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第五十話:高校生×大学生ディベート①「戦争の是非」
教室とは少し違う、大学の講義室。黒板には「戦争は全て悪か?目的によって正当化されるか?」と書かれ、両サイドに高校生チームと大学生チームが向かい合って座っている。空気は張りつめていた。
司会の大学教授が軽く挨拶をすると、和真が静かに口を開く。
「私たちは、戦争は基本的に悪だと考えます。人命を奪い、社会を破壊する行為は倫理的に正当化できません」
それに対し、大学生の一人、社会学科の男子が腕を組みながら応じる。
「もちろん、戦争は悲惨です。しかし、自衛のため、あるいは国際平和を守るために戦う場合、単なる悪とは言えない。歴史上、多くの国が防衛戦争で自国を守ってきました」
悠翔が前に手を挙げた。
「でも、その“防衛”という言葉の裏には必ず利害が隠れているのでは?資源確保や勢力拡大のために『防衛』と称して行動する場合もあるでしょう」
大学生たちは一瞬息をのむ。しかし、別の大学生が反論する。
「もちろん利害は絡む。しかし利害だけで全てを判断するなら、国家行動の倫理や法の意味はなくなる。現実世界では、国家も個人も『利害と倫理』の間で折り合いをつけて生きているのです」
ここで和真が食い下がる。声は冷静だが力強い。
「個人でも同じことです。もし自分の命が脅かされ、家族が死にそうなとき、倫理を無視して行動することは、ある意味では理解できます。しかし、だからといって『他人を犠牲にしても良い』わけではない。国家も同じはずです」
会場に静寂が流れる。大学生たちの一人が微笑みながら問い返す。
「では質問です。戦争で生き延びるために攻撃を行った国家は、完全に非難されるべきでしょうか?それとも状況次第で正当化され得るのでしょうか?」
教室の後方で、優衣が手を挙げて発言する。
「私たちはまだ高校生です。歴史を学ぶ立場として、攻撃を正当化するのは危険だと考えます。『自分ならどうするか』ではなく、『他者を傷つける行為は最小限に抑えるべき』という観点を忘れてはいけません」
大学生たちは一瞬眉をひそめ、しかしその真剣さに感心した様子だ。議論は徐々に熱を帯び、ただの知識比べではなく、高校生たちの倫理観や思考力が試される場となった。
司会の教授は黒板に次の課題を書き込む。
「次回は『日本はなぜ80年戦争をしてこなかったか?今後はどうなるか』をテーマに討論します。各自、自分の立場を整理してきてください」
ディベートは終わったわけではない。だが、会場の空気はすでに変わっていた。高校生たちの目には、大学生たちを唸らせることができるかもしれない、という光が宿っていた。
司会の大学教授が軽く挨拶をすると、和真が静かに口を開く。
「私たちは、戦争は基本的に悪だと考えます。人命を奪い、社会を破壊する行為は倫理的に正当化できません」
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「もちろん、戦争は悲惨です。しかし、自衛のため、あるいは国際平和を守るために戦う場合、単なる悪とは言えない。歴史上、多くの国が防衛戦争で自国を守ってきました」
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ここで和真が食い下がる。声は冷静だが力強い。
「個人でも同じことです。もし自分の命が脅かされ、家族が死にそうなとき、倫理を無視して行動することは、ある意味では理解できます。しかし、だからといって『他人を犠牲にしても良い』わけではない。国家も同じはずです」
会場に静寂が流れる。大学生たちの一人が微笑みながら問い返す。
「では質問です。戦争で生き延びるために攻撃を行った国家は、完全に非難されるべきでしょうか?それとも状況次第で正当化され得るのでしょうか?」
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「私たちはまだ高校生です。歴史を学ぶ立場として、攻撃を正当化するのは危険だと考えます。『自分ならどうするか』ではなく、『他者を傷つける行為は最小限に抑えるべき』という観点を忘れてはいけません」
大学生たちは一瞬眉をひそめ、しかしその真剣さに感心した様子だ。議論は徐々に熱を帯び、ただの知識比べではなく、高校生たちの倫理観や思考力が試される場となった。
司会の教授は黒板に次の課題を書き込む。
「次回は『日本はなぜ80年戦争をしてこなかったか?今後はどうなるか』をテーマに討論します。各自、自分の立場を整理してきてください」
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