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砂漠に隠されたもの
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「さあや、ちょっといいかな」
モリとメリーベルの結婚式のあと、そのままウィンディア王国にやって来たノリスがナナの部屋を訪れてそう言いました。
ノリスがそんな風に深刻そうな顔をすることはめったにありません。
「いいわよノリス。もしよかったら庭園の東屋にでも連れていってくれない?」
ノリスと一緒なら庭園の散歩をすることができますし、ナナが庭園に姿をみせればすぐに庭園は立ち入り禁止になります。
ノリスはきっと人に聞かれたくない話をしたいのでしょうから、盗聴器もなく人が周りに忍びこむとすぐにわかる広々とした庭園の方がよいでしょう。
「ありがとう。さあや」
ノリスはナナを抱き上げると、ふわりと庭園に降り立ちました
ナナたちの姿をみると警備の兵がひとり駆け出しましたから、きっと警備を強化してくれるのでしょう。
ノリスはナナを抱きかかえたまま、東屋に腰をおろしました。
「さあや。オレはさあやを守りたいと思っている。個人的にはこんな事をさあやに頼みたくはないんだ。けれども砂漠の守護霊獣としては、やっぱりやれる限りのことはするべきだと思うんだ」
ナナはノリスの話があまりに回りくどいので、かえってその任務の危険性を感じることになりました。
きっとそれは危険が伴うのでしょう。
けれども私にしかできないことなのだわ。
そうナナは思いました。
「ノリス。私の答えはイエスよ。ノリスが私の力を必要とするなら、私は喜んで力を貸すわ。大丈夫よノリス。そんなに心配しないで。私たちはいつだって困難を乗り越えてきたでしょう?」
「ゴメン。さあや」
「ノリス。ここはありがとうと言うところよ」
「さあや、ありがとう」
ノリスはいつかの自分のセリフを返されて、かなわないなぁと苦笑しました。
そして立ち上がるとナナに向かっていいました。
「それじゃ。アイオロス王に会いに行こうか」
アイオロス王の執務室では、軽い緊張感が漂っています。
「さて、ノリス。話というのは冒険者たちが発見した地下の部屋のことだな」
アイオロス王が口火を切ったので、ノリスはほっとしたように話はじめました。
その概要をまとめるとこうなります。
ケイたちがいつものように地下迷宮を探検している時に、ミカが足を滑らせて下に落ちてしまいました。
ミカを救おうとロープを駆使して下に降りてみるとそこは広々とした空洞になっており、ミカが空中に浮かんだまま気を失っていたのです。
ミカの浮かんでいる下には、透明なドームがありそのドームの中は広々とした空間が広がっていて、何かがおかれているようなのです。
ミカの浮かんでいる場所がドームの結界らしく、その結界を破ろうとケイやノブが攻撃してみましたが、ドームに辿りつくことすらできないままでした。
そこでケイたちはその件をノリスに伝えたのですが、かれら地球からの3人の転移者の意見は、あの穴は埋めてしまった方が良いというものでした。
どう考えてもあのドームは地球の科学力で作り出せるものとも思えないし、霊獣の力を宿しているからこそ感じ取れるそのドームに内包する力は、1つの星を壊滅させることができるくらいに大きいと思えるというのです。
砂漠の伝承の姫は、その癒しの力でどのような扉も開くことができるとされますが、それは今までは暗喩だろうと思われてきました。
病気や呪いなどを治療することを、快癒の扉を開く力に例えているのだろうと……。
しかしここに未知の扉が現れて誰もその扉を開けられないのですから、この伝説は比喩ではなく実際に砂漠の姫巫女には、扉を開く力があるかも知れないと考えられます。
その部屋には何があるかわかりませんし、その部屋に入って無事に出られるかどうかもわかりません。
