誰かを探し求めて

その先には

僕はその機械に付いて行くことにした。機械はただ淡々とペースを崩すことなく動いていた。僕に合わせて歩いてくれた。機械でも優しさはあるんだな。
「ここです」
そう言ってついた場所は...
「さっきと同じ...」
さっきと何も変わらなかった。ただ真っ暗なだけだった。機械は何がいいたかったんだろうか。
「ここには、人の闇があります」
よくわからない。人の闇？
「闇が集まって他の場所より濃く深くなっています」
濃い？少し下がって他の場所を見てみると確かにこっちの方が暗い。
「深いです」
深い？深いの方はよくわからない。何が深いんだろうか。そう思い、機械の方に進んでみた。
「あ、うわっ！」
急に下がった。死んだかと思った。
「そこの先は死です」
死ぬ、のか？
「ああっあっ」
僕は怖くなって一歩下がった。
「大丈夫ですか？」
「う、うん...」
それにしても死か。怖い場所もあるんだな。
「反対に生もあります」
生。そこに行けば僕も救われるかも！