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後日談
ある日のプレイ8
しおりを挟む「……ふくだんちょうの、いじわる……」
ジトリとした目を向けられながらかけられた声に、ふいっと目をそらす。
お前がさっさと陥落しないからいけない……と、言いたくなるのを、ぐっとこらえた。
しばし悩んで、私はニコリと笑うと彼の頭を優しく撫でる。
「最後まで我慢できて、えらかったな」
雑に褒めて誤魔化してみれば、ムスッとしてた顔が、じわじわと嬉しそうにほころんでくるのが見える。
目の前にいるのはゴリゴリのマッチョな美丈夫だ。それが笑うのを必死にこらえようとしている様子が、なんとも可愛く見えてしまうのだから、私も大概だ。
彼は、絶妙に変な顔のまま、必死にすねている様子を取り繕っている。なのに、笑いながら撫でる私に、なされるがままだ。
隠し事できない感情は、いいのか悪いのか。私の感情が伝わって、いつまでもすねていられなくなっているのだろう。
「必死に我慢している様子が、可愛かったんだよ」
極めつけに耳元で囁いてみた。
こんなクソ野郎みたいなことを言う自分は酷く滑稽だと思うのだが、それにほだされる彼も、そしてそれを本心から言っている私自身も、バカの一言に尽きる。
「……もう、ああいうのはいやか?」
互いの忍耐力の限界過ぎたのは間違いない。特に彼は間違いなく限界に挑んだ。さすが淫魔だと認めざるを得ない。都市伝説と思っていたのに、実在したのだ。
「お前が、乳首だけでイくとは思わなかった」
「いや、ちんちん入ってましたし!!」
必死の形相で言い返してきた彼に、ブハッと吹き出す。
「ま、嫌ならしないが」
もう少し、私の精力が落ちてからなら楽しいかもしれないが、しばらくは諸刃の剣すぎる。私のダメージも結構大きい。
「……たっ」
「ん?」
何か言いかけた彼に首を傾げる。
「たまになら、したいです!!!!」
「意地悪をされるのが好きなのか?」
からかうように笑うと、だってと彼が口をとがらせて、それからこらえきれないような嬉しそうな顔になって笑った。
「我慢は辛かったけど、我慢してるときの気持ちよさは癖になりそうだし、我慢したあとのご褒美が最高でしたし!!」
流石は、快楽至上主義な淫魔である。精気はほとんど得られないだろうに、快楽を取るのか。確かにかなり気持ちよかったが、それにしたってもの好きがすぎる。
「それに、ずっと、副団長がかわいいかわいいって思ってくれてるの、めちゃくちゃ美味しかったので!!」
そこまで聞いて、私はグッと口をつぐむと、彼の頭を掴んで向こうに向けた。
聞くんじゃなかった。
「お前の勘違いだ。相変わらずお前の味覚はガバガバだな」
自分の顔が、耳まで熱くなったのがわかった。
自覚なんて、するもんじゃない。彼をからかうためにかわいいだなんだと言うのは気にならないというのに、指摘されるのは、なんともいたたまれなかった。
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