けれども確かに開錠できる鍵が砂漠の巫女姫だとするなら、そのちからを試すべきなんじゃないかとノリスは思いました。
砂漠の巫女姫でさえ開けない扉なら、そのまま忘れ去ればいい。
けれども伝承に何か意味があるならば、それを調べるべきでしょう。
ノリスの話を全て聞き終わると、うんざりしたようにゴードンがうなりました。
「なぁ姫さんよう。お前さんはなんでまたいつも最上級のやっかい事を拾ってくるんだい?」
その言葉はこの執務室全員の気持ちを代弁していました。
「失礼だわ。今回拾ったのはケイたちでしょう? 私は巻き込まれただけだわ」
そのナナのセリフを完全に無視してレイが尋ねました。
「誰をやりますか? ケイたち3人は発見者として同行します。私も同行でよろしいですか?」
「いいえ、諜報部の責任者は私ですから、私が行きますよ。それにコハク。お前も来てくれ。いざという時に転移能力者がいれば心強い」
モリがそう言ったので、皆は心の中で突っ込みました。
オイオイ、お前は新婚だろうが。
「コハクはきまりだが、どうするかねぇ」
アイオロス王も、結婚したばかりの男を遠方に派遣する事には戸惑いがあるようです。
「ナナとの付き合いはモリよりも私の方が長い。何があるかわからないのですからやはり私が同行します。ナナもその方が安心するでしょうから」
レイにそう言われてしまえばモリも嫌とは言えず、砂漠の地下に行くメンバーは、ノリス・ナナ・コハク・レイ・ケイ・ノブ・ミカとなりました。
全員が霊獣の力を持っているのですから、パーティとしては最強のメンバーでしょう。
これでうまくいかなければ、現時点であのドームに入れるものはいなくなります。
今日は一旦砂漠の国に入り、砂漠の長に事情説明をしてから明日砂漠の地下に潜る予定です。
それが決まるとたちまちコハクが、砂漠の国に全員を転移させました。
ケイたちは何度もノリス邸を訪れているらしく、まるで自分の家のように案内をしてくれます。
その様子を見たノリスは、私たちをケイたちに任せると、レイと一緒に砂漠の長の元に報告に向かいました。
せっかくケイたちに会えたのですから、ナナはさっそくケイたちに砂漠の大迷宮の冒険譚をせがみました。
それは笑いあり、涙あり、ドキドキありのとても楽しい冒険だったので、いつかそのお話が本になれば、多くの子供たちが楽しむだろうとナナはおもいました。
それくらいケイたちの冒険は波乱万丈だったのです。
だってみんなが興味を持つ不思議なドームまで、探し当ててしまうぐらいなのですからね。
そうやってナナたちが楽しく語らっているところにノリス達が戻ってきました。
「おかえりなさいノリス」
ナナがいそいそと出迎えると、おやおや1人増えているではありませんか。
ウィンディア王国からの派遣者ばかりになることを懸念して、砂漠の長が自分の腹心の部下をひとり付けたようですね。
「初めまして、レティシア王女殿下。私はフレド・ルッセルと申します。フレドとお呼び下さい。今回の冒険に参加させていただきます。情報分析官です」
「よろしくフレド。私のことはレティと呼んで下さいね。ナナでもいいのよ」
「それではレティとお呼びいたします。気さくな姫さまですね」
フレドはにっこりと笑いました。
文官とはいえ、そこは砂漠の民ですからほっそりとしていても強いのでしょうね。
情報分析官という言葉にナナはあの連続殺人犯になってしまったシンを思い出していました。
シンは情報分析官として高い能力を持っていましたから、このような場合には役立ってくれたでしょう。
そう考えると、シンはどうしてあのような不毛でしかない行為を選んでしまったのだろうかと、今さらのように残念に思いました。
「さぁ、明日は早くに出発するぞ。みんな食事にしよう」
そう言ってノリスが案内したのは、砂漠の民の食事ではなく万事ウィンディア王国風に用意された、ディナーでした。
