幽霊祓い

akade

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第1章 日本旋廻 八王子城跡編

第48話 悪夢ー中ー

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「ここは、一体どこだ・・・?」

そこはいつも悪夢の中で僕がいる薄暗い廊下ではなく、薄暗い路地裏のような場所だった。僕は辺りを見渡していると、向こうから女の人がこちらに走ってきた。その後ろには幽霊らしき存在がいた。僕はその幽霊に対して直を撃とうと思い、構えをとった。しかし、直を撃つことはできなかった。どうやら、ここは悪夢の中だから悪夢に干渉することはできないらしい。女の人が石ころに躓いて、転んだ。幽霊はニタニタと笑いながら女の人に襲いかかろうとした。が、その時だった。

蒼天術・奥義・蒼天そうてんじゅつ  おうぎ  そうてんッ!!」

そう言いながら、上から青い球体が幽霊の頭めがけて落ちてきた。青い球は幽霊の頭を削り飛ばした。その後、上から男の人が降りてきた。男の人は女の人を立たせると、どこかへ行こうとした。僕は一か八か声をかけた。

「あ、あのッ!!」

「優牙、奥義というのは、思いを込めて使うんだよ。ただただ力任せに使っても使いきれない。思いを込めれば必ず、使えるようになるよ。ごめんね・・・、この力を授けて・・・」

そう言い残して、男の人はどこかへ姿を消した。そうして、目が覚めるとGEAの医務室にいた。

「・・・・・・これが奥義を使えた理由だよ、柊」

「そうだったんですか、それじゃあ、悪夢に出てくるその男の人は恩人ですね」

「そうだな。今回はハッキリと顔が見えたんだ。相変わらず、申し訳なさそうな表情をしていたよ。でも、どこかで見たことがある顔だった」

「凪澤の件が片付いたら、その事も調べないとですね」

「おーい、2人とも~、大丈夫かーー!!俺はまぁ、擦り傷程度ですんでるで~。とりあえず、本部に帰ろうや~」

「さ、私和さんが呼んでるし、行こうか、柊」

「はいッ!!」

こうして、八王子城跡での戦いは終わりを迎えたのだった。
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