S系攻め様は不憫属性

水瀬かずか

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二人のそれから

M氏のそれから

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 目覚めると、篠塚の腕の中だった。
 やだ、ラブラブ感、半端ない。
 篠塚の腕の中というすばらしい目覚めの中、こっそりと身もだえた。
 
 それにつけても、普通のセックス、怖い。
 布団の中で、軽くもぞもそしながら、オレを包む篠塚のぬくもりに奇声を発したくなるのを堪えながら思う。
 なんなのあれ。普通のセックスの方が今までのプレイより濃いって、どういうこと?
 篠塚が気遣ってくれて、大切にされる度、ゾクゾクした昨夜を思い出す。

 気持ちいいか聞かれて、どこが良いか教えてと頼まれて。それに答えるのは下手な羞恥プレイよりずっと恥ずかしいと知った。でもずっとうれしくて幸せになるのだ。
 好きですとせっぱ詰まった声でささやかれながら、オレを呼びながらがんがんに突き上げてくる激しさと気持ちよさ、そして身体以上に心が満たされる幸せ。

 思いだして、改めて思う。
 最高かよ。
 どれもこれも今までの比じゃない。
 何より、昨夜オレは、ベッドの有能さを思い知った。
 ベッドすげぇなぁ。
 どこも痛くないから、快感だけ考えていられる。
 今までなら、体勢がイマイチできもちいいけど膝が痛いとか、この体勢だと良いところにあたらないとか、そういう不具合によく直面していた。
 でもベッドだとそういうの全くない。
 一番きもちいい体勢で、きもちいいところを攻めてもらえることの素晴らしさたるや。

 アブノーマルなレイププレイは性癖だけど、純粋に身体の快感を求めるなら、断然ベッドでノーマルセックスじゃねぇ? と、オレは気付いた。
 オレは声を大にして言おう! 普通のセックス、すごい!

 オレはまた、新しい扉を開いた。

 そう思うと、羞恥心煽られたりドSな篠塚を堪能するのは、たまにで十分だなと思う。
 そう、例えば、玄関deエッチ、とか。
 いつはかやりたい、玄関エッチ。
『ダメ、こんなトコで……外に聞こえちゃう………!!』
『嫌なら、ちゃんと口を閉じてろよ、淫乱』
『あぁぁぁ!!! らめぇ……!』
 最高かよ……。
 後はキッチンdeエッチな。時々刺激が入るように、がんばって煽ろうじゃないか。無理かな。オッサンがイケメン煽るの、無理があるかな……。
 ………篠塚を一発でその気にできる、そんなテクが、心底欲しい。
 好きって言ってくれたけど、オレに煽られてくれんのかな。ま、せいぜい試行錯誤して、がんばりますか。
 恋人という関係に慣れたら、そういうことも出来るだろうか。それが出来るほどに、長い関係が続けば良い。


「……課長、起きましたか?」
 もぞもぞしすぎたのか、目を覚ましたのか覚めていたのか篠塚から声がかかった。
 いやん、照れる。寝起きの声、少し掠れててイイ!
「ああ」
 振り返って答えようとして黙る。

 しまった。寝起きの口臭は酷いと聞く。どうしたものかと鼻呼吸をしてみるが、喋るの怖い。天井を向いたまま思わず口をぎゅっと閉じて固まる。
「おじいちゃん、お口くさーい」と、バーチャル孫娘が脳内で顔をしかめる。ごめん、ごめんよぉ!!
 どう反応したものかと悩んでいると「課長」と目の前で呼ばれ、ぎこちなく頭を横に回すと、はにかむように笑ったイケメンがキスをしてきた。
 その破壊力に戦いている間に、肘を立ててオレの上に覆い被さる位置に身体を起こした篠塚が、乾いたオレの唇をぺろりと舐めた。そしてそのまま唇が重なり、舌が口の中に侵入してこようとちろりとくすぐって……。
 そうなってようやく我に返る。
 やめてぇぇぇぇ!!!! 寝起きのおっさんの口臭、絶対危険だからぁぁぁぁ!!

 とっさに身を引いて篠塚の胸元を押した。その瞬間、篠塚の身体が軽く強ばる。
 やっぱり、オレ、くさかった?! ぶわっと冷や汗が出る。軽く肘を突いて上体を起こしてから逃げるように視線を落とすと、自分の胸元に赤い痣が二つほど見えた。
 今度は別の意味で身体がぶわっと熱くなる。
 これは、もしや鬱血………またの名を、キスマーク!! 初キスマークいただきました! おめでとうございます! ありがとうございます!!
 ……血圧の変化が酷すぎて、オレの心臓、そろそろやばいかもしれない。

 それにつけても情事の跡が色濃く残る身体ではある。昨日はヤり終わった後はだるくて身体を流せていないからしかたな……待って?! 加齢臭!! 加齢臭ヤバいって!!
 このまま篠塚といちゃいちゃしていると、篠塚にくさいって思われるんじゃね?

