いつか『幸せ』になる!

峠 凪

文字の大きさ
26 / 26
特別編

今年最後だし騒いじゃう?

しおりを挟む
「もう~い~くつね~る~と~お正月♪︎」

 異世界に来て初めての年越し。今までなら家族とテレビ見て、早朝に瑞希ちゃん達と一緒に初詣に行ってたけど。こっちの年越し年明けイベントってなんだろう?


「ってことで、イベントある?」
「・・・いきなりなんだよ、ナノ。ってことでって?」
「元の世界で年越し年明けのイベント?があったんだけどこっちでも何かあるのかなぁ?って思って最初に発見したガーレに聞いてみた」
「あ~俺が最初の生贄か」
「生贄って言い方」
「事実だよ、ナノ。ガーレ頑張って。俺用事があるさ」
「・・・何サラッと逃げようとするんだよ、ジャド。っていうか、その用事が年末年始の準備だろ!」
「・・・あれ?バレちゃった」
「バレるも何も毎年ジャドが準備しているだろうが!」
「・・・なら?ジャドに着いて行ったそうがいい感じ?・・・ガーレまたね!ジャドに着いて行く!」
「そうしろ。ジャド頑張れ!」
「・・・わざとでしょ、ガーレ」
「まぁな!」

 という感じで、ガーレからジャドに乗り換えて年末年始イベントを聞くことに!


「ねぇ、ジャド。何するの?年末って今日だよね」
「そうだよ。準備はただ酒を用意するだけ。酒屋に伝手があるから。毎年俺が準備係。年末年始は家族や友人、同僚達と飲んで騒ぐだけ。夜、雪が降ったら年を越した直後から雪合戦。勿論、魔法あり、剣とかの武器ありで。・・・結果、毎年最初の仕事は雪合戦で壊した物の修繕作業」
「・・・なんか思っていたのと違う。神殿とかにお参りしないの?」
「しない。だって面倒。そりゃしている人もいるけど。大概が神殿関係者」
「・・・そっか」
「何?ナノのとこはお参りするの?」
「一応。神殿っていうか神社だけどね」
「・・・神殿と神社の違い何?」
「さぁ?知らない」
「・・・そっか」

 そんな話をしながら酒屋に行って事前に注文していた分を受け取り。皆がいる訓練所に戻った。



 ☆   ☆   ☆



「まだ日が高いんですけどいいんですか?ルイ団長?」
「いい。今日と明日は見逃す。ナノは飲みに行かないのか?」
「・・・あの集団の中に行きたくないので。ルイ団長こそ行かないんですか?」
「・・・俺もだ」

 酒を持って帰ってきた私とジャドに待ち構えていたのは酒はまだかと、ギラギラした狩人だった。・・・そっと訓練所の中央に酒を置くと、どっと押し寄せてきた。・・・皆寒くないの?今雪降り始めたのに。

「破壊確定か、今年も」
「・・・何をです?」
「・・・城壁」
「・・・それ破壊したらいけないんじゃ?王族がいるから」
「そうなんだが、近衛が雪合戦の際、喧嘩を売ってくるから」
「・・・それで城壁が盾代わりになり、破壊?」
「その通り。ナノ、あまり事になったら本気で魔法を打ってどちらも再起不能にしろ」
「・・・頑張ります、ルイ団長」



 ☆   ☆   ☆



「いけ好かないその態度が嫌いだ!!!」
「図体がでかいだけの脳筋が!!!」
「この!モテやがって!!!」
「それはただの僻みだ!!!ボケ!!!」
「チビ!!!」
「言うなー!!!気にしてんだよ!!!」
「この酔っ払い共が!!!」
「お互い様だー!!!」



「・・・何やっているんですか?あれ?ルイ団長?」
「・・・毎年のことだ。俺も何やっているのかわからん」

 毎年、年越しにこんなことしているのかよ。雪合戦しながら、魔法打ちながら、剣をまじらわせながら。

 ・・・酔っているから?ジャドもメーレも混じって。


・・・あっ。城壁壊した。


「ナノ、思いっきり魔法打て」
「ラジャー!」

 皆雪だるまになるように想像して打ったら。・・・たくさんの雪だるまができた!

 ちょっと面白いw

 ルイ団長に許可をとって軍の皆と近衛の皆だった雪だるまで遊んだw ギャーギャー言ってるけど雪だるまだしねw



 ☆   ☆   ☆



 初日の出が出て来て、暖かくなって雪が溶けたところで私の雪だるま遊びは終了した!城壁修繕作業はのんびりジェットと一緒に見学して年越し年明けイベント終了した。



 皆!あけましておめでとう!今年もよろしくね!


 Happy New Year!
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

婚約者が番を見つけました

梨花
恋愛
 婚約者とのピクニックに出かけた主人公。でも、そこで婚約者が番を見つけて…………  2019年07月24日恋愛で38位になりました(*´▽`*)

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

処理中です...