もっと甘やかして! ~人間だけど猫に変身できるのは秘密です~

いずみず

文字の大きさ
61 / 262

61話 「誕生日に向けての目標」

しおりを挟む
 メイクばあばとイブシじいじが王都に帰る日となりました。

 僕は馬車に乗るまでずっとくっ付いて甘えてましたね。二人ともいかないでアピールで別れる前のサービスってやつですよ。祖父母は寂しいから帰らないと言い出すと、レンタカーさんが必死に止めてましたね。頑張れレンタカーさん!

 帰りは最初ほど盛大なことをせず、ただただ静かに帰っていきました。やっぱり虹とか花火を使うようなお迎えはおかしいもんね。僕の家族や使用人達はちょっと変なのかもしれませんな。

 それと馬車の中の会話が僕には聞こえていましたよ。また3か月後に会えるから我慢するわとメイクばあばの声が。また近いうちに会えるってことでしょうねえ。


 二人ともまたね!


 別れは寂しかったですが、僕は1歳になる前にやっておきたいことが二つ出来ました。


 一つ目は、歩くことです。

 だって僕って幼馴染より小さな赤ちゃんじゃないですか。ハイハイで結構動けるようになりましたが、まだ立つことすら出来ないのです。せめて伝え歩きまではいきたいですね。これを祖父母に見せたら、もっと甘えさせてくれるでしょう。


 二つ目は、ずばりスキルについて知りたい!

 僕に何の才能があるのか気になるよね。あとはどんなスキルがあるのか調べたいところです。僕にこんなスキルがあるんだと夢が広がるもんね!


 赤ちゃんとして歩くのが目標、ついでにスキルを調べましょう!


 言葉に関しては勉強しなくても大丈夫です。大人からしたら気持ち悪いぐらい理解してますので。そういえば赤ちゃんって何歳ぐらいから言葉を理解するのかな? 少しずつ分かったよとアピールもせねばなりませんね。赤ちゃんは赤ちゃんでやることいっぱいで大変です。


「メンテちゃん、帰る前におばあちゃんから貰ったお菓子食べるわよ~」
「えっぐ!(やったー!)」


 あとでゆっくり考えましょう。メイクばあばが選んだお菓子なら美味しいこと間違いないです。


 ◆


 今、食堂でお菓子を食べています。

 アーネもアニーキ―も大人と同じお菓子でズルいですねえ。ふわふわして甘そうなパン? ですかね。まあ僕赤ちゃんですから食べられませんよね。でもアピールはしましょう。


「うぁー!」指プイ
「それはまだメンテちゃんには早いわよ」
「あぅ……」


 ダメでしたね。まあ分かりきったことなので我慢しましょう。

 僕には薄くて柔らかいせんべい? が出てきましたよ。これは唾液があれば赤ちゃんでも簡単に食べられます。最近よく食べますよ。それとは別に、たまごボーロみたいなお菓子も出て来ました。これがメイクばあばとのお菓子でしょうか? ちょっと口どけが違いますね。でも赤ちゃんにぴったりです。

 一応下の歯は2本あります。上の歯がなくても食べられましたが、やはり上下にないと噛みにくいですね。下の歯だけでも柔らかければ砕けますよ。いつ生え揃うのでしょうね。


「あーあー?(ママー?)」
「どうしたのメンテちゃん?」
「んぐぅー。うっぐ~(スキル教えて。出来るだけ詳しく)」
「またママのおっぱいが欲しいのかな~?」
「えっぐ!(そうそう!)」


 言葉が通じないので、スキルを調べるのは簡単じゃないですね。ちゅぱ~。


 ◆


 気づいたら子供部屋のベットで寝ていました。ナンス家は全員揃っていますが、僕が起きたことに気付いていませんね。むしろ起きないようにアーネと離れた位置で遊んでいます。アニーキ―は一人で読書してますね。


 ちょうどいいので少し考え事をします。


 目標の一つ目、歩くことはまあ簡単ですね。この部屋には、そこらじゅうに掴まれそうな物があります。それにナジミは母親を利用して立ち上がっていましたね。つまりメイドさんと遊んでいればいいということです! ふふふ、僕には分かりますよ。


 で、問題なのが二つ目。スキルを知ることですよ。さっき母に聞いたら別なことを提案されました。その魅力には僕のスキルを知りたいという目標などゴミ同然で敵いませんでしたが。

 んー、いっそのことしゃべれるようになればいいのかな? 伝わらないものはどうしようもないもんね。でもしゃべったら赤ちゃんが扱い終わっちゃうような……。

 いや、よく考えればこの世界って。でも猫って人間と同じようにスキルあるの? というかハイハイじゃ会えないので却下かな。人じゃなく猫に教えて貰おうにも会えないからさ。いい案だと思ったのですがね。


 う~ん、ダメだねえ……。アイディアが全然浮かびませんね。これは困りました。


 よし、運動でもして気分を変えましょう。


「ふわぁ~、うぐぅ」


 僕は大きなあくびをして体を伸ばします。これが気持ちいいのです。メイクばあばは、赤ちゃんは伸びをして少しずつ成長するんだよ、可愛いなあメンテちゃんはちゅっちゅちゅちゅちゅ! とキスしながら言ってましたね。メイクばあば以外にも、こそっと隠れて僕にキスをする人は結構多いのですよ。で、僕は意識せず毎回この伸びをやってましたよ。鏡見たことないから分からないけど、この行動は可愛いのかな?

「メンテおきたよー!」
「そうみたいだね。俺もメンテ遊ぼうかなあ」
「うぐぅううう!」


 今日は兄弟といっぱい遊びました。ナンス家は、祖父母が帰って寂しくなるどころか騒がしいものなのです。

しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!

霜月雹花
ファンタジー
 神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。  神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。 書籍8巻11月24日発売します。 漫画版2巻まで発売中。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

処理中です...