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第3章 第2幕 はぐれ梁山泊極端派【灰と青春と学園モノ!!】
第227話 筋肉ゴリラにトラブルと爆発は付きものです!
しおりを挟む「むにゃ……ん?」
砂浜でゲイリーが戻ってくるのを待つ間、つい居眠りをしてしまった。今日は早朝からだった上に毎夜の仕込みのために睡眠不足気味だったのだ。
「あれから、どれくらい経った? 居眠りできるくらいだから、それなりに経ってるよな?」
独り言を言いながら辺りをキョロキョロと見回す。当然のように周囲はシーンと静まりかえっている。海水が波打つ音くらいしか聞こえない。おかしい。
「ゲイリーがいるところが静かになるはずがない。例え、夜だろうと、嵐だろうと、天と地が裂けたとしてもアイツは騒がしいはず。何かあったに違いない。」
ヤツのいる場所ではトラブルと爆発は付きものだ。この学院に来た時から……いや、来る前から何らかのトラブルを起こしていた。ペットならまだしも、たまたま来たクエレさんに危害を加えたのには参った! 下手すりゃ、ロリババアに全員抹殺されていただろう。
「どうする? 様子を見に行くか?」
「見に行く必要などない。」
急にどこからともなく男の声が聞こえてきた。森の方向から次第に誰かが近付いてきていた。さっきまでは誰もいなかったはず。転移魔法で移動してきたのかもしれない。となれば、声の主は実力のある魔術師のはず!
「フフフ、何をお探しかね?」
「誰だ? アンタ?」
見たことのない顔だ。いわゆる優男といえる顔立ちで、ラヴァンと同系統の顔だ。でも、印象がまるで違う。傲慢が服を着て歩いている、みたいな感じで、自信に満ちあふれた表情をしている。そして、ある意味勝ち誇ったかの様な顔つきでもある。
「誰でもいいけど、ここ追加実習の会場よ? 受講者以外がいるのはおかしいのでは?」
「そんなものは我々には関係ない。学院に於いて、魔術結社浄化委員会に意見できる存在など、誰もいないのだ。」
「何!?」
来た! ついに俺の前にも姿を現した! 例の水晶ゴーレム以来、音沙汰のなかった連中が行動を起こしたのか? 今のタイミングで俺らを葬るためかもしれない。ここは外界からも遮断されているし、絶好の機会ということか。
「魔獣結社ジョーカー委員会でしたっけ? 何の用? 飛び入りでサバイバルにお参加かな?」
タニシお得意の空耳ネタでイジってみた。銀色カルメン同様、本気でそう聞こえてるらしい。アイツの耳、どうなってるんや?
「とぼけたことを言うな! 以前の不遜な行いを我々が許すとでも思っているのか! 私の傑作であるクリスタル・ゴーレムをよくも破壊してくれたな!」
「あの状況で壊すな、と言われても困るんだが?」
そんな大切なモンを使って殺しに来るなよ。こっちは命がけだったんだから仕方ないじゃないか。なんで、壊れない前提になってるんだよ。
「魔術研究の結晶とも言えるあの傑作を破壊したのは許しがたい行為だ! 私はショックで三日三晩眠れなかった程なのだぞ!」
口ぶりからすると、この男はあのゴーレムを作ったということか? ではこの男の正体は……、
「アンタ、もしかして、親の七光りで有名な“自営ローン・アンマン汁”の方? 俺、ローン使うほど、お金に困ってないから!」
「何が七光りだ! 何がローンだ! バカにしているのか!」
「いやー、バカにしたくもなりますよ? だってお人形壊されて、三日三晩眠れんかったなんてお笑い話でしかないじゃないですか?」
「黙れ! 私は“七色の魔術師、ジェローム・アルカンシェル”だぞ! 私に対する愚弄はそこまでにしてもらおうか!」
あー、あー。とうとう自分から正体を白状しやがったよ。言わなきゃいいのに。これじゃ、こっそり殺しに来た意味がなくなるのを理解しているんだろうか? よっぽど自分に自信があるのだろう。
「フフ、これを見てもふざけた事を言ってられるのかな?」
七光りさんは目の前に大型の剣を出現させた。見覚えがある。ゲイリーの剣だ。ヤツの剣がここにあるということは……、
「貴様の仲間の一人は葬った。これはその戦利品だ。貴様の場合は何が戦利品になるのかな?」
「なんもねーよ! だいたいのめぼしい物は学長が持ってるから。学長に交渉でもするこった。」
「フン! まあいい。貴様がここで死ぬのは確定事項だ! レインボー・ブラスト!!!」
おお、眩しい。いきなり得意魔法をブッ放ってきたな! これをどうやって凌ぐかが問題だ。今回は決闘じゃなくて、ガチバトルだ。どうやって殺さないように倒すかが問題だ。
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