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134話 「お宝収集 その3」
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「あなた達、まだ片づけ終わってなかったの?」
「あ、キッサさん。少し問題が……」
「問題?」「えぐ?」←キッサとメンテ
キッサと僕はみんなに近づきます。今僕はキッサさんに抱っこされているのです。
「下着がないです」←ニーホ
「はい?」「えぐ?」
何言ってるんだという顔をする僕とキッサ。ヒラヒラのパンツは返しましたよ?
「メンテくんが持っていたヒラヒラパンツのこと? それはさっき返したでしょ」
「あ、あれは別でブラのことです! それと他にも洗濯物の一部がなくなっています」←ニーホ
「どう考えても数が変」←フウセン
「私のブラがありませんよおおお」←ミスネ
「おかしいよなあ。洗濯物は確かに全部持ってきたはずだぜ」←ロコロコ
「はあ、どういうこと?」「えぐ?」
4人のメイドは洗濯物が足りないと主張してきます。キッサさんは事態を飲み込めず、僕は何言ってるんだ? という顔をします。
「メンテくん何か知ってる? キッサおばちゃん知りたいわ~」
「えぐぅ?」←何も知らなそうな顔
「……ちょっと確認するわよ。あなた達も手伝って」
「「「「失礼します」」」」
「きゃきゃあああー!」
キッサさんおよびメイド4人が僕の体を隅々まで探します。こそばくて声が出ちゃいましたよ。
「なかったわね」
「ないですね」「ない」「ないですう」「ねえな」
僕の疑いは完全に晴れました! もっと遊んでアピールをすると、はいはいちょっと待ってねとキッサさんが僕を抱きしめました。イタズラしないように拘束された気がしますが、僕は楽しみます。赤ちゃんなので。
「じゃあどういうことなの。何でもいいから知っていることはない? 他にこの部屋に入った人がいるとか」
「いえ。キッサさん以外は誰も来ていません」
「まだこの部屋にあるってこと?」
「あの……」
「フウセンさん、何か知っているの?」
ここで名乗りを上げたのはフウセンさんです。
「メンテくんがひとりで遊んでいるときですけど、布団の中に洗濯物をいっぱい入れてました。まだ布団の中に隠されているのでは?」
「誰か布団を確認しなさい」
「私行きます」
ニーホさんが、僕の寝ていた布団を調べ始めます。そうですねえ、キッサさんとは布団の上で遊んでいましたよ。決して何かを隠していたわけではありません。ただ離れたくなかったからです。誤解しないでくださいよ。僕は布団が好きなのです。
「あ、下着じゃないけどいっぱい洗濯物がありました! これ布団の中じゃなくて下に隠されてます」
「こんなに……」
「大量じゃねえか。隠してたみたいだな」
「「「「「ざわざわ」」」」」
メイド達はもっとあるんじゃない? と会話しながら僕をチラチラ見てきます。僕は逃げ出したいけどキッサさんに抱っこされていて動けません。仕方がないので知らないふりをしましょう。
「メンテくん、他にもあるんでしょ。どこに隠したのかな~? 私のブラの場所とか教えて欲しいなあ」
「……」←急に遠くを見つめだすメンテ
「メンテくーん?」
「……」←全然聞いていない
「ダメですね。メンテくんが話を聞いていませんよ……」
「メンテくーん」「メンテ」「メンテちゃん」「戻ってきて~」
他のメイド達やキッサもメンテを呼ぶが、いっこうに反応がないのであった。
子供は急に意識が別のところにいってしまう。話しかけても聞こえず、目の前で何かをしても全く見えていない。何を考えているのか分からないが、完全にフリーズする現象である。これを意図して使えるのがメンテである。とんでもない赤ちゃんなのだ!
