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ゲゲゲの鬼太郎異聞鬼太郎対異次元妖怪軍団
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仰ぎ見る限りに続く晴天の下にいながら鬱蒼と草木繁る妖怪の村では僅かに湿度が幅を利かせ空気が重い。その空気を吹き飛ばすような快活な響きが木霊する。カランコロンとリズミカルに下駄の音が近づいてくる。それだけで皆の顔に笑みが浮かぶ彼の下駄は主の脳波でコントロールされ敵に対しての飛び道具となる。もうその下駄が敵に打撃を加えることはなくなったがゲゲゲの森では今も襲撃に対して心の備えを疎かにしていない。鬼太郎が住まいとしている妖怪ハウスも木の上に構え遠方への眺望に目を配り「父さん」黄色と紺の縞模様のチャンチャンコを纏う少年が妖怪一族のリーダーたる父目玉おやじに手を振っている。祖先の霊毛すなわち猫娘猫小町姉妹の父猫又の体毛や多く獣人とされていた類の妖怪一族の霊気を宿した物を繊維と成し鬼太郎のチャンチャンコは編まれたのである。常に取立から身を隠し悪だくみに奸計を巡らし怪事件に首を突っ込むトラブルメーカーのネズミ男
へ最早挨拶になった「どうした」と声をかけると妖怪ポストの投函口に突っ込んだ手を慌てて引き抜こうとしたが手が入ったはいいが抜くことが叶わない。彼も最早挨拶の常の如く笑ってごまかすと彼のけして大きくはない背中で爪を研ぐが如く嬌声を上げて鳥肌を毟らんばかりの鳴き声で猫娘の姉猫小町が詰った。「鬼太郎サンこいつがこんなことするときはたいてい怪事件の端緒だから気を付けた方がいいよ」ホントに縁起の悪いと独り言ちて猫小町が睨めつけると縁起でもねえのはこっちだぜ濡れ衣を着せるような言い掛かりつけられてよう人聞きの悪い。何ですって「ンニャアアアアアアー」
猫小町がが一喝すると肝を冷やして力みがとれたのか妖怪ポストに入れた手が抜けた。その手に握られていた手紙をネズミ男の上背を優に上回る猫小町がむしり取る。流れから行ってこの場で立場が一番上の鬼太郎にそれは渡され相好を崩した鬼太郎は「何々」文面を目で追って止めた呼吸を爆笑に変えて朗読した。「拝啓猫小町様春の訪れによって芽吹いた花々が競うように
その赤さを誇っていますがあなたの頬を染める色には遠く及びません。爆笑で飛ばした鬼太郎のつばきを涙に変え充血する目から滴らせた。貴女の美しさは妹君の猫娘の軽く三倍は上回っています。色香には十年の開きがあるでしょう。おいネズミ男、お前は悪だくみの才を少しラブレターにも傾けたらどうだ。柄にもなくネズミ男は顔を真っ赤にしながら懇願する。 キタロサン、ねえお願いお前と俺は無二の親友ダロ。だからもうヤメテ
「ああそうかもう頼まねえ。わかったお前がそのつもりなら俺にも考えがある。松屋銀座からダイヤの指輪盗んで俺様が考えたラブレターと一緒に猫娘の下駄箱に放り込んでやるお前の署名入りでな」
「おお鬼太郎それよりさっきの話の続きを聞いとらんかったのう」
「それなんですが父さん」小声で目玉のおやじに耳打ちし親子で眉間に皺を寄せた。
「何ぃお前を発電所のエネルギーにじゃとぉ」「そうなんですよお父さん」
「なんでも僕の生体エネルギーがないとそこの人々の暮らしが立ち行かないらしいんです。」「けしからんその乞食根性をたたきのめしてやれ!鬼太郎]「っでも父さん」「構わんわしが全部責任を持つ。そいつらをこてんぱんに
やっつけてしまえ」
