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瑠色と寝た男4

修也・22歳*6

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 わざと音が立つように濡れたところを舌でかき回したり、羞恥を煽るようにすすり上げたりして、修也のソコが奥まで濡れていくのを待つ。

 修也の足が震えている。身体を支え切れなくなってきているのだろう。

 そろそろいいかと思って、もう一度ローションをまとわせた指を入り口に宛がう。

「修也…指入れるね…」

「…ん…」

 ややぐったりとした修也は、そのまま短い返事をくれた。

 さんざん舐めてほぐした修也の後孔は、最初の時より抵抗無く、ボクの人差し指をずぶずぶ飲み込んでいった。

 これなら、2本入りそう…と思ってゆっくりと指を増やしてみる。

「ん…ふぁ…っ」

 修也の声が甘くなる。指を抜き差しすると、修也がぎゅっと身体を強張らせたのがわかった。

「…修也…、息…ちゃんとしてる…?」

「ン…ッ、う…ん…」

 ちょっとじれったいくらいに、二本で慣らしていく。

 修也は一度もイってない状態でいるから前に集中させてあげた方がいいのかもしれないと思って、前をゆっくりと扱く。

「ひ…ッ、あ…、ちょ、ちょっとまっ…、るい…だめだ、それ…!」

「だめ…?」

「よ、すぎる…っ」

「ん…、可愛い…」

 返事にならない返事をして、前と後ろをいっぺんに刺激する。

 修也の声が高くなってくるのを感じて、指をもう一本増やす。

 三本入れても修也が辛そうに感じないのは、前を弄っているからかもしれない。

「大丈夫…? 辛くない…?」

「へい…きだ」

 正直、もう挿れたい所なんだけど、どうしたもんかと思っていると、修也がこちらをちらりと見た。

「…もう…挿れて良いぞ…」

 小さくつぶやかれて、ボクはギクッとした。

 ボクの欲望を、見透かされたような気がしたからだ。

「…でもまだ…」

「もう、いいから…。早くほしい…」

 ボクに顔を隠したままで、修也がそう言う。

「かわいい…、修也…」

 ボクは近くに置いてあったゴムを手早く装着する。

「ごめんね…、ボクの方に余裕が無くなっちゃった…」

「オレだって…とっくに余裕なんかない…」

「ありがとう、修也…」

 うつ伏せの修也を仰向けになるように促した。これっきりなのに、後ろからじゃ嫌かと思って。

「…オレの、顔見ながらして…萎えないか…?」

 そんな心配をしている修也がいじらしい。

「萎えるわけないじゃない。修也すごく可愛いのに」

「可愛く…ない」

 言葉を交わしながらも、修也は仰向けに向きを変えてくれた。

 ローションで潤いを足しながら、ボクの先端を修也の後へと宛がう。

「ゆっくりね。ちゃんと息しててね?」

「…わかった…」

 ぐ、と腰を進める。

 さんざん解した修也のそこは、ボクを難なく受け入れてくれた。

「ンッ…っく…」

 やっぱり少し、苦しそうだ。でも、ここまできてやめてあげられない。

 ダメだったら止めようって思ってるのに、もうやめたくない。

「…修也…苦しい…?」

 修也は首を振った。

 無理をしているようには見えないけれど、でもやっぱり苦しそうだ。

 呼吸に合わせて腰を押し進めていくと、ボクのはすっかり、修也の中に埋まっていった。

「るい…ッ…」

「ん…、っ、根元まで、ちゃんと…入ったよ…」

 ボクがそう言うと、修也は両手で顔を覆ってしまった。

 何でだろう…? と思っていると、修也の身体が震え出した。

「修也…?」

 不安になって声をかけると、

「ごめ…っ、…ん、でも…ない…」

 修也は、涙で声を詰まらせていた。

「あっ、えっ、そんなに痛い…? 大丈夫? 苦しいの…?」

 そう言って慌てるボクに、修也は首を振った。ボクには、なぜ修也が泣いているのか解らなかった。

「…違う…」

 そじゃあ、どうして泣いているのか、とボクが聞けば、修也は乱暴に涙を拭って、悲しそうな顔で笑った。

「…好きな人とするって…、すごく…気持ちが良いんだなって…」

 修也はボクに手を伸ばして、頬に触れた。

「本当は…、もっと…っ、余裕みたいに…したかったんだけど…」

 すりすりとボクの頬を撫でる手は、とても優しかった。

「こんなに泣いて、みっともない…って、笑うか?」

 ぱたぱたと修也の瞳から涙が零れ落ちる。

「笑わないよ! みっともなくなんてない!」

「よかった…」

 頬に触れていた手が、肩に回る。すりすりと動く手が、ボクを誘っているようだった。

「…修也…?」

「もう…動いて良いぞ…」

 修也は少し、悲しい顔で笑った。

「…うん…」

 ボクは、ちゃんと笑えなかった。こんなに好きになってくれた人に、ボクはなんていうひどい事をしているんだろうと、都合良く自分を責めずにいられなかったから。

 腰を掴むと、ゆっくりと抽挿する。そのたびに、修也の口から短い悲鳴が上がる。

「痛い…?」

 聞けばただ、首を振る。顔を隠して、歯を食いしばって、何かに耐えているようだった。

「…辛いの…?」

 動きをさらにゆっくりにして、聞くけれど、修也は首を振るばかりだった。

 こんなに、耐えているみたいなのに、泣いているのに、どうしていいのかわからない。

「やめ…ない、で…、るい…」

 涙でびしょびしょの声だ。

「でも…、修也ずっと泣いてるし…辛そう…」

 修也は片手で顔を拭い、反対の手でボクの動きを制した。

「どうしたの…?」

 修也の唇が震えている。何度か呼吸を整える様に胸を膨らませて、

「ごめん…、…うしろから…してくれないか…」

 と言った。

「…気を…使ってくれたんだろ…でも、ダメだ…。顔、見られたくない。後ろからだったら…、オレが泣いててもわかんないだろ…?」

「後ろからしてたって、泣いてたらわかるよ?」

「…顔…、正面から見られるよりいい…」

 修也の望むようにしてあげたいという思いと、どうして最初で最後なのにそんな抱かれ方を望むのか、ボクは解らなかった。
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