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恋人
しおりを挟む「紹介する。お父さんの恋人の山内咲さんだ。」
「紹介するわ、お母さんの彼氏、鈴木陵さんよ。」
「どういうこと!?」
お洒落なレストランにわたしの声が響く。
横に座っている男子と目が合った。
イケメンな彼は学校でも人気だ。
なぜ、彼がここにいるんだろう。
嫌な予感がする。
お父さんが紹介したい人がいるって言われて
来てみれば……。
「だから、今言っただろ。お父さん達は
恋人同士なんだ」
仲睦まじく、腕を組んでいる2人。
「えっ、付き合ってるの?」
「……」
動揺する私に対して無表情の彼。
無反応!?
「そうだよ茉莉花。お父さん、再婚することにしたから」
そして、とんでもない爆弾を投下するお父さん。
「再婚っ!?」
私のお母さんは十年前に交通事故で死んだ。
あんなにお母さんを愛してたのに信じられない。
「本当なのか、母さん」
彼……山内凛也先輩は咲さんに聞く。
「ええ、本当よ。一週間前に陵くんにプロポーズされて……。凛也、茉莉花ちゃん、
結婚を許してくれる?」
「そ、それって、私たち兄妹になる
ってことですか!?」
思わず聞くと咲さんは穏やかな笑みを浮かべた。
「ええ、そうなるわね」
「えぇぇぇーーーーーっ!!!」
なんてこったい。
「お願いだ、茉莉花。凛也くん!咲のいない人生なんて考えられない!どうか、結婚を許してくれっ!」
勢いよく頭を下げるお父さん。
「私からもお願いするわ!私も陵くんのいない人生なんて耐えられないもの!」
お父さんが「咲……」と頬を赤らめ咲さんと手を取り合う。
……親がイチャイチャしてるの
見たくなかったです、ハイ。
「いいんじゃないの」
凛也先輩がスマホをいじりながら言う。
随分あっさりね!!
お父さんと咲さんはその言葉に驚いていた。
「ほ、本当にいいのかい?」
「はい、別に興味ないので。
勝手にどうぞって感じです」
凛也先輩の言い草に私はあんぐり口を開けた。
その場の空気が凍りついた。
「あ、あはは、凛也先輩ってば、
恥ずかしがっちゃって~」
空気を和ませようとする私。
なんで私が。
「いや、恥ずかしがってない。本当に興味ないから」
この、無関心男がぁっ!!
ちょっとは空気読めぇーー!
「んもぅ、凛也!」
咲さんが嗜めると先輩はむすっとした表情を浮かべながら「結婚おめでとうございまーす」と棒読みで言った。
「あ、ありがとう」
お父さんが引き攣った顔で笑う。
「茉莉花ちゃんは結婚、許してくれる?」
咲さんが首を傾げる。
……こりゃもう、NOって言えないよね。
「あ、ハイ、ウチの父をよろしくお願いします」
私はにっこり笑ったのだった。
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