資源が枯渇し高度な文明を持ちながらも滅びの道をひた走る異次元世界から
鬼太郎たちの前に姿を現したのは生物が持つ精神力を資源として活用する方法を発見した妖怪マッドサイエンティスト地獄博士を擁して鬼太郎たちに戦いを挑まんとやってきた
異次元妖怪軍団であった。彼らは地球の妖怪征服のために作り上げた妖術からくり動力使い人形で戦いを仕掛けて来た。「立て!妖極灯篭!腕づくで鬼太郎を連れて帰るのだ」鬼太郎たちや現代の常識では考えられない仕組みに加え奇怪なそれは頭部は金魚鉢を被せたように透明でその中に浮遊する人魂や眼球が動いている。全身はだいだらぼっちを極小化したような容姿だった。先ずそのガタイで立ち塞がった塗り壁が仕掛けた筈が自重で足が地にめり込む塗り壁が簡単にうっちゃられる。派手な地響きに変えて不気味な巨体の唸りが鬼太郎達を圧倒する。
「そうれッ!」逆立つ頭髪を武器と化し幾千の矢が容赦なく襲い掛かるその様を見送りつつ左右の足を蹴上げ彼の下駄が戦意を乗せて風を切るしかしいずれの攻撃も命中はしたが著しい効果を及ぼすには至らなかった。
地球外金属で造られたそれは鬼太郎の超能力である毛針、リモコン下駄が通用しない。それでも鬼太郎は祖先の霊毛で編んだちゃんちゃんこを投げ付けからくり人形妖極灯篭の目を塞ぎにかかった。しかし念動力はそれを胴体に巡らせるに人形から漏れる漏念によってコントロールを狂わされた。予想外の戦闘に百戦錬磨で鳴らした鬼太郎の得意の戦術が役に立たない。嘲笑うかのように異形の巨体は浮遊を始め妖怪軍団を見下ろす。その足に食らい付いた猫娘をむしり取り妖極灯篭は加速を始めた「いいぞ妖極灯篭、鬼太郎、返して欲しければ我々の郷まで取りに来い!」「助けて鬼太郎さん!」「くそうッ卑怯者め!」
鬼太郎が指笛を吹く風を黒く濁らせ唸りを上げて砂塵が巻き起こる
空中戦の常で百羽に迫るカラスの群が集い鬼太郎は自らの身を吊らせて空を行くつもりであったが一刻も早く猫娘を取り戻さねばならない。鬼太郎に神隠しの岩戸と見られた巨岩の洞穴から訪れたフーシギくんが噂を聞きつけて伝手を辿り悪魔くんを鬼太郎に紹介した
悪魔くんは早速「メフィスト何かいい考えはないか」と命じた眉を寄せて悪魔くんの僕の黒装束は「さ、さっき叩き起こされたばかりで頭が回らないよ人使いが荒いな」ぐずるメフィストに悪魔くんは笛の音がメフィストに苦痛を齎らすソロモンの笛を吹く果たしてメフィストの頭部から白煙が上がり強面の悪魔も苦悶の表情を浮かべる。効果あった彼の脳細胞は閃きメフィストが悪魔くんに耳打ちする「でかしたメフィストこれをあげよう」とっておきのチョコレートをメフィストに差し出すとメフィストは揉み手をしながら人差し指を立てた「も、もう一枚欲しいんだけどな、な頼むよ」「図に乗るなメフィスト」腕組みで呆れる悪魔くんはメフィスト立案の策を鬼太郎に耳打ちした。鬼太郎の耳を通じて目玉のオヤジにそれは伝わり何々化け鴉を使うじゃと!?獰猛な妖怪『化け鴉』を使えば一瞬で異次元妖怪軍団のからくり人形の飛翔能力を凌駕せしめる。なるほどと一度は膝を打った目玉のオヤジだったが言葉尻を濁したしかし獰猛な化け鴉を使うなど一つ間違えれば大変なことになる。何故なら化け鴉は旅客機もその高速な飛翔力で襲撃し撃墜せしめるほどの凶悪な妖怪である。背に腹は代えられぬ鬼太郎は悪魔くんの手を握り、悪魔くんは鬼太郎の言を遮った「礼なら戦いの後で」そうと決まれば集まったカラスの群れにに鬼太郎が化け鴉の居場所を問う一瞬早く目玉のオヤジが言霊を用いて地の妖怪エージェントに化け鴉を呼びつけるよう話を付けた。
