S系攻め様は不憫属性

水瀬かずか

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序章:部下・S氏の言い分「俺が上司を襲ったわけ。」

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 あの課長が、俺に犯されたがっている。そんなこと、誰が信じるだろう。こんなにみっともなく可愛い姿を、俺以外の誰が知っているだろう。

 ぞくぞくと背筋が震える。

 自身のジャケットの内ポケットをこっそりと探る。この人のこの姿を残したい。ちょっといじられただけでチンポを欲しがる、みっともなく淫乱な姿をとどめておきたい。
 片手で課長の腰を押さえつけたまま、先端をひくつく穴に強く押しつけながら声を掛ける。
 そうしてスマホのカメラ機能を立ち上げ、動画を撮り始める機械音をごまかした。

「課長、ちゃんと言って下さい、誰のおちんちんを、課長のどこに、入れて欲しいんですか? ちゃんと言わないと、俺、どうしたらいいか、わからないんです」
 ぐっと先端を押しつければ、亀頭部分が課長の中に飲み込まれる。

 スマホを課長の方に向けたまま少し離れた床に置き、先端を入れたまま再び乳首をいじる。
 その途端、震えるようにぎゅうっと締まって、これ以上じらすことが出来ないほどの、突き上げたい衝動に駆られた、その時。

「し、しのづかの、おちんちんっ、おれの、おしりのあなに、いれ、てっ……ひぐぅぅぅっっ」

 泣き叫ぶようにねだった課長の言葉と同時に、奥まで突き上げる。
 根元まで俺を銜え込んで、課長が背中を極限まで反らして痙攣する。びくんびくんと体を跳ねながら、俺のチンポをぎゅうぎゅうに絞り上げている。窒息しかけたような苦しげな息を吐きながら、課長は、触られることのなかったチンポから、ぽたり、ぽたりと精液をこぼしていた。

 この人、チンポを入れただけで、イった……?

 搾り取るようなうねりが与えてくる快感とは別に、得も言えない興奮がこみ上げる。
 本当にチンポをケツの穴に入れて欲しかったんだとか、それだけ気持ちよかったのか、とか、俺がこの人をこれだけ気持ちよくさせたんだ、とか。
 言葉にするなら、そんな感情。けど、それを上回るような衝動が俺を高ぶらせていた。

 かわいい、かわいい、かわいい。

 精悍な顔が衝撃に震えながら快感を享受する様子が。いつも厳しい横顔が快感に赤く染め上がっていくのが。わななく口元が、眉間に入った皺が、厳しいその表情が、俺の与える快感に耐えるために刻まれていると言うことが。
 どれもが扇情的で、愛おしい。

 もっと、啼かせたい。

 泣くほどいやなのに、俺に与えられる快感から逃れられない姿を見たい。どうあがこうが俺にチンポを入れられ喜んでしまう姿が見たい。
 課長、もっと啼いてください。その低い声で、らしくない姿をさらしながら、さえずって。

 こわばり痙攣している身体をぐっと抱きしめ、軽く腰を引いてから、もう一度奥まで突き上げる。
「ひぃぃ……!!」
「ほらっ、課長の欲しがってた俺のおちんちん、課長のおしりの穴に入ってますよ…っ、気持ちいいですかっ」

 背後から俺に突き上げられ、頼りなくゆらゆらと揺れる課長のチンポから、まだぽたぽたとこぼれている精液。触られないままケツでの快感でイっているせいか、勢いはなく、代わりに少しずつ放たれる射精から、もどかしく長い絶頂が続いているのがわかる。しゃべれるような状態ではないことも。

「ねぇ、課長?」
「あぐぅぅぅっっ!」
 答えられないとわかっていながら、突き上げては問いかける。
 突っ張るように床についた課長の腕ががくがくと震えている。今にも崩れ落ちそうなその身体を抱きしめて、反り返った首元に顔を埋める。

「し、のづ、か……」
 かすれた低い声は、嗚咽に震えている。苦しげに浅い呼吸を繰り返しながら、突き上げるごとに、ビクンビクンと身体を跳ね上がらせ、悲鳴を上げながら、快感に苦しんでいる。
「あっ、ひっ、ひっ、そっな、おく、むりっ、むり……ぃ……っ」

 奥、ね。
 自己申告してきたその場所を、意識してより深く突き立てれば、歓迎するように痙攣しながら締め付けてくる。
 時折うわずった声をあげながら泣き言がこぼれる。うわごとのように絞り出される声は、もう考えるだけの理性があまり残っているように見えない。逃げることの出来ない衝撃を、ただ受け止めるだけで精一杯になっているのだろう。
 言葉を返せない、考えるだけの余裕もない、俺の知る課長ではあり得ない状況に追い込んで、更に突き上げて追い詰めてゆく。

「奥は無理ですか? ここ、すごく気持ちよさそうなのに」
「ひぅっ」
 ひぃ、ひぃ、と泣いているかのような息を漏らしながら、歯を食いしばっている。時折声にならない悲鳴を上げて喉を晒し、快感に顎を震わせる。
「……無理なら、じゃあ、どうして欲しいですか? そういえば、おちんちんを入れて欲しいとしか言われてませんしね……。奥がダメなら、俺にどうして欲しいか、ちゃんと教えてください。……ね? 課長?」