「もうやだねえ。メンテくんはまだ難しい言葉分からないの。長い言葉とか”隠して”が分からないに決まってるじゃないの」
「そうなんですか?」
「そうよ、まあ見てなさい。……メンテくん、おかし食べようか!」
「……おあし?」
「そうそう、お菓子」
「いっさ、おあし?」
「ほらね。短くて分かる言葉になら反応するのよ」
「「「「おお……!」」」」
キッサさんが自慢げに語りだしたのでそれに乗っかりました。思わぬ助け舟だったのですよ。いつまでフリーズしていればいいか困っていたのでね。
「今がチャンスよ。誰か質問してみなさい」
「じゃあメンテくん、他の洗濯物はどこにあるのかな?」
「えぐ!」
ニーホの問いにあそこだよと指差すメンテ。だが、そこはさっきまでメイド達が洗濯物をたたんでいた場所である。そりゃいっぱいあって当然なのだ。
「まあ間違ってはないね」
「いや、まあそうですけど違いますよね……」
僕偉いでしょという目でニーホを見つめます。ちゃんと答えたので頭をなでなでしてくれましたよ。嘘はついてないからね。
「まあこの部屋にあるしょうし、みんなで手分けして探しなさい。その間メンテくんはキッサおばちゃんと遊びましょうね」
「えぐぅ~?」
イタズラはさせまいと僕を拘束するキッサさんです。まあ他のお宝しっかり隠したので大丈夫でしょう。いっぱい集めてコレクションしているのですよ。ここは余裕を持って無邪気に遊んじゃいますか。
◆
メイド達が捜索して30秒後。
「あ、ありましたよおお!」
あっけなく見つかりました。なんとあのミスネさんがいきなり発見したのです。こういうときだけなんて有能なのでしょう。普段のおっちょこちょいはどこにいったの?!
「おおすごい、どこにあったんですか?」
「おもちゃ箱の一番底にありました。ひっくり返したら出て来たんですよ!」
「……いや、これ全部片付け直さなきゃいけないんですが」
「ひいいい、ごめんなさい」
やっぱりおっちょこちょいなのでした。ミスネさんらしい。
「うぐぅ」トテトテ
「あら、メンテくんどこに行くの?」
僕はひっくり返ったおもちゃ箱を目指して一直線に走ります。大事なお宝を奪還せねばなりません!
「あ、メンテくん来た。これはメンテくんが隠したの?」
「えぐぅ~?」
質問されてもとぼけた顔をします。見つかったお宝を手に取るとこっそり服の中に入れます。お宝の回収完了なのです。奪い取ったわけではありません。
「……」スサッ
「ダメよメンテくん。おばちゃん見てたわよ~」
後ろからやってきたキッサさんに僕は抱っこされます。動けなくなりました。そのまま大事なお宝のブラジャーを奪われてメイドさんに渡されます。
「ううう……」
「泣いてもだめ。またイタズラしようと思ったんでしょう?」
「うわああああん」
「あなた達、今のうちに早く探しなさい。ほらもう、泣かないの。メンテくんは男の子でしょう?」
「うわああああああああああん」
お宝が奪われて泣きじゃくるメンテであった。そして、メンテが拘束されている間にメイド達が探しまくった。部屋中探せば探すほど下着が出てくるとんでもない異常事態であった。
「うわ、まじかよ。オモチャの鍋の中から出て来たぜ?!」
「……ミニバッグの中にもあった」
「これ全部アーネちゃんのおもちゃですよね?」
「ひいいい、たくさん出て来たけどこれ全部女性の下着ですよ?!」
おもちゃ箱にあるお宝は、さっき猫達に頼んでおもちゃの中に隠したのです。あれ、そういえば騒動が始まってから猫の姿が見えませんね。多分嫌な予感を察して逃げたね。野生の勘ってすごいよね。
「うお、すげえところから出てきた。本棚の奥の方にもあったぜ!」
「絵本の間にもあった。膨らんでいるからすぐわかった」
「……用意してあったメンテくんの肌着が女性の下着に変わってますね」
「ひえええ、どんだけ出てくるんですかね?!」
どんどん没収されていきます。う~ん、1つも残りそうにないね。子供部屋に隠すのは無謀でした。
「この数から考えると結構前から隠してそうね……」
「「「「ざわざわ」」」」
そして、最近あった出来事を語りだすメイド達。
「最近服の中から粘土とかオモチャが出てきますよね?」
「それよく見ますね。メンテくんは物を集めるのが好きなのかもと思ってました」
「……そういえば最近風に飛ばされて下着がなくなった人が多いらしい」
