【第2部完結】勇者参上!!~究極奥義を取得した俺は来た技全部跳ね返す!究極術式?十字剣?最強魔王?全部まとめてかかってこいや!!~

Bonzaebon

文字の大きさ
208 / 331
第3章 第2幕 はぐれ梁山泊極端派【灰と青春と学園モノ!!】

第208話 掃除屋さんのテクニック

しおりを挟む
破壊デストラクション!!」


 撃ってきた隙を突いて、接近したのはいいが、相手はすぐさま次を撃とうとしていた。魔法のクセに溜めの時間がほとんど無い。コレはもう、俺の知っている魔法とは別物だ。まるでこれは……、


「峨嶺辿征!!」

(パァン!!)


 俺の技と同じじゃないか! 反射的に瞬時に発動可能。効果も破壊と無効化、壊すか消すか、似てるっちゃあ似てる。


「噂の無効化魔術か! 物はおろか魔術などの目に見えぬエネルギーすら破壊する私の術を消すとは! 恐るべき技だ!」


 銀仮面は次の攻撃を行わずに口だけを動かした。俺はその機会を逃さず、果敢に殴りかかった。


「よく言うぜ! こっちはちょっとでもズレたら死んじまうんだからな!」


 俺の徒手空拳は虚しく空を切るばかりだった。俺自身、素手での戦闘訓練はあまり受けていないから、当然かもしれない。せいぜい、受け身とか防御用の技術くらいだ。


「そんなことはどうでも良い! お前は大それた事をやっているという事実を知れ!」


 銀仮面は俺の攻撃を躱しつつ、回し蹴りを放ってきた。これには反応しきれずに喰らい、後ろに吹き飛ばされた。壁に激突したところで止まる。そこで殺気を感じ、急いでその場から離れる。


(ボンッ!!)


 さっきまでいた場所の壁に穴が空いた。そこから攻撃は止まず、立て続けに攻撃が放たれてきた。


破壊デストラクション!! 破壊デストラクション!! 破壊デストラクション!!」


 攻撃を避け続け、銀仮面とは向かって垂直方向にダッシュし続けた。最終的に入り組んだ通路へと突入できたので、行方をくらますことが出来た。


「隠れたか? それでも私の目を眩ますことは出来ない。壁はあくまで防御用にしか使えないということだ。」


 隠れても手に取るようにわかると言いたいようだ。何らかの探知方法を持っているのだろう。そもそもヤツの姿を見たときからおかしいと思っていたんだ。あの銀の仮面にはのぞき穴がなかった。視界を確保するためのスリットには宝石のような物がはめ込まれている。あれはタダの飾りで実際に見えているとは思えない。


「フフ、恐ろしかろう。お前は下手な手を打ってしまったんだ。見えない相手からの攻撃を受ける羽目になってしまったのだからな。」


 エピオンの鎧にも言えることだが、相手のエネルギーを感知して居場所を特定しているのかもしれない。闘気とか魔力とか。アイツは魔術師専門の掃除屋だから、魔力で感知してるのかも?


「どのような策を考えているのかは知らないが、私をガッカリさせてくれるなよ! そうでなければわざわざ挑戦をしに来た甲斐がないからな。」


 目的は俺の力量を測るため? 命を狙っているわけではないと? 少なくとも今はそうなのだろう。ヤツらが何らかの計画を実行するまでは生かしておくつもりなのかも。エピオンもその対象になっているのかもな。


「例えお前が気配を消していたとしても、私にはお前の姿が手に取るようにわかる。……破壊デストラクション!!」

(ボンッ!!)


 壁に穴が空く! 咄嗟にその場所からは離れていたので、避けることは出来た。ここで油断してはいけない。この攻撃が来たということは今はヤツの射程内にいるのだ! 当然回避行動に移る。


破壊デストラクション!! 破壊デストラクション!! 破壊デストラクション!!」


 避ける、避ける、避ける! とにかく避けまくった。避けるというよりは、一カ所に留まらないように動く。そして、相手に読まれないように、不規則な動きを心掛け、捕捉されないように。相手の攻撃の特性は直線的であること。突き技や槍による攻撃に似ていることを意識して回避する。


「大した回避能力だが、これは躱せるかな?」


 その瞬間、嫌な予感がした。咄嗟に身を屈めて回避行動を取る!


切断・破壊ギロチン・バースト!!」

(ズバァッ!!)


 壁を見上げると、真一文字に切り裂かれていた。点による破壊だけでなく、なぎ払うような攻撃も出来るようだ! これではまるで槍や剣の様だ! 弓矢や弩弓のような飛び道具とは違うことを意味している。こんな隠し球があったとは。ますます攻略が困難になってきたぞ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。 大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。 そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。 しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。 戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。 「面白いじゃん?」 アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。

処理中です...