 考えるだけの余裕を与えないよう、突き上げる動きを止めない。プライドも何もかも快感に押し流されて、欲望のままに俺から与えられる快感を求めさせたい。
 未だイっているのか、それともただ快感に跳ねているのかわからない身体を抱きしめ、乳首をつまむ。
「ひぁぁんっ!」
 相変わらず、乳首の感度が良すぎるぐらいにいい。

 奥に突き立てたまま、今度は乳首をひたすらにいじり始める。布ごしにくりくりとつまむだけで過剰なほどに身体をはねらせながら、俺のチンポを締め付けてくる。つまんでみたり、こすってみたり潰してみたり、乳輪辺りをなぞってみたり。
 なにをしても課長の身体は快感に震えた。

「ほら、教えてください。ちゃんと教えてくれないと、入れてるだけになっちゃいますよ」
「ひぁっ、あっ、やっ、あぅんっん、んんん……っっ」

 低い声が、甘く、甘く、啼く。快感に表情をとろけさせ、だらしなく開いた口から低い嬌声がこぼれ出す。動かない俺の代わりに、課長の腰がゆらゆらと揺れ始めた。

「ひぅっ」
 俺に乳首をいじられながら、課長が自分で腰を揺らして良いところにあてて、勝手に気持ちよくなって悲鳴を上げる。
「あっ、あっ、あっ、あっ……」

 理性なく快感をむさぼり始めた課長の身体にほくそ笑む。
 揺れる腰が、ひいてはぱちゅんと弱く叩き付けられ、もどかしそうにぐちゅぐちゅとこすりつけられる。眉間に皺を入れながらもどかしそうに吐息を漏らして口元を震わせている。
 甘えたようなその動きに答えるように乳首を強くいじってやると「あぁぁ……」とがくがく震えながら腰が前後に揺れた。

 乳首をいじられながら、泣きそうな吐息を漏らして課長が腰を揺らす。ぐちゅ、ぐちゅと、溶けたワセリンが水音を立てる。ぱちゅ、ぱちゅと、肌のあたる情けない音がする。
 低く甘えたような課長の吐息が絶え間なく響き、今にも泣きだしそうなあえぎ声が合間に漏れ聞こえる。

 ひぅ、ひぅん……あぅ、ん、ひん……
 揺れながら漏れる声が、涙に濡れる。もどかしそうに腰をこすりつけてきながら、泣き声がこぼれ落ちた。

「も、ぃやだ、いやだ……」

 奥を突き上げられて、あれだけ快感に震えていた身体だ。力ない自分の動きでは足りないのだろう。
 ほんとに、この人は可愛い。
 そう思うと、楽しくて、おかしくて笑えてくる。からかって意地悪をしたくなってくる。

「何が嫌なんですか? ……もう、おちんちん、抜いちゃいますか?」
 軽く腰を引くと、身体を強ばらせて、ぎゅぅっと内壁が締まる。
「やっ、やめぇ………」
 震えながら締め付けたことで、また勝手に気持ちよくなって震えている。

 かわいい。ほら、もっと俺を欲しがって。
「じゃあ、どうしたらいいですか? 俺、ちゃんと課長に言われたとおり、おちんちん入れてますよ? 乳首いじってるだけで、課長は勝手に腰ふっちゃって気持ちよくなっちゃってるから、俺、何したらいいか、全然わかんないんですけど?」

 からかえば、目元を赤くした課長が、ぐっと苦しげに顔をゆがめた。
「だま、れっ、ぁ、ぁ……」
 からかい方が良くなかったのか、少し理性を乗せた低い声が俺を責めようとする。それが気にくわなくて黙らせようと腰を引いた。ずるっと半分ほどチンポが抜ける。

「あれ? もしかして、俺のチンポ、気持ちよくなかったですか? じゃあ、抜きますか?」

 日に焼けてない課長の尻から、赤黒い俺のチンポがぬらぬらと光りながら抜かれている光景は、ひどく扇情的で卑猥だ。

「……うぁぁ……っ、やめっ、あ……っ」

 ずるずるとゆっくり抜けていく動きが課長も気持ちいいのか、震えながら背中を反らせた。
 尻だけ丸出しでチンポの先端を咥え、四つん這いでスーツに皺を寄せる課長の哀れな姿に、ぞくぞくと震える。
 亀頭が抜ける直前で、こらえきれず、今度は一気に奥まで突き立てる。

「ひっ」
 強ばるように反っていた身体が、しなるようにのけぞった。
「……じゃあ、俺のおちんちん、気持ちいいですか?」
 ぐりぐりと腰を押しつけて奥をえぐれば、情けない声をあげて、課長の腕が崩れ落ちた。

 なおも根元まで入れた状態で、ねじり込むようにぐっぐっと腰をこすりつける。
 両肘をついて、快感に耐える姿に「ねぇ、課長?」と返事を促せば、震える課長が、小さく頷いた。

「課長、そんなんじゃ、わかりません。無言で頷くのは、返事じゃないと教えてくださったのは、課長ですよね?」
 また誤って理性を取り戻させないよう、プライドを粉砕していく。

 快感に負けて、ねだって下さい。また、気持ちよくなって甘く啼いて。


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