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第6章 さぁ、ファッションショータイムだ!

第127話 スーツ

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「あはは、こんなに買っちゃったー!」

 リンの服も上下合わせて6着ぐらい買ってしまった。
 ほとんどピンクと白の服だった……全部私が選んだんだけど、どれもこれも似たような服だ……。

「ごめん、リン」
「……? なんで謝るの?」
「いや、どれもこれも似たような服でしょ? なんかワンパターンっていうか……」
「全然! どれもアタシにバリ似合ってる服じゃない! バリ嬉しいよ!」
「そ、そう?」

 まぁ、リンが気に入ってるならいいか……。

「ほな、次はウチの服選んでくれへんか?」
「わ、わかった……」

 ラピスの服かぁ……ラピスの場合、スタイルが良いから、どんな服でも似合いそうな気がするけど……。
 逆に選びづらいな……。

「そ、そうだねぇ……ラピスに似合う服……」

 正直、言い方悪いかもしれないが、ラピスは叔母さんの古着が様になってる、花とか蝶とか……なんというか、渋い感じが雰囲気に合っている。
 渋い感じか……そうだ。

「それじゃあ……あれならいいかな?」

 私たちはスーツのコーナーに向かう。
 スーツとは言っても、こういう服屋のスーツと言うのは、半分オシャレというか、普段着と正装の半々みたいな感じだ。

「ラピスに似合うのは……これかな?」

 私は黒シャツに黒のパンツスーツのコーデを選んだ。
 ……我ながら斬新なチョイスだ。
 でも、ラピスならこういう服が似合うはず。

「おお、ええ感じやな」
「だね! なんかバリかっこいい!」

 2人は私のチョイスが気に入ったようだ。
 ……よし、なんか嬉しい。

「じゃ、ラピス、着てみて!」
「ほな、行きましょか」

 早速試着室に向かい、ラピスは着替え始める。
 ……しばらく経ち、カーテンを開けたラピスの姿はと言うと。

「……おお」
「ラピラピ……バリかっこいい」

 傍目で見ると、やり手の実業家とか、経営者のように見えた。
 もしくは長髪のホストさんみたいな……。

「ええな……気に入ったで! ちょっとキツイけど……ま、ええか!」

 正直、ラピスの体型だったらどんな服でもキツイと思う……。

「それじゃあ、他の服も選ぶ?」
「せやな、次は違う感じの服がええかな」
「だね」

 そうだなぁ……次はスーツじゃなくて、もっとカジュアルな服が良いかな。
 ラピスはカーテンを閉め、元の服に着替えた。
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