闇を纏う怨念の飛翔体たる化け鴉は陽を遮り彼らの戦意を削ぐかのように鬼太郎たち妖怪軍団の視界を塞いだ。日中に出来た闇夜に光る目が真っ直ぐに鬼太郎を射る邪悪な思念に対峙する常で鬼太郎も真っ直ぐ睨み返した。助っ人を呼んだ筈が一触即発の様相を呈し緊張の沈黙が彼らを包んだ。鬼太郎の目に炎が灯る風が渦を巻き起こし化け鴉の口から漏れる砂塵に子泣き爺が一瞬目を瞑る刹那化け鴉の鋭い嘴が鬼太郎の心臓を射抜かんと突き立つも悶絶して硬直した化け鴉の攻撃に先んじて鬼太郎の妖怪体電池の電流が彼を包みバリアと化していたのだ。人差し指で化け鴉の嘴を止めている鬼太郎が目で合図した「ここからもう一度強いのをお見舞いしてやろうか?」「お前を呼び付けたのは他でもない。僕の頼みを聞いて貰いたいんだが」鬼太郎の思念の命を受け化け鴉は彼の背中にしがみ付いた。凄まじい風圧が異次元妖怪軍団の居残りを吹き飛ばす。漆黒の翼は尚も風を巻き込み重力の干渉を受けないほどの浮力が妖怪の森の木々から葉を散らし風雲を呼び起こした。
這う這うの体で鬼太郎たちの前に現れたのは西洋吸血妖怪ダイモンであった。
「手に何か握り締めているな」砂かけの婆が脈でも取るようにダイモンの手を掴む「こっちのは矢尻じゃ」事情を読み取った目玉のオヤジが逸る「ってことは矢文か途中で折れておる」「矢文を射る間もなく力尽きたということじゃろう」「凄絶な最期だったんでしょうね」
しかしダイモンの矢文は真っ黒で何も読めない。
「恐らくは血書を認めた時の血で染まった矢文じゃろう」ダイモンほどの妖怪でも奴らの人形に敵わなかった血書を書いてワシらに援軍でも頼もうとしたんじゃろう。
「そおれっ!」追い風を従えて疾駆する毛針が真正面を捉え体をかわすより早く捉えるとそれは足元に落ちた。鎖鎌状の武器が青白くきらめき鬼太郎の腹を抉らんと風を切る。一歩も下がらず鬼太郎は引いた腰で前足を蹴上げリモコン下駄を放ってみせた。霹靂が静寂を破り果たして下駄はまだ鋭い彼の足元の毛針を散らした。
息詰まる展開を腕組みで見守って目玉の親父がひとりごつ。「これはもう妖怪体電池の奥の手を以って刺し違える他ないのう」いつでも敵に砂を掛けられるよう着物の袖に手を入れたままの砂かけ婆が「おやじ、でも向こうはまだ先鋒じゃて」「わかっておる。じゃがこいつを倒せんことには、いうには及ぶまい」
へ最早挨拶になった「どうした」と声をかけると妖怪ポストの投函口に突っ込んだ手を慌てて引き抜こうとしたが手が入ったはいいが抜くことが叶わない。彼も最早挨拶の常の如く笑ってごまかすと彼のけして大きくはない背中で爪を研ぐが如く嬌声を上げて鳥肌を毟らんばかりの鳴き声で猫娘の姉猫小町が詰った。「鬼太郎サンこいつがこんなことするときはたいてい怪事件の端緒だから気を付けた方がいいよ」ホントに縁起の悪いと独り言ちて猫小町が睨めつけると縁起でもねえのはこっちだぜ濡れ衣を着せるような言い掛かりつけられてよう人聞きの悪い。何ですって「ンニャアアアアアアー」
猫小町がが一喝すると肝を冷やして力みがとれたのか妖怪ポストに入れた手が抜けた。その手に握られていた手紙をネズミ男の上背を優に上回る猫小町がむしり取る。流れから行ってこの場で立場が一番上の鬼太郎にそれは渡され相好を崩した鬼太郎は「何々」文面を目で追って止めた呼吸を爆笑に変えて朗読した。「拝啓猫小町様春の訪れによって芽吹いた花々が競うように