「おじいちゃん、くさい。いや!」バーチャル孫娘が不快そうに顔をしかめてオレを見てくる。そんな目でオレを見るな……!!!
 耐えきれなくなって顔を逸らして完全に身体を起こす。
「……風呂、行ってくる」
 さっきから身動き一つしない篠塚から身を離し、顔を背けながらベッドから下りた。
 ちなみに、ちゃんとパンツははいている。寝る前パンツだけは意地でもはいたオレ、天才。ちんこ縮む時にカウパーが漏れるから、オナニーの後は全裸禁止はオレ的基本。今日はオナニーじゃなくって、セックスだけどな!! しかも篠塚のベッドだし!
 でもほんとよかった。ちんこぷらぷらさせながら歩くの嫌だし、わざわざパンツはいてから風呂場まで行ってまた脱ぐとか、なんか間抜けっぽいし。
 布きれたった一枚、その防御力のすごさに、オレは今驚きを禁じ得ない。

 パンツの尊さに感動していると、後ろから篠塚に肩を掴まれた。
「課長」
「なんだ」
 振り返りたい。だがしかし、オレは今口臭と加齢臭の呪いにかかっている。それは例えパンツをはいていようとも、それからお前を守ることができない。
 振り返って篠塚を見るのを必死で堪えた。今オレは、背中で想いを語る男なのだ。

 早く、早くバスルームへと行かねば……!
「いえ……、タオル、あるやつ適当に使ってください」
「ああ、ありがとう」
 気遣いの出来る篠塚、素敵!! そう背中で語っているつもりだが、伝わっているだろうか。無理だな、知ってる。

 そういえば、気遣いと言えば、ついに篠塚が初ゴムを使った。「課長に、もう、無理をさせたくないので」悔いるように歪められた表情の色っぽさに、撃ち抜かれて死ぬかと思った。おかげで掻き出さなくて良いからそのまま眠ることが出来た。エッチの後の寝落ち最高。
 パンイチで風呂場へと向かう。まだそんなに弛んでいないつもりなのだが、最近ちょっと弛んでき始めたんじゃないかとそこはかとなく漂う腹筋に力を入れ、それだけじゃ不安だから背筋も伸ばして歩く。何となく篠塚に見られてる気がしてならないから! オレ、別に腹弛んでないし! 見られても大丈夫だし! 堂々としてるし! この体勢が一番腹が締まって見えるとかそんな理由じゃないし!!
 パンイチで惚れた男に見られながら風呂場に向かう緊張感、ぱねぇ。

 シャワー浴びて、口をすすいでようやくすっきりして風呂場を出ると、そこにはタオルと部屋着が準備されていた。
 ただし、パンツがない。
 ……これを、オレに、どうしろと。
 篠塚が全力でハードルを上げてオレに挑戦状を叩き付けてきた。

 それとも、パンツは昨日丸一日はいた挙げ句、カウパーで汚れた自前のを履けということか。いや、それで良いんだけど、何となく納得がいかん。まあ、自分が普段使ってるものを置いとくわけにはいかなかったのは理解できるが、だがしかし。
 さんざん悩んだ末に、自前の絶妙に汚れたパンツをはいてリビングに戻ると、コーヒーと焼けたベーコンの香りがする。
 そういや腹減った。
 晩飯も食べてなかった事を思い出す。そして篠塚は、テーブルの前に座って、肘をたて、手に頭を埋めてうなだれていた。

 なんだ、何があった。
 どう声をかけたら良いのか分からず、とりあえず、食事が準備されている前の椅子に座ってみる。
「あ、出たんですね、すみません、気付かなくて」
 びくりと肩をふるわせ、オレに気付くと慌てた様子で取り繕う。

 パンツか。さては、パンツをどうしたら良いのか分からなくて悩んでいたな。大丈夫だ、気にするな。二日目のパンツでもオレは気にしていない。
「飯、作ってくれたのか?」
 パンツを気にしていないことを示すことが、オレに出来る最大限の配慮だ。パンツはなくとも、食事まで作ってくれるその気遣い。大丈夫だ、篠塚、お前は本当にスパダリだ。

「ありがとう、オレは料理が壊滅的だから、こんな手作りの朝食は久しぶりだ。……うれしいものだな」
「……じゃあ、これからも俺が作ったら、食ってくれますか?」
「ああ、お前が面倒でなければ」
「大丈夫です。普段からこのくらいは作っているので」
「すごいな。……篠塚は、本当に何でも出来るな」

 俺の恋人、ちょっとすごすぎない? 朝から篠塚が優しくて死ぬ。デレデレしていると、目の前の篠塚が、ぽかんとして俺を見ていた。
「どうした」
「え、あの、いや……なんでも……」
 言いよどんだ篠塚が、気まずそうに目をそらした。
 え?! オレなんかしたの?! また変なこと言ったのか? いや、褒めただけだよな。珍しく素直に褒め言葉がでちゃっただけだよな! そういえば篠塚褒められたいっていってただろ! ドヤりたいって言ってたじゃないか、なんだよその反応は……!!

