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第3章 もう1つの団
第13話 第2波
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「みんな待ってよー!」
と花霞が僕達を呼びながら走っている。が、僕たちも急いで行かなくてはならないので待つことはできない。
「早くしろ!花霞!」
とソラが花霞に叫ぶ。
「そんなこと言われたって!……うわああ!」
と花霞が石に躓き、頭から地面にゴン!とぶつかる。
「花霞さん!?」
と夢野が驚いて花霞の方を見る。
「ぅぅぅぅ……イッタァ」
と花霞が額を押さえて蹲っているとソラが駆け寄る。
「すまん、アラタと夢野!先に行っててくれ!」
「ああ!わかった!」
と言って僕と夢野は急いで目的の場所へと走った。
走りながらスマホを出し、とあるアプリを開く。
すると画面にこの町の地図とその地図の公園の中にいくつかの赤い点が表示された。
「影が増えてる!?」
と僕が驚きながら言うと夢野が聞いてくる。
「……何匹いますか?」
「……5体……」
5匹もいるとなると2人では勝ち目はほぼ無い。ソラと花霞が追いつくまで待っていれば十分勝機はあるが、その間に影が人や動物を乗っとるかもしれない。
「どうする?夢野」
「……行きましょう」
と言って夢野は走るペースを上げた。
数分でその公園に着き、急いで公園の中に入る。
「な……」
そこには体中が炎で覆われた影が5匹いた。
影の新たな姿なのかと一瞬思ったがどうやら違うらしい。恐らくこれは「能力」によって火をつけられたのだろう。
影たちはそのまま薄くなっていき、炎と共に消滅した。
「アラタくん……これって……」
「……うん、多分僕達より早く他の能力者が来て倒したんだと思う」
この様子だと「火を自由に使える能力」的なやつだろうか。
しばらく夢野と考えていると公園の外からソラと花霞が走って来た。
「アラタ!影の反応が5個もあったが大丈夫か!ってその様子だと案外余裕だった感じか?」
「いや……僕達が着いた時にはもう影は倒されていたよ」
「……そうか。それじゃあ夢野、どうする?」
「そうですね……今日はもう学校に戻ってそのまま帰宅としましょう」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
―翌日の放課後―
「はい!それじゃあ影が現れるまでどうしますか?」
と夢野がみんなに聞くと、花霞が言った。
「今日は影現れるのかな?昨日のも2週間ぶりくらいだったし」
そう、前回神社で影と戦ったのが10月10日で、今日は10月25日。実に2週間の空白がある。
その間に影は一切現れていない。
「私の予想ですけど、この間の神社の日までが1回目の波で、昨日からが2回目の波だと思うので、多分今日も現れるかなと……」
「俺も同じ考えだ。恐らく今後も3、4回と波が来ると思う」
すると花霞がため息を吐き言った。
「そっかあ……流石にあれだけじゃ「脅威」だなんて言われないもんね……」
「そういえば、昨日の影を倒した人って誰なんでしょうか?」
と夢野が不思議そうに言う。
「たまたま通りかかった能力者が超絶パワーで影を燃やし尽くしたとか?」
と僕が少しふざけて言うと、花霞が
「え?燃やし尽くした……もしかして昨日の影って燃えて消滅したの?」
「あ、そういえば繰上くんと花霞さんに言ってませんでしたね」
と夢野が言う。
「そういえばそうだった。昨日の影はなんか体全体が炎に覆われて消滅したんだよね」
と僕がソラと花霞に説明する。
「へぇー、じゃあ昨日の影は火を使える能力者が倒したのかなっ?」
「多分そうだと思うよ。けど1人だけで倒したとは思いにくいなぁ。もしかしたら今日も影が現れたら来るかもね」
と僕が言うと、ソラが
「それじゃあ、影が現れるまで待つということで良いな?」
「はい、そうですね」
「そうか……じゃあちょっと俺は疲れたから寝ることにする」
と言ってソラが机に突っ伏すと、すぐに寝息を立てて寝た。
「うわっ、速い!?」
と僕がソラの睡眠の速さに驚くと夢野が
「ここ数日機械の改造で頑張ってましたからね。おかげでスマホでも影の場所が確認できるようになったので繰上くんには感謝です」
「ああ」
と、眠っているソラを見てるとこちらも眠くなってきた。
「うう……なんだか僕も眠くなってきた……」
「アラタくんもゆっくり休んでください」
「うん……そうさせてもらうよ」
と言ったところで僕の意識が暗転する。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「先輩今日はどこに影が現れるんっスか?」
