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第二章 現実の社会はさほど甘くない。
第二十九話 バニーちゃんと一緒(8)
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事態が急転する夕暮れ時。自衛隊本部に向かうコーキさん。
お願いでやってきた自衛官。重い段ボール箱を運ぶ男たち。
黙々と無言で運んでるけど重そうだよね。こちらは見守りだ。
「質問いいですかね。コーキさん? わけわかんないですよ。
ファッションショーってなんですか」意味不明で問いかけた。
あれこれと指図するコーキさんが相手。気がかりだからね。
「あらケージくん。ちゃんと準備してから説明する予定なの。
仕方がないかな。それぞれにお洋服よ。ちゃんと選ぶだけね」
「それぞれですか? ココと永依にオレ。フィッシュ三人?」
なんとなくの不穏な気配。否応なしに巻きこまれるだろう。
永依はお嬢さま育ちの中学生。ウサ耳少女ココも喜ばしい。
そんな提案かもしれないね。服装こだわらない自分だけどさ。
量販店の激安品。破れる寸前まで着古して捨てるぐらいだ。
フィッシュオンのサクラちゃん。亮くんなら嬉しいのかな。
制限とか強いこだわり。カナメ先輩は嫌がるかもしれないね。
おかしくなければ何でもいい。喜びそうだけどわからない。
「まずは永依ちゃんとココちゃんよ。控室でコーディネータと
メイクの専門家が待機してる。すべてお任せしてオッケーよ」
コーキさんが再び現れると二人の腕。つかんだまま消える。
残りの全員ただ待機を余儀なくされた。無言でカウンターに
座る。誰も話すことなく待つだけだ。再び出現と同時に絶叫。
「永依ちゃんキレイ!!」立ちあがって叫んだサクラちゃん。
普段のメイクが想像できない。清楚な純白ドレスに包まれて
黒髪ウイッグのお嬢さまだよ。いつもと差に見とれたぐらい。
実物とちがうんだよ。誰が見ても深窓の令嬢なんだけどさ。
隣のココは真逆。アクティブなGジャンにローライズデニム。
「おぉ。ココもすげぇ」普段と真逆の印象。格好よさが際だち
エロさもない。勇ましくて無邪気だ。無意識に立ちあがった。
「ヴァージョンや色違い。複数用意したからしばらく平気よ」
勝ち誇るようなコーキさん。お礼したいぐらいに感謝する。
両腕つかまれた。及び腰のまま控室まで連れていかれたよ。
いきなり放りこまれた控室。年齢性別も不詳な三人がいる。
無理やり着衣をはぎとられた。着せかえられて化粧もされる。
一言もだせずになりゆき任せだ。気づけば解放されたけど。
「へぇ。ケージも着飾って髪型変えたんだ。それなりだよな」
なぜだ。英雄さんに値踏みされてるよ。散々な評価だよね。
喜ぶべきか女性陣がはやしてる。それなりに評価されたけど。
ほとんど評価を気にしたことがない。素直に嬉しいけどね。
サクラちゃんも普段とちがう甘ロリ服。着替えをくり返した。
カナメ先輩は金髪のウイッグ。マーメイドドレスも可憐だ。
双眸を爛々と輝かせるコーキさん。抱きつかれた苦笑いだよ。
最後に着替えさせられた男装美女。亮くん……再び驚愕だ。
「当家の執事たるもの。このくらいできなくてどうします?」
コスプレ姿も見事。セバスチャン・ミカエリスが出現したよ。
「御意。ご人様」執事服。黒ネクタイも本物にしか見えない。
水嶋ヒロ主演。映画ヴァージョンじゃない。アニメ版に近い。
見事な立ち姿。永依やココも驚愕の表情だ。硬直している。
「ケーちゃんすげぇ! マジもんだ。リアルに黒執事じゃん」
ほんとに永依は素直。微笑みながら本心の赴くまま叫んだ。
「うん。亮さんは体幹まで整う痩身だよ。高身長にスーツ姿。
映えるんだよね。原作漫画の黒執事そのものにしか見えない」
正面から見つめていたら悪魔じゃないのかと疑うぐらいだ。
「ありがとうございます」黒執事が綺麗に腰ごと折り曲げた。
「つい勢い。調子に乗っちゃったわ。だけどいいものばっかり
見られて十分満喫できたわね。みんなよかった。ありがとう」
コーキさんもかなり無謀だ。理解しながら笑ってるけどさ。
おそらくは八桁以上。金銭が発生するファッションショー。
それでも遊びの延長にすぎない。心から満足した笑顔だよね。
ほとんど無理やり巻きこまれた。苦笑しても納得できたのは
