元勇者は魔力無限の闇属性使い ~世界の中心に理想郷を作り上げて無双します~

桜井正宗

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第164話 連れて行きたい

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 そうか、フォースがあのギガントゴーレムに使っていた力も、このソウルフォースか。それを駆使すれば、あんなバカみたいにデカイ腕も止められるわけだ。


「基本は『ソウルテレキネシス』。これは基本中の基本」


 ぼそっとフォースがつぶやく。
 なるほど、基礎的なスキルか。


「その、俺も使えるようになるのか?」


 フォースに聞いたが、グレイスが答えた。


「本来は極魔法使いアルティメットウィザードにしか扱えぬ能力じゃ。だが、勇者であるお前は修行次第じゃな。お前は……闇の勇者・・・・なのだろう?」

「あ、ああ……なんだか脳内を覗かれているようで怖いな。その通りですよ、それが何か関係あるですかね」


「あるとも。闇は万物の頂点、力の源。つまり、根源じゃな。……お主、面白良い存在であるな。闇の覇国アニュスで召喚されるとは……これは何やらキナ臭いな」


 考え込むマスターグレイス。そういえば、耳が尖っているな、エルフなのか。フォース同様に小柄で深緑の瞳。こうして落ち着いてみれば、凄い美人だ。

 ――って、見惚れている場合ではない。

 そうだ、俺は闇の覇国アニュスで召喚され、魔王を倒す為に世界を巡っているんだ。その為にマスターグレイスを頼りに来た。


「魔王を倒したいんです。マスターグレイス、仲間になってくれませんか? 貴女のような力を持つ存在がパーティに入ってくれれば百人力だ」


「……」


 コトッと静かにカップを置くグレイスは、鋭い目つきで俺を見つめた。


「すまんが私は力になれん。今はこの馬鹿弟子、フォースの育成に力を注いでおるのでな。先ほどコヤツの修行を完成させたところじゃが……目撃したのではないかね、あのギガントゴーレムを」


「まさか、マスターグレイスが?」


「そうじゃ、あれは試験じゃ。合格していなければ、極魔法使いアルティメットウィザードとして認めなかった」


 そうか、だからフォースはひとりでゴーレムと戦っていたのか。


「つ、つまり。今はもうフォースも極魔法使いアルティメットウィザードなのか?」


 グレイスは首を横に振る。


「残念じゃが、まだじゃ。ユメ、お前さんの邪魔が入ったからな……あれで認めるワケには……」


 あっ……しまったあぁぁ!

 そうだ、俺ってば『イベントホライゾン』でゴーレムを粉砕しちゃったよ。なんて事だ……フォースに申し訳ない事をしてしまった。


「す、すまん……」

「……」


 明らかにフォースは落ち込んでいた。

 やべ……泣かせそう。


「私は無理だが、そのフォースをくれてやらん事もない」

「本当か!?」


「――ただし」
「ただし?」


 マスターグレイスが接近してくる。かなり顔が近くて、なぜか自身の服に手を掛けていた。……っておい!?


「私と寝てくれ」

「はぁッ!?」

「数百年生きとるが、相手がおらんくて寂しくてな。お主のようなイケてる若い少年なら、構わんかなと……ふふ」


「丁重にお断りします。それより、マスターグレイスが無理なら、フォースを連れて行きたい。俺はこの眼で彼女の力を見た。あの力は強大だった……でも、それ以上に俺もフォースが気になるんです」


「…………」


 ぴくっと反応するフォースは、うつむいていた。おや? なんだか、顔が赤いような……。へえ。
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