「今日は――だ」
「はえー、こっから中々遠いッスね」
「そうだな。もう少しで出るとするか……」
と花霞が僕達を呼びながら走っている。が、僕たちも急いで行かなくてはならないので待つことはできない。
「早くしろ!花霞!」
とソラが花霞に叫ぶ。
「そんなこと言われたって!……うわああ!」
と花霞が石に躓き、頭から地面にゴン!とぶつかる。
「花霞さん!?」
と夢野が驚いて花霞の方を見る。
「ぅぅぅぅ……イッタァ」
と花霞が額を押さえて蹲っているとソラが駆け寄る。
「すまん、アラタと夢野!先に行っててくれ!」
「ああ!わかった!」
と言って僕と夢野は急いで目的の場所へと走った。
走りながらスマホを出し、とあるアプリを開く。
すると画面にこの町の地図とその地図の公園の中にいくつかの赤い点が表示された。
「影が増えてる!?」
と僕が驚きながら言うと夢野が聞いてくる。
「……何匹いますか?」
「……5体……」
5匹もいるとなると2人では勝ち目はほぼ無い。ソラと花霞が追いつくまで待っていれば十分勝機はあるが、その間に影が人や動物を乗っとるかもしれない。
「どうする?夢野」
「……行きましょう」
と言って夢野は走るペースを上げた。
数分でその公園に着き、急いで公園の中に入る。
「な……」
そこには体中が炎で覆われた影が5匹いた。
影の新たな姿なのかと一瞬思ったがどうやら違うらしい。恐らくこれは「能力」によって火をつけられたのだろう。
影たちはそのまま薄くなっていき、炎と共に消滅した。
「アラタくん……これって……」
「……うん、多分僕達より早く他の能力者が来て倒したんだと思う」
この様子だと「火を自由に使える能力」的なやつだろうか。
しばらく夢野と考えていると公園の外からソラと花霞が走って来た。
「アラタ!影の反応が5個もあったが大丈夫か!ってその様子だと案外余裕だった感じか?」
「いや……僕達が着いた時にはもう影は倒されていたよ」
「……そうか。それじゃあ夢野、どうする?」
「そうですね……今日はもう学校に戻ってそのまま帰宅としましょう」
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―翌日の放課後―
「はい!それじゃあ影が現れるまでどうしますか?」
と夢野がみんなに聞くと、花霞が言った。
「今日は影現れるのかな?昨日のも2週間ぶりくらいだったし」
そう、前回神社で影と戦ったのが10月10日で、今日は10月25日。実に2週間の空白がある。
その間に影は一切現れていない。
「私の予想ですけど、この間の神社の日までが1回目の波で、昨日からが2回目の波だと思うので、多分今日も現れるかなと……」
「俺も同じ考えだ。恐らく今後も3、4回と波が来ると思う」
すると花霞がため息を吐き言った。
「そっかあ……流石にあれだけじゃ「脅威」だなんて言われないもんね……」
「そういえば、昨日の影を倒した人って誰なんでしょうか?」
と夢野が不思議そうに言う。
「たまたま通りかかった能力者が超絶パワーで影を燃やし尽くしたとか?」
と僕が少しふざけて言うと、花霞が
「え?燃やし尽くした……もしかして昨日の影って燃えて消滅したの?」
「あ、そういえば繰上くんと花霞さんに言ってませんでしたね」
と夢野が言う。
「そういえばそうだった。昨日の影はなんか体全体が炎に覆われて消滅したんだよね」
と僕がソラと花霞に説明する。
「へぇー、じゃあ昨日の影は火を使える能力者が倒したのかなっ?」
「多分そうだと思うよ。けど1人だけで倒したとは思いにくいなぁ。もしかしたら今日も影が現れたら来るかもね」
と僕が言うと、ソラが
「それじゃあ、影が現れるまで待つということで良いな?」
「はい、そうですね」
「そうか……じゃあちょっと俺は疲れたから寝ることにする」
と言ってソラが机に突っ伏すと、すぐに寝息を立てて寝た。
「うわっ、速い!?」
と僕がソラの睡眠の速さに驚くと夢野が
「ここ数日機械の改造で頑張ってましたからね。おかげでスマホでも影の場所が確認できるようになったので繰上くんには感謝です」
「ああ」
と、眠っているソラを見てるとこちらも眠くなってきた。
「うう……なんだか僕も眠くなってきた……」
「アラタくんもゆっくり休んでください」
「うん……そうさせてもらうよ」
と言ったところで僕の意識が暗転する。
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「先輩今日はどこに影が現れるんっスか?」
「今日は――だ」
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