雰囲気じゃないよ。みんなが笑顔でいるから楽しくて嬉しい。
平凡か別にしてもすばらしき日常。満喫できた一日だった。
お願いでやってきた自衛官。重い段ボール箱を運ぶ男たち。
黙々と無言で運んでるけど重そうだよね。こちらは見守りだ。
「質問いいですかね。コーキさん? わけわかんないですよ。
ファッションショーってなんですか」意味不明で問いかけた。
あれこれと指図するコーキさんが相手。気がかりだからね。
「あらケージくん。ちゃんと準備してから説明する予定なの。
仕方がないかな。それぞれにお洋服よ。ちゃんと選ぶだけね」
「それぞれですか? ココと永依にオレ。フィッシュ三人?」
なんとなくの不穏な気配。否応なしに巻きこまれるだろう。
永依はお嬢さま育ちの中学生。ウサ耳少女ココも喜ばしい。
そんな提案かもしれないね。服装こだわらない自分だけどさ。
量販店の激安品。破れる寸前まで着古して捨てるぐらいだ。
フィッシュオンのサクラちゃん。亮くんなら嬉しいのかな。
制限とか強いこだわり。カナメ先輩は嫌がるかもしれないね。
おかしくなければ何でもいい。喜びそうだけどわからない。
「まずは永依ちゃんとココちゃんよ。控室でコーディネータと
メイクの専門家が待機してる。すべてお任せしてオッケーよ」
コーキさんが再び現れると二人の腕。つかんだまま消える。
残りの全員ただ待機を余儀なくされた。無言でカウンターに
座る。誰も話すことなく待つだけだ。再び出現と同時に絶叫。
「永依ちゃんキレイ!!」立ちあがって叫んだサクラちゃん。
普段のメイクが想像できない。清楚な純白ドレスに包まれて
黒髪ウイッグのお嬢さまだよ。いつもと差に見とれたぐらい。
実物とちがうんだよ。誰が見ても深窓の令嬢なんだけどさ。
隣のココは真逆。アクティブなGジャンにローライズデニム。
「おぉ。ココもすげぇ」普段と真逆の印象。格好よさが際だち
エロさもない。勇ましくて無邪気だ。無意識に立ちあがった。
「ヴァージョンや色違い。複数用意したからしばらく平気よ」
勝ち誇るようなコーキさん。お礼したいぐらいに感謝する。
両腕つかまれた。及び腰のまま控室まで連れていかれたよ。
いきなり放りこまれた控室。年齢性別も不詳な三人がいる。
無理やり着衣をはぎとられた。着せかえられて化粧もされる。
一言もだせずになりゆき任せだ。気づけば解放されたけど。
「へぇ。ケージも着飾って髪型変えたんだ。それなりだよな」
なぜだ。英雄さんに値踏みされてるよ。散々な評価だよね。
喜ぶべきか女性陣がはやしてる。それなりに評価されたけど。
ほとんど評価を気にしたことがない。素直に嬉しいけどね。
サクラちゃんも普段とちがう甘ロリ服。着替えをくり返した。
カナメ先輩は金髪のウイッグ。マーメイドドレスも可憐だ。
双眸を爛々と輝かせるコーキさん。抱きつかれた苦笑いだよ。
最後に着替えさせられた男装美女。亮くん……再び驚愕だ。
「当家の執事たるもの。このくらいできなくてどうします?」
コスプレ姿も見事。セバスチャン・ミカエリスが出現したよ。
「御意。ご人様」執事服。黒ネクタイも本物にしか見えない。
水嶋ヒロ主演。映画ヴァージョンじゃない。アニメ版に近い。
見事な立ち姿。永依やココも驚愕の表情だ。硬直している。
「ケーちゃんすげぇ! マジもんだ。リアルに黒執事じゃん」
ほんとに永依は素直。微笑みながら本心の赴くまま叫んだ。
「うん。亮さんは体幹まで整う痩身だよ。高身長にスーツ姿。
映えるんだよね。原作漫画の黒執事そのものにしか見えない」
正面から見つめていたら悪魔じゃないのかと疑うぐらいだ。
「ありがとうございます」黒執事が綺麗に腰ごと折り曲げた。
「つい勢い。調子に乗っちゃったわ。だけどいいものばっかり
見られて十分満喫できたわね。みんなよかった。ありがとう」
コーキさんもかなり無謀だ。理解しながら笑ってるけどさ。
おそらくは八桁以上。金銭が発生するファッションショー。
それでも遊びの延長にすぎない。心から満足した笑顔だよね。
ほとんど無理やり巻きこまれた。苦笑しても納得できたのは
雰囲気じゃないよ。みんなが笑顔でいるから楽しくて嬉しい。
平凡か別にしてもすばらしき日常。満喫できた一日だった。
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