159 / 331
第3章 第1幕 はぐれ梁山泊極端派【愛と勇気と学園モノ!!】
第159話 オレが何故ここにいるのか、を考えろ。
しおりを挟む「師匠、俺ッチ、また大物を捕まえちゃったッス! 大物っつても、ナリは小さいッスけど!」
額冠あり・なしの感覚の違いを考えていたら、ゾッとするような声が聞こえてきた! これで三度目や……。ちょっと目を離した隙に……、子供やペットから目を離すなとは昔からいわれているものの、弟子から目を離すなとは聞いたことがない。今度は何を捕まえたというのか?どうせまた、やっかいなトラブルに巻き込まれるに違いない。
「エピオン……!? どうしてここに?」
エルの声を聞いて俺はハッとした。俺のいる位置からでは捕まえてきた何かは、ゲイリーが背中側に隠しているせいで少ししか見えない。エルから正体を知らされ、ほんの少し見えている髪の毛、気配だけでも認識はできた。特に気配は独特だからわかりやすいのだ。
「もういいだろ! 離せよ、木偶の坊!」
「生きの良い小僧だぜ! やっぱ爆発で一発シメといた方が良かったッスかね?」
「離してあげて、ゲイリー君。」
「ハイ、しゃあないッスね。姐さんがお望みとあらば俺もあきらめるッス。キャッチアンドリリースっすね。」
おいおい、エルの弟を魚みたいに扱うなよ。いい加減にしないと、エルに切り刻まれて、お前が魚のエサにされるぞ。
「なんでお前がここにいるんだ?」
「やはり、お二人は彼をご存じなのですね。」
「ロッヒェン? お前もコイツを知ってんの?」
「はい。僕は今回が初対面ですが、彼はお嬢さんや僕のクラスメイトなんです。デュオ・マックスウェルという偽名を使っているそうですが……。」
「……は? なにその偽名?」
「……フン。お前達には関係ないことだ。」
何をしにきたのか? シスコンをこじらせてエルのことを守りに来たのか? それとも、前みたいにヴァルからの密命とかだろうか? この学院には怪しげな噂もあるから、それを探りに来たのかもしれない。
「早くも二回目の決闘が決まって、おめでとう、とでも言っておこうか?」
「茶化しに来たのか? そういうのは間に合ってるんで、邪魔すんなら帰って、てか?」
「なんだ、その冗談は? まあいい。それよりも、一回目のような気分で挑むのは止めた方がいいぞ。姉さんの顔を立てて忠告しておいてやろう。」
「……?」
一回目の気分で挑んではいけない? まあ、今度の相手は野郎だからな。コチラも気兼ねなく、ガチンコバトルをするつもりではいる。マジ喧嘩を楽しむつもりだ。
「お前、油断をしていると死ぬことになるぞ。どうせ、手ぬるい手加減をするつもりなんだろうけどな。」
「そりゃ、相手が死ぬまでするつもりはないぞ。あの不良をキャーンと言わせる程度にするさ!」
「おめでたい奴だな。両方とも死ぬ可能性ってのを考えないのか?」
両方とも死ぬ? 何故? 相手がウッカリ死ぬ可能性はあるかもしれないが、俺は死ぬつもりはない。いや、相手も死なせないけど。
「決闘だけで済めばいいがな? もしかしたら、仲良く事故死なんてのも考えられる。決闘の末、事故が起きて二人とも死亡した。とすれば学院側の責任問題ではない、と言い通す事も出来るだろう。」
「エピオン、もしかして、あなたが言いたいのは……。」
「フン、これはただのオレの独り言だ。オレがここにいる理由と照らし合わせて、よく考えてみることだ。勇者が学院で事故死、そんな展開、ヴァル様は望んではいないぞ。ヴァル様を失望させるなよ。」
エピオンは意味深な事を言い残し、俺らに背を向けて去って行った。事故死……。観客も大勢いて、そんなことがありえるだろうか? やるとしても、観客の安全も確保する以上、危険なことはさせないとは思うが……。あの時の謎の声のこともあるし、明らかに俺を抹殺する気ではいるんだろうけど。
「相手はアーチボルト家のご子息。そんな人を危険な目にあわせるとは思えないけれど……。」
「しかし腑に落ちないのは、彼のような名家の人間が最下級クラスにいることが不自然ではないでしょうか? 何があったのでしょう?」
あのクラスに送ることはある意味、島流し的なことなのかもしれない。俺らは魔法適正が低いというのもあるが、快くは思われていないのも理由に入るかもしれない。ひょっとしたら、例の不審死事件とも関係があるのか? だとしたら、探りを入れるための切り口になるかもしれないな。これはチャンスだ。前向きに考えよう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
器用貧乏な赤魔道士は、パーティーでの役割を果たしてないと言って追い出されるが…彼の真価を見誤ったメンバーは後にお約束の展開を迎える事になる。
アノマロカリス
ファンタジー
【赤魔道士】
それは…なりたい者が限られる不人気No. 1ジョブである。
剣を持って戦えるが、勇者に比べれば役に立たず…
盾を持ってタンクの役割も出来るが、騎士には敵わず…
攻撃魔法を使えるが、黒魔道士には敵わず…
回復魔法を使えるが、白魔道士には敵わず…
弱体魔法や強化魔法に特化していて、魔法発動が他の魔道士に比べて速いが認知されず…
そして何より、他のジョブに比べて成長が遅いという…
これは一般的な【赤魔道士】の特徴だが、冒険者テクトにはそれが当て嵌まらなかった。
剣で攻撃をすれば勇者より強く…
盾を持てばタンクより役に立ち…
攻撃魔法や回復魔法は確かに本職の者に比べれば若干威力は落ちるが…
それを補えるだけの強化魔法や弱体魔法の効果は絶大で、テクトには無詠唱が使用出来ていた。
Aランクパーティーの勇者達は、テクトの恩恵を受けていた筈なのに…
魔物を楽に倒せるのは、自分達の実力だと勘違いをし…
補助魔法を使われて強化されているのにもかかわらず、無詠唱で発動されている為に…
怪我が少ないのも自分達が強いからと勘違いをしていた。
そしてそんな自信過剰な勇者達は、テクトを役立たずと言って追い出すのだが…
テクトは他のパーティーでも、同じ様に追い出された経験があるので…
追放に対しては食い下がる様な真似はしなかった。
そしてテクトが抜けた勇者パーティーは、敗走を余儀無くされて落ち目を見る事になるのだが…
果たして、勇者パーティーはテクトが大きな存在だったという事に気付くのはいつなのだろうか?
9月21日 HOTランキング2位になりました。
皆様、応援有り難う御座います!
同日、夜21時49分…
HOTランキングで1位になりました!
感無量です、皆様有り難う御座います♪
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる