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ここで少し、状況の補足。
一学年はAからDの四クラスに分かれており、座学はクラス別に行われる。
平等教育の本家である皇国では、適材適所の理念の元、身体能力の高いものは武クラス、座学成績の良いものは文クラス――等々、学生の得意分野によって振り分けが行われるものらしい。
我が王国では、身分によって振り分けがされる。
だから皇子殿下は当然のごとくAクラスに編入しているし、特待生であるロジェは平民の集いであるDクラスにいるのだ。
ちなみにわたくしは、本来であればB――いやCクラスの在籍なのだろうが、Aクラスの端っこに入れさせていただいている。
入学時にはまだレオナールの婚約者だったため、「将来は我が家の夫人になるんだから励めよ」と侯爵閣下が気を利かせてくれた結果だったのではないかと思う。
おかげで「なんで身の程知らずがAクラスにいるの?」と孤立待ったなしで、レオナールにネチネチいびられ続けることにもなったのだが……。
そういえば、婚約破棄され、ただの三下貴族になったのだから、C、いや激怒のDクラス降格も普通にあり得そうだ。
今のところそういった話は来ていないが、現デュジャルダン侯爵閣下は、まだわたくし達の婚約破棄をご存じないのだろうか?
レオナールのことは何とも思わないが、期待してくださっていたらしい侯爵閣下を失望させただろうことには心が痛む。
どこかで謝罪する必要はあるのでしょうね……受け入れてもらえるかはわからないけれど。
閑話休題。クラス分けの話に戻る。
AからDまでのクラスは、実技の時間だけ合同授業となる。
魔法の才能はある程度遺伝する。どこの国でも、貴族の魔法使い率は高く、平民は低い。
貴族は学園に来る前から家で充分な教育を受けており、魔法の扱いにも慣れている。
一方で、平民は才能に目覚めても伝手がなければ独学にならざるを得ず、中には魔力があることがわかって学園に来たが、実践経験は一度もない、なんて学生もいる。
つまりこの学園における魔法学実技とはどういうものなのかというと、お貴族様による平民マウント大会なのだ。
平民が呪文の詠唱で苦労しているのを横目に、無詠唱で難なく火やら水やら出して見せ、「ええー呪文唱えてるのに魔法使えないなんて、才能ないんじゃない?」などとあおって自尊心を満たす。
あるいは貴族同士でも、上級貴族が下級貴族に格の違いを見せつける。
わたくしも、派手に土人形を作って拍手喝采されたレオナールに、「ラグランジュはこんなこともできないのか?」って鼻で笑われたものだったなあ……。
すみませんね、呪文を唱えてたいしたことない風を起こす程度しか才能がなくて。全く駄目ですじゃなくて、中途半端にちょびっとだけ使えるのが、なんというかまたわたくしらしい。
さて、ロジェ=ギルマンは特待生として認められただけのことはあり、わたくしよりもずっと魔法の才能に恵まれていた。
入学当初は呪文詠唱にすらとまどっていたものの、持ち前の反骨精神をバネに奮起し、今では教師も舌を巻く炎魔法の達人になっている。
対戦練習も認められている魔法学実技だが、基本的にこの学園では、身分が低い者が高い者に挑戦することは許されてない。
だから、最初は魔法の使い方がわからずにいたロジェを散々対戦相手に指名しておもちゃにしていた貴族達も、彼が成長するに連れて構わなくなっていった。
今ではロジェの練習相手は、もっぱら平民のみだ。ロジェは毎回元気を有り余らせていたことだろう。
一学年はAからDの四クラスに分かれており、座学はクラス別に行われる。
平等教育の本家である皇国では、適材適所の理念の元、身体能力の高いものは武クラス、座学成績の良いものは文クラス――等々、学生の得意分野によって振り分けが行われるものらしい。
我が王国では、身分によって振り分けがされる。
だから皇子殿下は当然のごとくAクラスに編入しているし、特待生であるロジェは平民の集いであるDクラスにいるのだ。
ちなみにわたくしは、本来であればB――いやCクラスの在籍なのだろうが、Aクラスの端っこに入れさせていただいている。
入学時にはまだレオナールの婚約者だったため、「将来は我が家の夫人になるんだから励めよ」と侯爵閣下が気を利かせてくれた結果だったのではないかと思う。
おかげで「なんで身の程知らずがAクラスにいるの?」と孤立待ったなしで、レオナールにネチネチいびられ続けることにもなったのだが……。
そういえば、婚約破棄され、ただの三下貴族になったのだから、C、いや激怒のDクラス降格も普通にあり得そうだ。
今のところそういった話は来ていないが、現デュジャルダン侯爵閣下は、まだわたくし達の婚約破棄をご存じないのだろうか?
レオナールのことは何とも思わないが、期待してくださっていたらしい侯爵閣下を失望させただろうことには心が痛む。
どこかで謝罪する必要はあるのでしょうね……受け入れてもらえるかはわからないけれど。
閑話休題。クラス分けの話に戻る。
AからDまでのクラスは、実技の時間だけ合同授業となる。
魔法の才能はある程度遺伝する。どこの国でも、貴族の魔法使い率は高く、平民は低い。
貴族は学園に来る前から家で充分な教育を受けており、魔法の扱いにも慣れている。
一方で、平民は才能に目覚めても伝手がなければ独学にならざるを得ず、中には魔力があることがわかって学園に来たが、実践経験は一度もない、なんて学生もいる。
つまりこの学園における魔法学実技とはどういうものなのかというと、お貴族様による平民マウント大会なのだ。
平民が呪文の詠唱で苦労しているのを横目に、無詠唱で難なく火やら水やら出して見せ、「ええー呪文唱えてるのに魔法使えないなんて、才能ないんじゃない?」などとあおって自尊心を満たす。
あるいは貴族同士でも、上級貴族が下級貴族に格の違いを見せつける。
わたくしも、派手に土人形を作って拍手喝采されたレオナールに、「ラグランジュはこんなこともできないのか?」って鼻で笑われたものだったなあ……。
すみませんね、呪文を唱えてたいしたことない風を起こす程度しか才能がなくて。全く駄目ですじゃなくて、中途半端にちょびっとだけ使えるのが、なんというかまたわたくしらしい。
さて、ロジェ=ギルマンは特待生として認められただけのことはあり、わたくしよりもずっと魔法の才能に恵まれていた。
入学当初は呪文詠唱にすらとまどっていたものの、持ち前の反骨精神をバネに奮起し、今では教師も舌を巻く炎魔法の達人になっている。
対戦練習も認められている魔法学実技だが、基本的にこの学園では、身分が低い者が高い者に挑戦することは許されてない。
だから、最初は魔法の使い方がわからずにいたロジェを散々対戦相手に指名しておもちゃにしていた貴族達も、彼が成長するに連れて構わなくなっていった。
今ではロジェの練習相手は、もっぱら平民のみだ。ロジェは毎回元気を有り余らせていたことだろう。
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