「風じゃなくてがメンテくんが犯人だったなんてな。笑っちゃうぜ」
「もはやイタズラというよりドロボーですよね」
「「「「ざわざわ」」」」
メイド達に責めらるメンテ。自業自得である。
「メンテくん、これは悪いことよ? 分かるよね?」
「ううう……。うわあああん!」
なんやかんやでキッサに一番怒られたのは、メイドはなくメンテであった。
「でも何で集めたんだろうねえ……。ちょっと聞いてみようかしら」
どんどん集まる下着の中から1つを手に持ったキッサ。それをメンテに見せて質問を始めた。
「メンテくん、これ何か分かる?」
「ううう……。あおる」
「え? もう1回言ってくれるかな? おばちゃん聞き取れなかったわ」
「……あおる」
「あおるあおる……、タオル?! これタオルなの?」
苦し紛れに誤魔化すメンテである。
「じゃあこれは?」
「……あおる」
「これは?」
「……あおる」
「ならこれも?」
「あおる、あおる!」
何を聞かれても下着は全部タオルと答えるメンテ。誰かタオルを持って来てくれーとよく父が言っているのを覚えているのである。ハンカチとか大事なコレクションと言っていたことは秘密、全部タオルで押し切るつもりなのであった。
「そっかー。なるほどね。メンテくんはこれを全部タオルだと思ってるのね……」
洗濯物の前に移動するキッサ。そして、1つずつこれは何と聞いていく。だか、何だろうと全部タオルと答えるメンテである。いかに頭が悪いかをアピールをし、僕悪くないと必死になる赤ちゃんであった。あと少しでしゃべれるけど、わざとえぐえぐ言おう。しゃべれないって誤魔化すには最高だよねと心の中で思っていたという。
「みんな聞いていた思うけど、メンテくんには着る物全てがすべてタオルに見えているみたいだわ。まだ区別が出来ないようねえ。そういうところは赤ちゃんね。言葉が分かるようになったらしっかり教えてあげましょうか」
「「「「はい」」」」
「ううう……(また今度集めよう)」←反省してるような演技で嘘泣き中
こうして大事にコレクションしていたお宝は全部没収されたという。反省しているようで全然反省していないメンテであった。
◆
今回のオチ。
「う~ん、まだ私のブラがないんですけど。誰か見かけませんでしたか?」
「え、ブラしてたんだ」
「しぃー、気にしているから言っちゃダメですよおお」
「ニーホ、あった。でも……」
「え、どこです? 教えてくださいよ!」
「……」
すご~く言いにくそうな顔をするフウセンである。彼女は浮かんでいるからすぐに発見出来たのだ。ニーホから視線をそらすと、ゆっくりと指差した。
「あ、あそこ……」
「え?」
指差した先にあるのはゴミ箱。まるでこれは要らないというように捨ててあったという。その意味を理解したのか他のメイド達は無言であった。キッサも顔をそらして聞いていないふりをし、メンテは泣き疲れて寝たふりをして演じたとか。
「……………………っ、メンテくうううううううん!!!!!!!」
「あ、キッサさん。少し問題が……」
「問題?」「えぐ?」←キッサとメンテ
キッサと僕はみんなに近づきます。今僕はキッサさんに抱っこされているのです。
「下着がないです」←ニーホ
「はい?」「えぐ?」
何言ってるんだという顔をする僕とキッサ。ヒラヒラのパンツは返しましたよ?
「メンテくんが持っていたヒラヒラパンツのこと? それはさっき返したでしょ」
「あ、あれは別でブラのことです! それと他にも洗濯物の一部がなくなっています」←ニーホ
「どう考えても数が変」←フウセン
「私のブラがありませんよおおお」←ミスネ
「おかしいよなあ。洗濯物は確かに全部持ってきたはずだぜ」←ロコロコ
「はあ、どういうこと?」「えぐ?」
4人のメイドは洗濯物が足りないと主張してきます。キッサさんは事態を飲み込めず、僕は何言ってるんだ? という顔をします。
「メンテくん何か知ってる? キッサおばちゃん知りたいわ~」
「えぐぅ?」←何も知らなそうな顔
「……ちょっと確認するわよ。あなた達も手伝って」
「「「「失礼します」」」」
「きゃきゃあああー!」
キッサさんおよびメイド4人が僕の体を隅々まで探します。こそばくて声が出ちゃいましたよ。
「なかったわね」
「ないですね」「ない」「ないですう」「ねえな」