テーブルや椅子も用意されていましたから、地球からの転移組にもこちらの方が馴染みやすいでしょう。
ナナとの結婚を視野に入れて、既にノリスは砂漠風とウィンディア王国風をうまい具合に折衷した館を作り上げていました。
香辛料にたっぷりと効かせた砂漠風の食事も、さっぱりとして野菜が多いウィンディア王国風の食事も用意されているので、客人たちは好みに合わせて好きな料理を選ぶことができます。
ナナは野菜がたっぷりと入っているミネストローネを選びました。
それに大好きなフルーツを食べましたから、すぐにお腹がいっぱいになってしまいました。
テーブルを見るとノブやケイの前には、まだまだたっぷりの料理が並んでいて、食欲が衰える様子もありません。
ナナは食事がすんだらしいミカを誘って、部屋の隅のローソファにいき、のんびりと床に座り込みました。
「こうして地面に直接座り込むと日本を思い出してしまうわねぇ。ミカは地球に思い入れはないっていってたけれど、全く思い出すこともないの?」
「それがそうでもないんです。地球にいた頃は疎外感ばかり感じていて、ここは私のいるべき場所じゃないと思っていたけど。こうして異世界を冒険していると、なんだか無性に地球が懐かしくなります。家族のことも暖かな気持ちで思い出すことが多くて、やっぱり地球は私の故郷なんですよ」
そんなミカの言葉を聞いて、ナナは良かったなぁと思いました。
自分のルーツから切り離されてしまうよりもルーツをしっかりと持っている方が、きっとより深みのある人間に成長できるような気がするからです。
ミカはきっと今の生活が充実していて楽しいんですね。
ミカは自分の居場所を見つけることができたので、過去を懐かしく思い出すことができるようになったのでしょう。
ナナはあの事件でミカの負った心の傷を心配していたのですが、きっとケイがしっかりと支えてくれたのでしょうね。
もう大丈夫なのねミカ。
安心したわ。
ナナはそうっと心の中だけでミカに語り掛けました。
モリとメリーベルの結婚式のあと、そのままウィンディア王国にやって来たノリスがナナの部屋を訪れてそう言いました。
ノリスがそんな風に深刻そうな顔をすることはめったにありません。
「いいわよノリス。もしよかったら庭園の東屋にでも連れていってくれない?」
ノリスと一緒なら庭園の散歩をすることができますし、ナナが庭園に姿をみせればすぐに庭園は立ち入り禁止になります。
ノリスはきっと人に聞かれたくない話をしたいのでしょうから、盗聴器もなく人が周りに忍びこむとすぐにわかる広々とした庭園の方がよいでしょう。
「ありがとう。さあや」
ノリスはナナを抱き上げると、ふわりと庭園に降り立ちました
ナナたちの姿をみると警備の兵がひとり駆け出しましたから、きっと警備を強化してくれるのでしょう。
ノリスはナナを抱きかかえたまま、東屋に腰をおろしました。
「さあや。オレはさあやを守りたいと思っている。個人的にはこんな事をさあやに頼みたくはないんだ。けれども砂漠の守護霊獣としては、やっぱりやれる限りのことはするべきだと思うんだ」
ナナはノリスの話があまりに回りくどいので、かえってその任務の危険性を感じることになりました。
きっとそれは危険が伴うのでしょう。
けれども私にしかできないことなのだわ。
そうナナは思いました。
「ノリス。私の答えはイエスよ。ノリスが私の力を必要とするなら、私は喜んで力を貸すわ。大丈夫よノリス。そんなに心配しないで。私たちはいつだって困難を乗り越えてきたでしょう?」
「ゴメン。さあや」
「ノリス。ここはありがとうと言うところよ」
「さあや、ありがとう」
ノリスはいつかの自分のセリフを返されて、かなわないなぁと苦笑しました。
そして立ち上がるとナナに向かっていいました。
「それじゃ。アイオロス王に会いに行こうか」