その赤さを誇っていますがあなたの頬を染める色には遠く及びません。爆笑で飛ばした鬼太郎のつばきを涙に変え充血する目から滴らせた。貴女の美しさは妹君の猫娘の軽く三倍は上回っています。色香には十年の開きがあるでしょう。おいネズミ男、お前は悪だくみの才を少しラブレターにも傾けたらどうだ。柄にもなくネズミ男は顔を真っ赤にしながら懇願する。 キタロサン、ねえお願いお前と俺は無二の親友ダロ。だからもうヤメテ
「ああそうかもう頼まねえ。わかったお前がそのつもりなら俺にも考えがある。松屋銀座からダイヤの指輪盗んで俺様が考えたラブレターと一緒に猫娘の下駄箱に放り込んでやるお前の署名入りでな」
「おお鬼太郎それよりさっきの話の続きを聞いとらんかったのう」
「それなんですが父さん」小声で目玉のおやじに耳打ちし親子で眉間に皺を寄せた。
「何ぃお前を発電所のエネルギーにじゃとぉ」「そうなんですよお父さん」
「なんでも僕の生体エネルギーがないとそこの人々の暮らしが立ち行かないらしいんです。」「けしからんその乞食根性をたたきのめしてやれ!鬼太郎]「っでも父さん」「構わんわしが全部責任を持つ。そいつらをこてんぱんに
やっつけてしまえ」
資源が枯渇し高度な文明を持ちながらも滅びの道をひた走る異次元世界から
鬼太郎たちの前に姿を現したのは生物が持つ精神力を資源として活用する方法を発見した妖怪マッドサイエンティスト地獄博士を擁して鬼太郎たちに戦いを挑まんとやってきた
異次元妖怪軍団であった。彼らは地球の妖怪征服のために作り上げた妖術からくり動力使い人形で戦いを仕掛けて来た。「立て!妖極灯篭!腕づくで鬼太郎を連れて帰るのだ」鬼太郎たちや現代の常識では考えられない仕組みに加え奇怪なそれは頭部は金魚鉢を被せたように透明でその中に浮遊する人魂や眼球が動いている。全身はだいだらぼっちを極小化したような容姿だった。先ずそのガタイで立ち塞がった塗り壁が仕掛けた筈が自重で足が地にめり込む塗り壁が簡単にうっちゃられる。派手な地響きに変えて不気味な巨体の唸りが鬼太郎達を圧倒する。
「そうれッ!」逆立つ頭髪を武器と化し幾千の矢が容赦なく襲い掛かるその様を見送りつつ左右の足を蹴上げ彼の下駄が戦意を乗せて風を切るしかしいずれの攻撃も命中はしたが著しい効果を及ぼすには至らなかった。
地球外金属で造られたそれは鬼太郎の超能力である毛針、リモコン下駄が通用しない。それでも鬼太郎は祖先の霊毛で編んだちゃんちゃんこを投げ付けからくり人形妖極灯篭の目を塞ぎにかかった。しかし念動力はそれを胴体に巡らせるに人形から漏れる漏念によってコントロールを狂わされた。予想外の戦闘に百戦錬磨で鳴らした鬼太郎の得意の戦術が役に立たない。嘲笑うかのように異形の巨体は浮遊を始め妖怪軍団を見下ろす。その足に食らい付いた猫娘をむしり取り妖極灯篭は加速を始めた「いいぞ妖極灯篭、鬼太郎、返して欲しければ我々の郷まで取りに来い!」「助けて鬼太郎さん!」「くそうッ卑怯者め!」
鬼太郎が指笛を吹く風を黒く濁らせ唸りを上げて砂塵が巻き起こる
空中戦の常で百羽に迫るカラスの群が集い鬼太郎は自らの身を吊らせて空を行くつもりであったが一刻も早く猫娘を取り戻さねばならない。鬼太郎に神隠しの岩戸と見られた巨岩の洞穴から訪れたフーシギくんが噂を聞きつけて伝手を辿り悪魔くんを鬼太郎に紹介した