僕の疑いは完全に晴れました! もっと遊んでアピールをすると、はいはいちょっと待ってねとキッサさんが僕を抱きしめました。イタズラしないように拘束された気がしますが、僕は楽しみます。赤ちゃんなので。
「じゃあどういうことなの。何でもいいから知っていることはない? 他にこの部屋に入った人がいるとか」
「いえ。キッサさん以外は誰も来ていません」
「まだこの部屋にあるってこと?」
「あの……」
「フウセンさん、何か知っているの?」
ここで名乗りを上げたのはフウセンさんです。
「メンテくんがひとりで遊んでいるときですけど、布団の中に洗濯物をいっぱい入れてました。まだ布団の中に隠されているのでは?」
「誰か布団を確認しなさい」
「私行きます」
ニーホさんが、僕の寝ていた布団を調べ始めます。そうですねえ、キッサさんとは布団の上で遊んでいましたよ。決して何かを隠していたわけではありません。ただ離れたくなかったからです。誤解しないでくださいよ。僕は布団が好きなのです。
「あ、下着じゃないけどいっぱい洗濯物がありました! これ布団の中じゃなくて下に隠されてます」
「こんなに……」
「大量じゃねえか。隠してたみたいだな」
「「「「「ざわざわ」」」」」
メイド達はもっとあるんじゃない? と会話しながら僕をチラチラ見てきます。僕は逃げ出したいけどキッサさんに抱っこされていて動けません。仕方がないので知らないふりをしましょう。
「メンテくん、他にもあるんでしょ。どこに隠したのかな~? 私のブラの場所とか教えて欲しいなあ」
「……」←急に遠くを見つめだすメンテ
「メンテくーん?」
「……」←全然聞いていない
「ダメですね。メンテくんが話を聞いていませんよ……」
「メンテくーん」「メンテ」「メンテちゃん」「戻ってきて~」
他のメイド達やキッサもメンテを呼ぶが、いっこうに反応がないのであった。
子供は急に意識が別のところにいってしまう。話しかけても聞こえず、目の前で何かをしても全く見えていない。何を考えているのか分からないが、完全にフリーズする現象である。これを意図して使えるのがメンテである。とんでもない赤ちゃんなのだ!
「もうやだねえ。メンテくんはまだ難しい言葉分からないの。長い言葉とか”隠して”が分からないに決まってるじゃないの」
「そうなんですか?」
「そうよ、まあ見てなさい。……メンテくん、おかし食べようか!」
「……おあし?」
「そうそう、お菓子」
「いっさ、おあし?」
「ほらね。短くて分かる言葉になら反応するのよ」
「「「「おお……!」」」」
キッサさんが自慢げに語りだしたのでそれに乗っかりました。思わぬ助け舟だったのですよ。いつまでフリーズしていればいいか困っていたのでね。
「今がチャンスよ。誰か質問してみなさい」
「じゃあメンテくん、他の洗濯物はどこにあるのかな?」
「えぐ!」
ニーホの問いにあそこだよと指差すメンテ。だが、そこはさっきまでメイド達が洗濯物をたたんでいた場所である。そりゃいっぱいあって当然なのだ。
「まあ間違ってはないね」
「いや、まあそうですけど違いますよね……」
僕偉いでしょという目でニーホを見つめます。ちゃんと答えたので頭をなでなでしてくれましたよ。嘘はついてないからね。
「まあこの部屋にあるしょうし、みんなで手分けして探しなさい。その間メンテくんはキッサおばちゃんと遊びましょうね」
「えぐぅ~?」
イタズラはさせまいと僕を拘束するキッサさんです。まあ他のお宝しっかり隠したので大丈夫でしょう。いっぱい集めてコレクションしているのですよ。ここは余裕を持って無邪気に遊んじゃいますか。
◆
メイド達が捜索して30秒後。
「あ、ありましたよおお!」
あっけなく見つかりました。なんとあのミスネさんがいきなり発見したのです。こういうときだけなんて有能なのでしょう。普段のおっちょこちょいはどこにいったの?!
「おおすごい、どこにあったんですか?」
「おもちゃ箱の一番底にありました。ひっくり返したら出て来たんですよ!」
「……いや、これ全部片付け直さなきゃいけないんですが」
「ひいいい、ごめんなさい」
やっぱりおっちょこちょいなのでした。ミスネさんらしい。
「うぐぅ」トテトテ
「あら、メンテくんどこに行くの?」
僕はひっくり返ったおもちゃ箱を目指して一直線に走ります。大事なお宝を奪還せねばなりません!
