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昼休みに、ほとんど使われて居ないトイレに来ていた。
体育館裏にあるトイレなのだけど、本校舎と離れている為、
ここを利用する生徒はまず居ない。
その為、あまり掃除もされていない、汚いトイレだった。
僕はそこに、一人の男子生徒と共に来ていた。
「あ、あの……」
――白石恭介。
先程女子生徒から散々悪口を言われていた、僕のいとこだ。
母の兄の息子で、幼い頃僕たちはとても仲が良くて、いつも一緒に遊んでいた。
恭介は何故かいつもどこかしらに怪我をしていて、それをクラスメイト達から気味悪がられている。
おどおどした気弱さも相まって、いじめられる対象だった。
クラスの中で、弄って嘲笑っていい存在。
それが白石恭介という男だった。
だけど僕は優等生なので、他のクラスメイト達と一緒になって彼を馬鹿にしたりしない。
――表向きは、だけど。
「あがッ!?」
僕は恭介の顔面を殴った。
握りしめた拳で、思い切り、溜めていたストレスを全部込めて。
恭介を殴ると、腹の中に抱えて居たどす黒い感情の全てが浄化されていく気がする。
僕の抱えて居た怒りや焦燥感が、すうっと消えてなくなっていく。
だから僕はいけない事だと分かりながらも、定期的に恭介に暴力を振るっていた。
恭介の怪我の大半は、僕が原因だった。
たまに自分で何処かから持ってくる傷もあるけど。
ほとんどが僕の暴力のせいだ。
「や、倭くん……」
突然殴られた恭介はトイレの汚い床に倒れた。
僕は倒れた恭介の腹を、上履きの裏で思い切り踏んづける。
「んぐぅッ!?」
全体重をかけて、恭介の腹を圧迫する。
恭介は目を見開いて、歯を食いしばり、与えられる苦痛に耐えていた。
恭介は前髪の長さや全体的な雰囲気で垢抜けなく、どこか不気味な印象を与えるが、
顔立ちそのものは、とても美しかった。
睫毛が長く、整った目鼻立ちは日本人離れしている。
クラスのみんなは恭介の顔なんか見てないから、恭介が美しい事に気付かない。
でも僕は気付いている。
そもそも優等生であるこの僕のいとこが、不細工な筈がなかった。
――その、恭介の、綺麗な顔が苦痛に歪む。
僕はそれが面白くて、愉快で、ぐりぐりと上履きを動かした。
踵に体重をかけて、恭介の腹をぎゅうっと踏みつぶす。
「うぐ、ぐぅッ! おえっ……!
げえッ、おえッ、がはっ……げ、おえっ……!」
恭介は身体をビクビクと痙攣させ、嘔吐した。
口を押さえた指の隙間から、吐瀉物が噴出される。
先程胃に入れたばかりの給食は、消化しきれておらず、
食べ物の原型が中途半端に残っていて気持ち悪い。
醜く、汚い嘔吐物が、綺麗な恭介から漏れだす。
嘔吐物特有の悪臭が、トイレの臭いと混じり合う。
僕は、それにとても興奮した。興奮して、勃起した。
身体が熱くなり、全身にじわじわと性的な快感が広がって行く。
性的快感は、僕を、幸福なのか、切ないのかよく分からなくする。
下着と性器が擦れるだけで、イってしまいそうになる。
人を虐げ、暴力を振るうのは何故こんなにも気持ちいいのか。
――でも、僕は、そんな自分が大嫌いだった。
体育館裏にあるトイレなのだけど、本校舎と離れている為、
ここを利用する生徒はまず居ない。
その為、あまり掃除もされていない、汚いトイレだった。
僕はそこに、一人の男子生徒と共に来ていた。
「あ、あの……」
――白石恭介。
先程女子生徒から散々悪口を言われていた、僕のいとこだ。
母の兄の息子で、幼い頃僕たちはとても仲が良くて、いつも一緒に遊んでいた。
恭介は何故かいつもどこかしらに怪我をしていて、それをクラスメイト達から気味悪がられている。
おどおどした気弱さも相まって、いじめられる対象だった。
クラスの中で、弄って嘲笑っていい存在。
それが白石恭介という男だった。
だけど僕は優等生なので、他のクラスメイト達と一緒になって彼を馬鹿にしたりしない。
――表向きは、だけど。
「あがッ!?」
僕は恭介の顔面を殴った。
握りしめた拳で、思い切り、溜めていたストレスを全部込めて。
恭介を殴ると、腹の中に抱えて居たどす黒い感情の全てが浄化されていく気がする。
僕の抱えて居た怒りや焦燥感が、すうっと消えてなくなっていく。
だから僕はいけない事だと分かりながらも、定期的に恭介に暴力を振るっていた。
恭介の怪我の大半は、僕が原因だった。
たまに自分で何処かから持ってくる傷もあるけど。
ほとんどが僕の暴力のせいだ。
「や、倭くん……」
突然殴られた恭介はトイレの汚い床に倒れた。
僕は倒れた恭介の腹を、上履きの裏で思い切り踏んづける。
「んぐぅッ!?」
全体重をかけて、恭介の腹を圧迫する。
恭介は目を見開いて、歯を食いしばり、与えられる苦痛に耐えていた。
恭介は前髪の長さや全体的な雰囲気で垢抜けなく、どこか不気味な印象を与えるが、
顔立ちそのものは、とても美しかった。
睫毛が長く、整った目鼻立ちは日本人離れしている。
クラスのみんなは恭介の顔なんか見てないから、恭介が美しい事に気付かない。
でも僕は気付いている。
そもそも優等生であるこの僕のいとこが、不細工な筈がなかった。
――その、恭介の、綺麗な顔が苦痛に歪む。
僕はそれが面白くて、愉快で、ぐりぐりと上履きを動かした。
踵に体重をかけて、恭介の腹をぎゅうっと踏みつぶす。
「うぐ、ぐぅッ! おえっ……!
げえッ、おえッ、がはっ……げ、おえっ……!」
恭介は身体をビクビクと痙攣させ、嘔吐した。
口を押さえた指の隙間から、吐瀉物が噴出される。
先程胃に入れたばかりの給食は、消化しきれておらず、
食べ物の原型が中途半端に残っていて気持ち悪い。
醜く、汚い嘔吐物が、綺麗な恭介から漏れだす。
嘔吐物特有の悪臭が、トイレの臭いと混じり合う。
僕は、それにとても興奮した。興奮して、勃起した。
身体が熱くなり、全身にじわじわと性的な快感が広がって行く。
性的快感は、僕を、幸福なのか、切ないのかよく分からなくする。
下着と性器が擦れるだけで、イってしまいそうになる。
人を虐げ、暴力を振るうのは何故こんなにも気持ちいいのか。
――でも、僕は、そんな自分が大嫌いだった。
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