悪魔くんは早速「メフィスト何かいい考えはないか」と命じた眉を寄せて悪魔くんの僕の黒装束は「さ、さっき叩き起こされたばかりで頭が回らないよ人使いが荒いな」ぐずるメフィストに悪魔くんは笛の音がメフィストに苦痛を齎らすソロモンの笛を吹く果たしてメフィストの頭部から白煙が上がり強面の悪魔も苦悶の表情を浮かべる。効果あった彼の脳細胞は閃きメフィストが悪魔くんに耳打ちする「でかしたメフィストこれをあげよう」とっておきのチョコレートをメフィストに差し出すとメフィストは揉み手をしながら人差し指を立てた「も、もう一枚欲しいんだけどな、な頼むよ」「図に乗るなメフィスト」腕組みで呆れる悪魔くんはメフィスト立案の策を鬼太郎に耳打ちした。鬼太郎の耳を通じて目玉のオヤジにそれは伝わり何々化け鴉を使うじゃと!?獰猛な妖怪『化け鴉』を使えば一瞬で異次元妖怪軍団のからくり人形の飛翔能力を凌駕せしめる。なるほどと一度は膝を打った目玉のオヤジだったが言葉尻を濁したしかし獰猛な化け鴉を使うなど一つ間違えれば大変なことになる。何故なら化け鴉は旅客機もその高速な飛翔力で襲撃し撃墜せしめるほどの凶悪な妖怪である。背に腹は代えられぬ鬼太郎は悪魔くんの手を握り、悪魔くんは鬼太郎の言を遮った「礼なら戦いの後で」そうと決まれば集まったカラスの群れにに鬼太郎が化け鴉の居場所を問う一瞬早く目玉のオヤジが言霊を用いて地の妖怪エージェントに化け鴉を呼びつけるよう話を付けた。
闇を纏う怨念の飛翔体たる化け鴉は陽を遮り彼らの戦意を削ぐかのように鬼太郎たち妖怪軍団の視界を塞いだ。日中に出来た闇夜に光る目が真っ直ぐに鬼太郎を射る邪悪な思念に対峙する常で鬼太郎も真っ直ぐ睨み返した。助っ人を呼んだ筈が一触即発の様相を呈し緊張の沈黙が彼らを包んだ。鬼太郎の目に炎が灯る風が渦を巻き起こし化け鴉の口から漏れる砂塵に子泣き爺が一瞬目を瞑る刹那化け鴉の鋭い嘴が鬼太郎の心臓を射抜かんと突き立つも悶絶して硬直した化け鴉の攻撃に先んじて鬼太郎の妖怪体電池の電流が彼を包みバリアと化していたのだ。人差し指で化け鴉の嘴を止めている鬼太郎が目で合図した「ここからもう一度強いのをお見舞いしてやろうか?」「お前を呼び付けたのは他でもない。僕の頼みを聞いて貰いたいんだが」鬼太郎の思念の命を受け化け鴉は彼の背中にしがみ付いた。凄まじい風圧が異次元妖怪軍団の居残りを吹き飛ばす。漆黒の翼は尚も風を巻き込み重力の干渉を受けないほどの浮力が妖怪の森の木々から葉を散らし風雲を呼び起こした。
這う這うの体で鬼太郎たちの前に現れたのは西洋吸血妖怪ダイモンであった。
「手に何か握り締めているな」砂かけの婆が脈でも取るようにダイモンの手を掴む「こっちのは矢尻じゃ」事情を読み取った目玉のオヤジが逸る「ってことは矢文か途中で折れておる」「矢文を射る間もなく力尽きたということじゃろう」「凄絶な最期だったんでしょうね」
しかしダイモンの矢文は真っ黒で何も読めない。
「恐らくは血書を認めた時の血で染まった矢文じゃろう」ダイモンほどの妖怪でも奴らの人形に敵わなかった血書を書いてワシらに援軍でも頼もうとしたんじゃろう。
「そおれっ!」追い風を従えて疾駆する毛針が真正面を捉え体をかわすより早く捉えるとそれは足元に落ちた。鎖鎌状の武器が青白くきらめき鬼太郎の腹を抉らんと風を切る。一歩も下がらず鬼太郎は引いた腰で前足を蹴上げリモコン下駄を放ってみせた。霹靂が静寂を破り果たして下駄はまだ鋭い彼の足元の毛針を散らした。
息詰まる展開を腕組みで見守って目玉の親父がひとりごつ。「これはもう妖怪体電池の奥の手を以って刺し違える他ないのう」いつでも敵に砂を掛けられるよう着物の袖に手を入れたままの砂かけ婆が「おやじ、でも向こうはまだ先鋒じゃて」「わかっておる。じゃがこいつを倒せんことには、いうには及ぶまい」
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