【完結】片想いを拗らせすぎたボクは君以外なら誰とでも寝るけど絶対に抱かれない

鈴茅ヨウ

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瑠色と寝た男2

拓海・34歳*7

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 ボクの言葉に、拓海さんは驚いたような表情をしていた。

「…そ、んな…事…?」

「ひどいでしょぉ。さんざん、ボクに揺さぶられて声上げて喘いでた子に、そんな事言われてさ。…拓海さんもボクにしてくれてる時、小さいなとか、これじゃあ良くなさそうだなって思った?」

 たとえそう思っていても、拓海さんはそんな事を言わないという確信があって、そんな質問をする。

「…思ってない」

「よかった」

 物足りないとか、思わせたくない。でも、拓海さんがボクの指を締めつけてくれているから、求められているような気はしている。

 眼前に晒された拓海さんの半身は、ボクが中を探る度にぴくんぴくんと揺れている。

 可愛がってあげたい。嫌って言われてるのはわかってるんだけど、どうしても、触ったり舐めたりしてあげたい。

「…拓海さん…ねえ、ごめん、やっぱり…前は触られたくない?」

 ぎゅっと拓海さんの身体が強張る。欲望に従ったボクの言葉が、恐ろしかったんだろうか。

「さっき、嫌って言われたの、わかってるんだけど、見てたらすごく…舐めたり触ったりして、可愛がってあげたくてたまらなくて…ごめん」

 都合の良い解釈だけど、ボクが触れている拓海さんの身体は、それを求めているような気がしてならない。

「…謝らなくていいよ。オレも同じ立場だったら、きっとそう言う事を言っているはずだから。でも、ルイ君は突然やらないで、ちゃんとオレに確認してくれるから、傷ついたりしてないよ」

「ごめんね。でも、足元から見る拓海さんの身体、しっとりしてて色っぽくて、とっても煽情的なんだ。顔が見たくて見てたんだけど、拓海さんのが揺れてるの見てて…すっごく舐めたいって思ったら口から言葉が勝手に出ちゃった」

 選ぶ言葉が見つからなくて、ド直球を投げてしまったら、拓海さんが笑い出した。

「ストレートだな。そういうトコ、好感が持てる」

「…どう伝えても、良くない風に取られちゃったらあれだから、せめて湾曲しないようにと思った結果、ド直球っていう何の捻りもない言葉になっただけだよ」

 拓海さんはまだ笑っている。

「笑いすぎだよぉ」

「かわいいな、ルイ君は」

 頭を撫でられた。拓海さんは微笑んで、もう一度ボクの頭を撫でる。そんなこと無いよ、とボクが言うと、拓海さんは首を振った。

「…嫌って言ってたことをしたいって言うのは、ダメって解ってるんだけど…」

「ん…。まあ…、ルイ君になら、いいかなって気持ちになってきてる。…本気で嫌がったら、止めてくれるか?」

「もちろん! そんなの当たり前じゃん」

 じゃあ、と拓海さんは枕を抱えて顔を隠す。

 いや、顔以外全部丸見えじゃん? って思ったけど、それが拓海さんの恥ずかしさを抑える事が出来るのなら、とその絶景のままでボクは拓海さんの半身に唇を近づけた。

「ッ…!」

 ほんの少し唇が近づくと、拓海さんは息を呑む。そういえば、指は拓海さんの中へ埋めたままだ。

 唇で手繰り寄せるように拓海さんの半身を口内へ迎え入れる。

 確かに、大きい。

 つるりとした先端から、一番太い所ははっきりと形を成して、幹は血管が浮き出て逞しい。これは、ネコちゃんからしてみたら、挿入してほしいモノかもしれない。

 半分より少し先まで口へ入れると、もう苦しくなってしまって、むせそうになるのを堪えながら、ボクは指とともに丁寧に舐めた。

「っ、う…ン、ん」

 拓海さんの反応は良い。やっぱりこの人、すごく感度が良いんだ。

 唇を窄めて、吸い付きながら頭を動かす。片手は中を探り、反対側の手は口と一緒に拓海さんの半身を扱く。

「…うぁ、ン…! んん…」

 上目遣いで見ると、枕がぎゅうぎゅうと抱きしめられて潰されている。だいぶ、声を堪えたり反応を堪えたりしているみたいだった。

 されたくない、って言ってた事をさせてくれるのだから、それ以上の事は望まないようにしよう。

 そう思いながら、挿入の為の準備を進めていく。指は二本に増やした。割と抵抗なく、増やされてくれる。

 自分で少し慣らしてくれたというから、柔らかい。

 弱い所を探してあげようと指を曲げたり伸ばしたりしながら、中を探る。

「うあっ…!」

 曲げた指が強く、弱点を掻いたらしく、拓海さんが枕の下でくぐもった悲鳴を上げた。

「大丈夫…?」

 あまりの反応に、ボクはびっくりして唇を離してそう聞いた。

「だ、大丈夫…ッ、そこ、よわいから…」

 だんだん小さくなっていく声。恥ずかしいのだろう。

「あと…、そろそろ、イキそう…」

 ボクにもギリギリ聞こえるくらいの声。まさしく蚊の鳴くような声だった。

「口でイカされるの嫌?」

「え…ッ」

「拓海さんもしてくれたでしょ、さっき。ボクも拓海さんの、口で気持ちよくしてあげたいの」

 ボクの言葉に観念したように、拓海さんはまた枕を抱えなおした。きっとこれはオッケーって事だろう。

 中断した愛撫を再開して、唇と舌を使って拓海さんを追い上げていく。勿論、中を探っている指も二本、フル稼働だ。

 拓海さんの身体にどんどん力が入っていく。膝がボクの身体を挟む力が強くなり、足の指がぎゅうっと丸まっていく。

 もうすぐだ。

 弱点をいっぺんに攻める。

「るいくんっ、もう、離してくれ…なあ、だめ…」

「大丈夫だよ、出して…っ、平気だから…!」

「ン、ッ、う、っう、――――ッああ!」

 びゅ、びゅ、と勢いよく、拓海さんの熱がボクの喉を叩く。むせそうになったのを瞬間的に無理やり飲み込んでやった。

 ここで咳き込んだら、きっと拓海さんを傷つけるから。

「たくさん出たね…嬉しい…」

 ボクは口元を拭いながら、拓海さんに微笑む。

「…飲んだりしなくて、いいのに…」

「拓海さんもしてくれたじゃん? 僕ね、こういうのめちゃくちゃ興奮するタイプなんだよね。拓海さんはダメだったかな」

 臨戦態勢のボクを視線にとらえたのか、拓海さんはふふっと笑った。

「辛そうだな、ルイ君の」

「うん。拓海さんが可愛くてえっちだから、もうボク我慢の限界かも」

 拓海さんは、抱えていた枕を腰の下に滑り込ませて、

「おまたせ。おいで」

 とボクに向かって足を開いてくれた。
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