クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中

文字の大きさ
83 / 291

洞窟脱出! チェーンソー男のDIY

 俺はアキラの元へ向かった。
 しかし、岩陰にはヤツの姿はなかった。

 しまった、逃げたのか……!


「アキラってヤツ、どこにもいないよ!?」


 天音も一緒になって探してくれる。どこだ、どこへ行った!? あの足では、そう遠くへは逃げられないはずだけど……。

 楓もキョロキョロと周囲を探してくれているが――だめか。


「見失った。まあいい、あの傷なら助からないだろ」
「探さなくていいの?」
「血を流していたし、勝手に自滅するんじゃないか」
「そうだね、結構な傷だったし」

 周囲を警戒しつつも、楓は納得してくれた。

「天音もそれでいいか」
「発見したら対処するしかないね」
「今はそうしよう。それより、ロープだ」


 地上の森から垂れているロープ。これを登れば出られる。ちゃんと固定されているかチェックすると、無事だった。登れそうだな。

 よし、試しに地上へ上がってみるか。

「の、登るの?」
「確認するだけ。天音たちはそこにいてくれ」
「分かった」

 俺はロープに掴まって、どんどん上がっていく。洞窟からは約五メートルってところかな。転落すれば骨折はするだろう。気を付けていかないと。

 でも、一度登っているから、あの時の要領でいけば――よし。

 十分も掛からず地上へ出られた。

 久しぶりに緑を見た。

 周囲は静かで自然の音しかしない。……人の気配はないな。こっちはまだバレていないらしい。

 あの田中とアキラがいたけど、アイツ等がいただけかな。

 しかし、ロープで上り下りが大変すぎるな。
 自作してハシゴを作る必要がありそうだ。となれば、俺がやるしかないか。

 洞窟の中で見守る天音と楓。
 俺は二人に対し「ハシゴを作るから、待っていてくれ」と伝えた。

「え、でもっ……」
「天音、安心しろ。楓が守ってくれるさ。そうだろう?」

 話を振ると楓は、胸を張って応えてくれた。

「もちろんだよ。天音さんの護衛は任せてちょうだい! アキラが現れたら瞬殺してやるさ」

 なんと頼もしい。
 ……さて、俺はハシゴを自作する。

 まずは丸太を集めていく。
 できれば、五メートルを超えるものがいいが、そんな都合の良い長さのものはないだろうな。

 木を切り倒すしかないか。
 この森の木々は五メートルを優に超える高さだ。

 一本図太いのを倒せれば吊り橋になるな。


 あの洞窟は少し傾斜になっているから、図太い木を斜めにぶっ刺せば上り下りが可能になるだろう。そのプランでいくか!


 となれば、あとは木をどうやって切断するか。


 斧があればいいのだが、生憎、銃と爆弾しかない。……爆弾か。これでいけるが、軍人たちに勘付かれる可能性があるな。爆弾は使えないか……。

 いやだが、手っ取り早くいくならC4か手榴弾でドカンとやるのがいいだろう。

 どうにかして使えないものか。


 悩んだ挙句――爆弾の使用はやめた。リスクが高すぎるな。なるべく音を出さずに木を切り倒したい。


 そうなると斧とかナタが欲しい。
 飛行機へ行ってみるか。


 俺は森の中を突き進み、飛行機の墜落した現場へ向かった。道はそれとなく覚えている。ここから十分ほど歩いた場所だ。

 茂みを進んでいくと、プライベートジェットの残骸が見えてきた。


 ここだ。


 なにか装備が残っていないかと地面を探す。
 ん~…ゴミしかないな。


 探すこと五分。
 飛行機の荷室らしき場所を見つけ、持ち出せなかった装備があった。
 おぉ、残っていたんだな。

 斧もあった。
 薪割り用のヤツだ。だが、それよりも、もっと良いものを見つけた。


「マジか。チェーンソーあるじゃん。気づかなかったな」


 恐らく、マーカスの持ち物だろうな。
 俺はチェーンソーを持ち、再び洞窟前へ戻った。


 さっそく、スーパーキコリタイムだ。


 良さげな木を見繕い、俺はチェーンソーを起動した。ぶるんぶるんと激しくチェーンが回転する。

 俺の知識によれば『追い口切り』という方法がある。まず、受け口に三角形の切り込みを入れるんだよな。で、追い口に更に切り込みを入れると、受け口側に木が倒れるってわけだ。


 まずは受け口に三角形を作る。


 俺は慎重にチェンソーで切り込んでいく。……よし、上出来。上手くいった。あとは追い口から切り込んでいけば、木は倒れる。

 スッとスライドさせていくと――。


『メキメキメキ…………バタン』


 と、大木が見事に倒れた。
 おぉ、ちょっと感動した。
 林業もいけるかもな、俺。


 あとは大木を洞窟へ差し込むだけだ。重労働だが、押していくしかない。だが、普通に押していたら大変なので、木の下に丸太を敷いていく。それをローラーコンベアのイメージで並べていった。

 こうすれば、比較的楽に大木を運べるというわけだ。


 三十分ほどで仕事を終え、あとは押していく!


 気合を入れて俺は大木を流した。
 ローラーコンベアの丸太が見事に功を奏して、簡単に進んでくれた。あっさり洞窟まで運搬でき、あとはぶっ刺すだけ。

 気合で洞窟へ落とした。


『ズドン……!』


 少し音が響いて、下にいた天音と楓が何事かと顔を出した。


「よう、二人とも。これで上り下りが楽になったぞ」


「え、ええ!? 早坂くん、凄すぎない!?」
「こんな大木をよく切り落とせましたね……ていうか、運べましたね」


 二人ともビックリして俺を見ていた。
 ふっふふ。
 もっと褒めてくれ!

「ああ、ちょっとチェーンソー男になっていた」
「ま、まさかぁ~」
感想 14

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

先輩から恋人のふりをして欲しいと頼まれた件 ~明らかにふりではないけど毎日が最高に楽しい~

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
“恋人のふり”をして欲しい。 高校二年の愁(しゅう)は、先輩の『柚』からそう頼まれた。 見知らずの後輩である自分になぜと思った。 でも、ふりならいいかと快諾する。 すると、明らかに恋人のような毎日が始まっていった。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。