて言いたいことも言えたのだ。
もう、私はそれだけで満足だった。
ただ、今はそんな気持ちに浸っているわけにはいかなかった。
そう、私は指輪に宿し者にお願いしたのだ。
パラシスを本当の意味で救う事が出来るのか・・・
「さて・・・ブラックも舞も無事で良かったが、問題はそこの者だな。」
舞の指輪に宿し者はパラシスを見て口を開いたのだ。
そして、森の主に向かって話し出したのだ。
「舞に頼まれた事があるのだ。
その者を救ってほしいと。
私はこの存在を消滅させても良いのではと思っていたのだ。
だが、舞はそうではなかったようだ。
舞はお前の力を借りて、何度となく過去に戻りどうにかブラックを助けたのだ。」
「・・・私の言っている意味がわかるな?」
指輪に宿し者は森の主に近づき、強い口調で話したのだ。
森の主はハッとした様子で私に視線を向けた後、黙って頷いたのだ。
「そんな辛い思いをしても、パラシスを救えと言う舞の考えは僕には分からないんだけどね。
でも、僕達はその希望を叶える事にしたんだよ。」
ブラックの指輪に宿し者はニヤニヤしながら話したのだ。
私は、分身と言うこの二人の性格が、本当に全く違う事が不思議でならなかった。
見比べると二人の見た目はとても似ており、男女の双子のように感じたのだ。
性格や話し方はどちらかと言うと、女性に見える者の方が勇ましく感じたのだ。
「そこでだ、森の主はどうしたい。
パラシスを救うと言っても、お前の力が無ければ無理な話なのだ。」
その言葉を聞いて、森の主は頭を下げてひざまずいたのだ。
「もし許されるのであれば、私に預けていただけないでしょうか?」
そう話し、顔を上げたのだ。
この指輪に宿し存在は、きっとこの森の主や魔人の国の精霊よりもはるかに力の強い存在なのだろう。
私にはわからないが、彼らの態度を見ていれば何となく感じるものがあるのだ。
これまでだったら何かと口を挟んでくる精霊も、ずっと静観している事から、きっと自分よりも格上という事なのだろう。
「構わぬが、私はこのパラシスの力を全て無にさせるつもりだ。
何の力もない存在となるが、それでも良いか?」
「もちろんです。」
森の主は迷いのない返事をしたのだ。
指輪に宿し二人は顔を見合わせると、二人はもともと一人であったかのように一つの存在に姿を変えたのだ。
そして光の集合体に変わると、ジルコンの作った結界を簡単に通り抜け、パラシスを囲んだのだ。
「いったい何をしようというのだ・・・やめてくれ!」
パラシスは不安や恐怖のためか、結界の中で叫んだのだ。
その集合体はパラシスを包み込んだ後、一瞬黒い煙のような物に変化したが、すぐにまた明るく光ったのだ。
そして光の集合体が離れると、もう何者のエネルギーを吸い取る事も、与える事も出来ない存在になったようで、パラシスは自分の左手を静かに眺めていたのだ。
指輪に宿し者はまた二つに分かれ元の姿にもどっていた。
私はこの指輪に宿し存在達を見ていると、とても神々しく、まるで生も死も司る事が出来る者ではないかと思ったのだ。
ふと、私の頭の中に闇の鉱石と光の鉱石が浮かんだのだ。
あの鉱石から作られる薬も、使い方によっては同じように生と死を操る事が出来ると言える。
だからこそ、慎重に使わなくてはならないと・・・
「さあ、もう結界も解いてある。
後は森の主に任せるだけだ。
舞、また何かあったら指輪に願うのだぞ。」
「ブラック、またね。
いつでも会いたい時は願ってくれていいからね。」
二人はそう言い、光の集合体に変わり私達の指輪の中に吸い込まれるように消えたのだ。
森の主は呆然としているパラシスに駆け寄り、抱きしめていた。
そして私はみんなに今回の事を話す前に、もう一つやる事があった。
今まで何度となく過去に戻っては行ってきた事・・・
森の主の本体のある場所に、ブラックに頼んで移動させてもらったのだ。
そして本体である薔薇の幹に完全回復の薬を振りかけたのだ。
すぐに広間に戻ると、森の主が駆け寄って来た。
何回もその光景を繰り返し私は見てきたが、森の主はまるで魔人の森の精霊のように、優しくそして強い輝きを放っていたのだ。
「いったい何があったのでしょうか?
こんなに力が戻ったのはいつぶりだったか・・・。」
それは何回となく聞いた言葉で、森の主は驚いた顔で私を見たのだ。
しかし今回は今までとは違い、私は安心して心穏やかに聞くことが出来たのだ。
・・・もう、過去に戻る必要がないのだ。
「パラシスには私の近くにいてもらいます。
そして私が責任を持って、この者に足りない物を教えていこうと思います。
あなたは・・・過去を繰り返したのですね?
とても辛い思いをしたのに、本当にありがとうございます。」
森の主はそう言って頭を下げたのだ。
「あなたがいなければ、私はブラックを助けられなかったわ。
感謝するのは私の方よ。」
私はそう言い、今までの経緯をジルコン達に話し始めたのだ。
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