「あ、メンテくん来た。これはメンテくんが隠したの?」
「えぐぅ~?」
質問されてもとぼけた顔をします。見つかったお宝を手に取るとこっそり服の中に入れます。お宝の回収完了なのです。奪い取ったわけではありません。
「……」スサッ
「ダメよメンテくん。おばちゃん見てたわよ~」
後ろからやってきたキッサさんに僕は抱っこされます。動けなくなりました。そのまま大事なお宝のブラジャーを奪われてメイドさんに渡されます。
「ううう……」
「泣いてもだめ。またイタズラしようと思ったんでしょう?」
「うわああああん」
「あなた達、今のうちに早く探しなさい。ほらもう、泣かないの。メンテくんは男の子でしょう?」
「うわああああああああああん」
お宝が奪われて泣きじゃくるメンテであった。そして、メンテが拘束されている間にメイド達が探しまくった。部屋中探せば探すほど下着が出てくるとんでもない異常事態であった。
「うわ、まじかよ。オモチャの鍋の中から出て来たぜ?!」
「……ミニバッグの中にもあった」
「これ全部アーネちゃんのおもちゃですよね?」
「ひいいい、たくさん出て来たけどこれ全部女性の下着ですよ?!」
おもちゃ箱にあるお宝は、さっき猫達に頼んでおもちゃの中に隠したのです。あれ、そういえば騒動が始まってから猫の姿が見えませんね。多分嫌な予感を察して逃げたね。野生の勘ってすごいよね。
「うお、すげえところから出てきた。本棚の奥の方にもあったぜ!」
「絵本の間にもあった。膨らんでいるからすぐわかった」
「……用意してあったメンテくんの肌着が女性の下着に変わってますね」
「ひえええ、どんだけ出てくるんですかね?!」
どんどん没収されていきます。う~ん、1つも残りそうにないね。子供部屋に隠すのは無謀でした。
「この数から考えると結構前から隠してそうね……」
「「「「ざわざわ」」」」
そして、最近あった出来事を語りだすメイド達。
「最近服の中から粘土とかオモチャが出てきますよね?」
「それよく見ますね。メンテくんは物を集めるのが好きなのかもと思ってました」
「……そういえば最近風に飛ばされて下着がなくなった人が多いらしい」
「風じゃなくてがメンテくんが犯人だったなんてな。笑っちゃうぜ」
「もはやイタズラというよりドロボーですよね」
「「「「ざわざわ」」」」
メイド達に責めらるメンテ。自業自得である。
「メンテくん、これは悪いことよ? 分かるよね?」
「ううう……。うわあああん!」
なんやかんやでキッサに一番怒られたのは、メイドはなくメンテであった。
「でも何で集めたんだろうねえ……。ちょっと聞いてみようかしら」
どんどん集まる下着の中から1つを手に持ったキッサ。それをメンテに見せて質問を始めた。
「メンテくん、これ何か分かる?」
「ううう……。あおる」
「え? もう1回言ってくれるかな? おばちゃん聞き取れなかったわ」
「……あおる」
「あおるあおる……、タオル?! これタオルなの?」
苦し紛れに誤魔化すメンテである。
「じゃあこれは?」
「……あおる」
「これは?」
「……あおる」
「ならこれも?」
「あおる、あおる!」
何を聞かれても下着は全部タオルと答えるメンテ。誰かタオルを持って来てくれーとよく父が言っているのを覚えているのである。ハンカチとか大事なコレクションと言っていたことは秘密、全部タオルで押し切るつもりなのであった。
「そっかー。なるほどね。メンテくんはこれを全部タオルだと思ってるのね……」
洗濯物の前に移動するキッサ。そして、1つずつこれは何と聞いていく。だか、何だろうと全部タオルと答えるメンテである。いかに頭が悪いかをアピールをし、僕悪くないと必死になる赤ちゃんであった。あと少しでしゃべれるけど、わざとえぐえぐ言おう。しゃべれないって誤魔化すには最高だよねと心の中で思っていたという。
「みんな聞いていた思うけど、メンテくんには着る物全てがすべてタオルに見えているみたいだわ。まだ区別が出来ないようねえ。そういうところは赤ちゃんね。言葉が分かるようになったらしっかり教えてあげましょうか」
「「「「はい」」」」
「ううう……(また今度集めよう)」←反省してるような演技で嘘泣き中
こうして大事にコレクションしていたお宝は全部没収されたという。反省しているようで全然反省していないメンテであった。
◆
今回のオチ。
「う~ん、まだ私のブラがないんですけど。誰か見かけませんでしたか?」
「え、ブラしてたんだ」
「しぃー、気にしているから言っちゃダメですよおお」
「ニーホ、あった。でも……」
「え、どこです? 教えてくださいよ!」
「……」
すご~く言いにくそうな顔をするフウセンである。彼女は浮かんでいるからすぐに発見出来たのだ。ニーホから視線をそらすと、ゆっくりと指差した。
「あ、あそこ……」
「え?」
指差した先にあるのはゴミ箱。まるでこれは要らないというように捨ててあったという。その意味を理解したのか他のメイド達は無言であった。キッサも顔をそらして聞いていないふりをし、メンテは泣き疲れて寝たふりをして演じたとか。
「……………………っ、メンテくうううううううん!!!!!!!」
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本当に、ありがとうございます。
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