アイオロス王の執務室では、軽い緊張感が漂っています。
「さて、ノリス。話というのは冒険者たちが発見した地下の部屋のことだな」
アイオロス王が口火を切ったので、ノリスはほっとしたように話はじめました。
その概要をまとめるとこうなります。
ケイたちがいつものように地下迷宮を探検している時に、ミカが足を滑らせて下に落ちてしまいました。
ミカを救おうとロープを駆使して下に降りてみるとそこは広々とした空洞になっており、ミカが空中に浮かんだまま気を失っていたのです。
ミカの浮かんでいる下には、透明なドームがありそのドームの中は広々とした空間が広がっていて、何かがおかれているようなのです。
ミカの浮かんでいる場所がドームの結界らしく、その結界を破ろうとケイやノブが攻撃してみましたが、ドームに辿りつくことすらできないままでした。
そこでケイたちはその件をノリスに伝えたのですが、かれら地球からの3人の転移者の意見は、あの穴は埋めてしまった方が良いというものでした。
どう考えてもあのドームは地球の科学力で作り出せるものとも思えないし、霊獣の力を宿しているからこそ感じ取れるそのドームに内包する力は、1つの星を壊滅させることができるくらいに大きいと思えるというのです。
砂漠の伝承の姫は、その癒しの力でどのような扉も開くことができるとされますが、それは今までは暗喩だろうと思われてきました。
病気や呪いなどを治療することを、快癒の扉を開く力に例えているのだろうと……。
しかしここに未知の扉が現れて誰もその扉を開けられないのですから、この伝説は比喩ではなく実際に砂漠の姫巫女には、扉を開く力があるかも知れないと考えられます。
その部屋には何があるかわかりませんし、その部屋に入って無事に出られるかどうかもわかりません。
けれども確かに開錠できる鍵が砂漠の巫女姫だとするなら、そのちからを試すべきなんじゃないかとノリスは思いました。
砂漠の巫女姫でさえ開けない扉なら、そのまま忘れ去ればいい。
けれども伝承に何か意味があるならば、それを調べるべきでしょう。
ノリスの話を全て聞き終わると、うんざりしたようにゴードンがうなりました。
「なぁ姫さんよう。お前さんはなんでまたいつも最上級のやっかい事を拾ってくるんだい?」
その言葉はこの執務室全員の気持ちを代弁していました。
「失礼だわ。今回拾ったのはケイたちでしょう? 私は巻き込まれただけだわ」
そのナナのセリフを完全に無視してレイが尋ねました。
「誰をやりますか? ケイたち3人は発見者として同行します。私も同行でよろしいですか?」
「いいえ、諜報部の責任者は私ですから、私が行きますよ。それにコハク。お前も来てくれ。いざという時に転移能力者がいれば心強い」
モリがそう言ったので、皆は心の中で突っ込みました。
オイオイ、お前は新婚だろうが。
「コハクはきまりだが、どうするかねぇ」
アイオロス王も、結婚したばかりの男を遠方に派遣する事には戸惑いがあるようです。
「ナナとの付き合いはモリよりも私の方が長い。何があるかわからないのですからやはり私が同行します。ナナもその方が安心するでしょうから」
レイにそう言われてしまえばモリも嫌とは言えず、砂漠の地下に行くメンバーは、ノリス・ナナ・コハク・レイ・ケイ・ノブ・ミカとなりました。
全員が霊獣の力を持っているのですから、パーティとしては最強のメンバーでしょう。
これでうまくいかなければ、現時点であのドームに入れるものはいなくなります。
今日は一旦砂漠の国に入り、砂漠の長に事情説明をしてから明日砂漠の地下に潜る予定です。
それが決まるとたちまちコハクが、砂漠の国に全員を転移させました。
ケイたちは何度もノリス邸を訪れているらしく、まるで自分の家のように案内をしてくれます。
その様子を見たノリスは、私たちをケイたちに任せると、レイと一緒に砂漠の長の元に報告に向かいました。
