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第七十一話 「政党政治の崩壊と満州事変」
「さて、今日は昭和初期――日本が再び大きく変わっていく時代を見ていきましょう」
先生は黒板にゆっくりとチョークを走らせる。
1930年代 日本の転換期
教室の空気が、わずかに緊張する。
先生の声は落ち着いていたが、その内容は重い時代の始まりを告げていた。
⸻
「1920年代末、日本は世界恐慌のあおりを受けて深刻な不況に陥りました。
都市では会社の倒産、農村では米や絹の値段が暴落し、人々の生活は苦しくなります。
その中で、“政府や政党は何もしてくれない”という不満が高まりました」
生徒の一人がつぶやく。
「それで軍の力が強くなっていくんですよね?」
先生はうなずいた。
「そう。そんな空気の中で、次々と“政治を変えよう”とする青年将校たちのテロ事件が起こります」
⸻
黒板に新たな文字が並ぶ。
1932年 5・15事件
1936年 2・26事件
「まず1932年の5・15事件では、海軍の青年将校たちが首相官邸を襲撃し、犬養毅首相を暗殺しました。
“話せばわかる”という犬養の言葉に対して、彼らは“問答無用”と銃を撃ったと伝えられています」
教室がしんと静まり返る。
「そして4年後の2・26事件。今度は陸軍の青年将校たちがクーデターを起こしました。
彼らは“昭和維新”を掲げ、政治家や官僚を次々と襲撃。東京の一部は数日間、彼らの支配下に置かれたのです」
⸻
「でも、どうしてそんなことをしたんですか?」
前の席の女子生徒が小さく手を挙げた。
「彼らは“腐敗した政治を正す”という理想を掲げていました。
しかし実際には、暴力による政治の転覆であり、民主主義を壊す行為です。
この事件をきっかけに、政党政治は完全に崩壊しました」
先生はチョークを置き、深く息をつく。
「そして――その混乱の最中、軍部が実質的に政治を動かすようになっていきます。
その象徴が、1931年に始まった満州事変でした」
⸻
黒板には再び大きく書かれる。
1931年 満州事変 → 1932年 満州国建国 → 1933年 国際連盟脱退
「満州事変は、関東軍が政府の命令を無視して独断で起こした戦争です。
結果として日本は国際的に孤立し、軍部の独走が止まらなくなります。
つまり――テロと軍の暴走が、協調から戦争への道を開いてしまったのです」
先生は黒板にゆっくりとチョークを走らせる。
1930年代 日本の転換期
教室の空気が、わずかに緊張する。
先生の声は落ち着いていたが、その内容は重い時代の始まりを告げていた。
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「1920年代末、日本は世界恐慌のあおりを受けて深刻な不況に陥りました。
都市では会社の倒産、農村では米や絹の値段が暴落し、人々の生活は苦しくなります。
その中で、“政府や政党は何もしてくれない”という不満が高まりました」
生徒の一人がつぶやく。
「それで軍の力が強くなっていくんですよね?」
先生はうなずいた。
「そう。そんな空気の中で、次々と“政治を変えよう”とする青年将校たちのテロ事件が起こります」
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黒板に新たな文字が並ぶ。
1932年 5・15事件
1936年 2・26事件
「まず1932年の5・15事件では、海軍の青年将校たちが首相官邸を襲撃し、犬養毅首相を暗殺しました。
“話せばわかる”という犬養の言葉に対して、彼らは“問答無用”と銃を撃ったと伝えられています」
教室がしんと静まり返る。
「そして4年後の2・26事件。今度は陸軍の青年将校たちがクーデターを起こしました。
彼らは“昭和維新”を掲げ、政治家や官僚を次々と襲撃。東京の一部は数日間、彼らの支配下に置かれたのです」
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「でも、どうしてそんなことをしたんですか?」
前の席の女子生徒が小さく手を挙げた。
「彼らは“腐敗した政治を正す”という理想を掲げていました。
しかし実際には、暴力による政治の転覆であり、民主主義を壊す行為です。
この事件をきっかけに、政党政治は完全に崩壊しました」
先生はチョークを置き、深く息をつく。
「そして――その混乱の最中、軍部が実質的に政治を動かすようになっていきます。
その象徴が、1931年に始まった満州事変でした」
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黒板には再び大きく書かれる。
1931年 満州事変 → 1932年 満州国建国 → 1933年 国際連盟脱退
「満州事変は、関東軍が政府の命令を無視して独断で起こした戦争です。
結果として日本は国際的に孤立し、軍部の独走が止まらなくなります。
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