裏切りのあとの光

山本渡

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交際

 谷口はうつ病でベッドから起き上がれないでいた。
かろうじで、スマホをさわることはできるが、全く起き上がろうとも思わない。
意識はあるけど、何も気力がない。
1日が長い。
 ある日風邪をひいた、谷口は実家に子供たちを預けた。
谷口の母親は嫌な顔をしていた。
その顔からはめんどくさいみたいな顔をしていた。
谷口は、母親が嫌いだった。
小さい頃から、酷い仕打ちをしていたからだ。
髪を引っ張り、馬乗りになって往復ビンタするなり、今で言えば、暴力だが当時は躾けだと言う。
彼女はその頃から、心が闇に染まっていった。
自宅に帰り、約一ヶ月半風邪に侵された。
と思いきや、軽度のうつ状態になった。
    山本は毎日メッセージを送信するも、「うん」「うーん」「そうなんだ」というひと言返事が増えた。
山本はこれは、完全にうつ病だと確信した。
彼女に病院に行くよう促すも、「色々辛い」と言ったり、会話にならない。
回復するのを待つしかなかった。
谷口は、週五日うつの中仕事には行っている、物価高の中生活を維持する為、やむを得ず行くしかなかった。
休めば迷惑がかかる彼女はそう言っていた。
完璧主義や真面目な人が陥りやすい精神疾患。
 山本は「彼女を救いたい助けたい、幸せにしてあげたい」と思うが、現実この物価高でかなり肩身の狭い思いをしていた。
家の更新料を払わなければ行けない。
そんな倍のかかるお金をどうしようか山本は頭を抱えていた。
1人暮らしとはいえ、金はかかるのだ。
 少しした頃、山本の職場の先輩が怪我をしたことによって退職するという方向になった。
「急だなー」と山本は驚いた。
勤務日数が増えるから良いことには良いが、どうしようか困惑する。
正社員になるか、転職するか。
色々な考えが山本の脳内に浮かぶ。
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