せっかくケイたちに会えたのですから、ナナはさっそくケイたちに砂漠の大迷宮の冒険譚をせがみました。
それは笑いあり、涙あり、ドキドキありのとても楽しい冒険だったので、いつかそのお話が本になれば、多くの子供たちが楽しむだろうとナナはおもいました。
それくらいケイたちの冒険は波乱万丈だったのです。
だってみんなが興味を持つ不思議なドームまで、探し当ててしまうぐらいなのですからね。
そうやってナナたちが楽しく語らっているところにノリス達が戻ってきました。
「おかえりなさいノリス」
ナナがいそいそと出迎えると、おやおや1人増えているではありませんか。
ウィンディア王国からの派遣者ばかりになることを懸念して、砂漠の長が自分の腹心の部下をひとり付けたようですね。
「初めまして、レティシア王女殿下。私はフレド・ルッセルと申します。フレドとお呼び下さい。今回の冒険に参加させていただきます。情報分析官です」
「よろしくフレド。私のことはレティと呼んで下さいね。ナナでもいいのよ」
「それではレティとお呼びいたします。気さくな姫さまですね」
フレドはにっこりと笑いました。
文官とはいえ、そこは砂漠の民ですからほっそりとしていても強いのでしょうね。
情報分析官という言葉にナナはあの連続殺人犯になってしまったシンを思い出していました。
シンは情報分析官として高い能力を持っていましたから、このような場合には役立ってくれたでしょう。
そう考えると、シンはどうしてあのような不毛でしかない行為を選んでしまったのだろうかと、今さらのように残念に思いました。
「さぁ、明日は早くに出発するぞ。みんな食事にしよう」
そう言ってノリスが案内したのは、砂漠の民の食事ではなく万事ウィンディア王国風に用意された、ディナーでした。
テーブルや椅子も用意されていましたから、地球からの転移組にもこちらの方が馴染みやすいでしょう。
ナナとの結婚を視野に入れて、既にノリスは砂漠風とウィンディア王国風をうまい具合に折衷した館を作り上げていました。
香辛料にたっぷりと効かせた砂漠風の食事も、さっぱりとして野菜が多いウィンディア王国風の食事も用意されているので、客人たちは好みに合わせて好きな料理を選ぶことができます。
ナナは野菜がたっぷりと入っているミネストローネを選びました。
それに大好きなフルーツを食べましたから、すぐにお腹がいっぱいになってしまいました。
テーブルを見るとノブやケイの前には、まだまだたっぷりの料理が並んでいて、食欲が衰える様子もありません。
ナナは食事がすんだらしいミカを誘って、部屋の隅のローソファにいき、のんびりと床に座り込みました。
「こうして地面に直接座り込むと日本を思い出してしまうわねぇ。ミカは地球に思い入れはないっていってたけれど、全く思い出すこともないの?」
「それがそうでもないんです。地球にいた頃は疎外感ばかり感じていて、ここは私のいるべき場所じゃないと思っていたけど。こうして異世界を冒険していると、なんだか無性に地球が懐かしくなります。家族のことも暖かな気持ちで思い出すことが多くて、やっぱり地球は私の故郷なんですよ」
そんなミカの言葉を聞いて、ナナは良かったなぁと思いました。
自分のルーツから切り離されてしまうよりもルーツをしっかりと持っている方が、きっとより深みのある人間に成長できるような気がするからです。
ミカはきっと今の生活が充実していて楽しいんですね。
ミカは自分の居場所を見つけることができたので、過去を懐かしく思い出すことができるようになったのでしょう。
ナナはあの事件でミカの負った心の傷を心配していたのですが、きっとケイがしっかりと支えてくれたのでしょうね。
もう大丈夫なのねミカ。
安心したわ。
ナナはそうっと心の中だけでミカに語り掛けました。
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