 パニックに陥っていると、篠塚の顔が強ばった。
 は! また無表情になってた!
「その、課長が、そんな風に笑ってるとこ、はじめてみた、ので」

 そんな風?
 理解ができず、首をかしげる。
 あ、つまり、あれか! デレデレしてた顔がだらしなかったのか!! オレの笑みは悪人面なのを忘れていた! ちょっと気が抜けてた! 引き締めないとな……。

「……あんな風に、笑ってもらえて、その、うれしかったので」
 篠塚が、デレたぁぁぁぁぁ!!!!
 両思いになった途端、篠塚のかわいさがとどまることを知らない!!
「……みっともないだろ、おっさんがデレデレしてる顔なんか」

 あー。顔が熱い。なんだこのくすぐったさ。くっそ篠塚かわいい。
 顔を逸らしたまま、横目でちらっと篠塚見ると、力の抜けた笑みを浮かべる篠塚がいた。
「俺は、もっと見たいです。かわいいです。昨日、無茶したので、今朝は怒っているのかと思いました」
「……は?」
 なんの話? あと、かわいいって、誰が。
 オレはどこからツッコんだら良いのか分からない。

「今朝、我に返って、付き合うの、断られるかと思ったので」
「そんなわけないだろ」
 誰がそんなもったいないことをするのかと! むしろ断るとしたらお前の方だろうが。
「はい、うれしいです」
 イケメンがうれしそうに笑う。
 篠塚が素直すぎる……!! どうしよう、オレの中から、かわいい以外の語彙が消えた。男前のはにかみ笑顔、プライスレス。
 オレもうれしいよ。
 オレの恋人となったイケメン過ぎる男をまぶしく思いながら見つめていると、にこりと笑って篠塚が立ち上がった。

「課長、好きです」
 椅子とテーブルに手を突いてオレを囲い、顔を近づけてくる篠塚。
 オーケイ。大丈夫だ、今のオレは口もすすいだし、今コーヒー飲んだあとだし、どんとこい。
 と、そこで気付く。
 ダメだ、食後なのに歯を磨いていない、そもそも丸一日磨いてない!オレの歯はいまつるつるじゃないよ……!! 万事休す! どうする、どうするオレ!

 唇が重なる瞬間、慌てて篠塚の首に腕を回す。そして後頭部に手の平を当て、ぐっと引き寄せた。
 舌をつっこまれるのが嫌なら、つっこめば良いじゃない。
 オレに侵入してこようとする舌を絡め取ってざらりと舐め上げる。
「……っ」
 ぴくっと篠塚が震えたことに満足して、これ以上キスが深まって墓穴を掘らないうちに身を引いた。

「ごちそうさま」
 からかうように笑ってから、後頭部を撫でてこめかみをなぞり、頬を撫でる。指に触れる髭の感触は昨夜より少しのびていて、そのさわり心地を楽しみながら指を動かした。
 軽く目を見張った篠塚は俺の手に頬を押しつけるように少し首をかしげ「はい」と、うれしそうに笑った。目の前の恋人は、相変わらず最高にオレ好みのイケメンだった。


 その後、今後のことについて詳しいことを話した。主に仕事のことになるが。
 とりあえずは、篠塚の退職はナシとなった。ほんとよかった。一番気になってた所だったから、肩の荷が下りた。
 そして篠塚からは、最近オレが篠塚を周りに置かなくなったことに不満を漏らされたので、これからもありがたく使わせてもらうことにした。
 ……オレに使われたかったのか………ほんとかわいいな、素直になった篠塚……。

 あとは、こそこそと付き合いながら、今まで通りの生活が確保されたことになる。
 篠塚が一緒に暮らそうとかのたまっていたが、冗談じゃない。オレの日常生活がばれるとかやばすぎ……ゴホッ、小汚いおっさんの生態がバレるとか嫌すぎ……じゃないや、一緒の会社で働いていて、同居はあまりにもリスクが高い。会社にそれを知られるということでもあるから。何より、生計を同じくすると別れた時に痛い。

 この先は、どうなるか分からない。確定した未来なんてのは誰にもわからないし、人間関係という物はどれだけ約束をしたとしても、それを確約できる保証はない。約束で心は縛れない。
 篠塚はもしかしたら実家経営の会社に戻るかもしれないし、もしかしたらもっと良い会社に転職するかもしれないし。そもそも生活に変動がある前に、篠塚がオレに愛想尽かせて別れているかもしれない。
 どうなるにせよ、その時にオレがどうするかは、その時に考えよう。

 そして、十年、十五年先、もし、本当に、もし、だけど。その時も、篠塚が側にいてくれたなら、その時は、オレの方からお願いしようか。

「篠塚、一緒に暮らそうか」

 なんてな。
 きっと来ないだろう未来を想像してオレは悦に入る。
 これから先、何度も何度もその日を妄想して楽しむのだ。だって妄想するだけならただなのだから。なにより、起こるわけのない妄想が現実になることもあるんだから。
 だって、相手は、いつもオレの期待を越えてきた男だから。

 オレは、夢から覚めるその日まで、そんな未来を夢に見る。








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