169 / 177
第169話 一週間限定の修業
しおりを挟む
家に戻ると、マスターグレイスが天井から降りて来た。ソウルフォースの力だろう、綺麗に降り立ち、緑色の瞳で俺を見た。
「どうやら、ブリーブを倒したようじゃな。ご苦労だったぞ、ユメ、フォース。これにて試験は完了とする」
「じゃあ、フォースは……」
「連れていくがよい。我が愛弟子、フォースをよろしく頼む、勇者ユメよ。お前にしかこの子は守れん。お前でなければ、この子は幸せになれん」
そこまで言ってくれるとか、期待に応えないとな。そうだな、短い期間ではあったけど、フォースとの絆はかなり強まった。まるで旧知、昔からそうであったかのように。
「ありがとうございます、マスターグレイス。俺は、世界の平和を取り戻すため……フォースと共に旅に出ます。お世話になりました」
「まだ早い。ユメ、お主もソウルフォースを身に着ける修行をするのだ。極めれば、フォース同様の力を手に出来るぞ」
ジトッと見られ、これは断れないなと俺は思った。それにあの大幹部を倒した後だ。直ぐに奇襲はないだろう。急ぐ必要もないし、少しだけソウルフォースの修行をしていくか。
「分かりましたよ、マスター。少しだけお願いします」
「うむ、少しと言わず半年じゃ」
「は、半年!? 無理ですよ、そんな長く……なあ、フォースも何とか言ってくれよ~」
フォースは疲れているのか、ぐったりしていた。俺の背中で。
「……ユメの背中あったかいから、眠いのー」
だめだこりゃ。
◆
――結局、俺は修行を始めた。
一週間限定と決めて。
「……ふぅ、今日もこんなもんか」
「ユメ、それではソウルフォースの流れに逆らっておる。よいか、バランスとは宇宙なのじゃ。お主も闇を極めし者なら感じ取れるはず……まず――」
……マスターグレイスの修業は厳しかった。休ませてくれないし、スパルタ教育だった。こりゃ、フォースの苦労が伺えるな。当の本人は、無事に試験を終えて真の極魔法使いとなった。
でも、本当になったんだな。
これで魔王も――ぐっ!?
「これ、よそ見をするでない」
石ころを弾き飛ばされた。地味に痛い。
「マスター、どうしてそう簡単にモノを浮かせたり飛ばせたり出来るんだよ。まったく動かないぞ……あのブリーブ戦では出来たのに……」
無意識だったから、偶然だったのかもしれないけどなぁ……あの感覚をもう一度思い出されば、あるいは。
「言ったろう、バランスの力じゃと。天秤をイメージせい……片方に重みが掛かれば、傾く……バランスを失う。力は消え去ってしまうのじゃよ。それでは力は発揮できん。自然と一体となり、呼吸を整え――精神を統一する。それから、あらゆる万物を流れを汲み取り、理解するのじゃ」
――意味が分からん。
◆
こうして、俺の修業は……期限の一週間を経過した。ので、俺は修行を切り上げ、フォースと共に旅へ出る事にした。
「すまねえ、マスター。俺は半端者のソウルフォース使いになっちまったけど、それでもマシにはなった。世話になったよ、また機会があったら修行をつけてくれ」
「ユメ……お前というヤツは……」
グレイスは呆れて紅茶を啜りっぱなしだった。相当、不満があるらしいが……止めないところを見ると、どうやら許してくれるようだな。申し訳ないけど……。
「本当にすまない」
「マスター、ユメは魔王を倒さなきゃいけないの……ごめんね」
フォースも同じように頭を下げた。
「分かっておる。だから、これ以上は止めぬよ。ユメよ、魔王は恐ろしい力を持っている……いざとなれば、ソウルフォースの修業に来るのじゃ。よいな」
「分かったよ。また頼りに来ると思う。じゃあ今度こそ……」
別れを告げると――
フォースが泣きかけた。
……いつもの無表情かと思いきや、いざ旅立ちとなると親代わりでもあったマスターグレイスとの別れが寂しいらしい。
「ますたー…」
「フォースよ、少し前に話したであろう。我らは特別な存在。たとえ離れていても、ソウルフォースと共にあるのだ。きっと彼らが導いて下さる」
「うん。ちょっと寂しいけど、でも寂しくないよ。いつでもテレパシー出来るし、いっぱい話しかけるね!」
そうだったのか。
さすが、極魔法使い。
って、グレイスの顔がちょっと嫌そう。
なにか理由がありそうだが、なんとなくイメージはつく。フォースのヤツ、テレパシーだと饒舌だとか……ありそうだなぁ。多分そうなんだろうなぁ。
「それじゃ、今度こそ」
「うむ。武運長久をお祈りするのじゃ」
握手を交わし、俺はフォースを肩車。
マスターグレイスの家を出た――。
――地の神国の森――
森の中はほのぼのしていた。モンスターの気配はない。襲われる心配もなさそうだな。フォースの機嫌も良いし、このまま旅を続けよう。
「フォース、俺の肩車好きか?」
「うん、これ好き。ユメも好き。だって、こんなに色々見えるんだもん~。ここ、あたしの特等席ね」
さりげなく好きって言われ、俺はドキッとする。そういえば……一週間前にキスしたのを思い出した。
フォースは言っていた。
俺の事を三年前から知っていたと。
それもソウルフォースの力らしいが、ここまで仲良くなる未来も視えていたのだろうか。確定した未来だったのだろうか。中途半端な修行をした俺には分からない。
だけど、フォースはつぶいやいた。
「未来は変えられるもの。常に変化するもの……でも、あたしはずっとユメが好きだった。この気持ちは過去も現在も未来も変わらないよ」
――不思議な事を言う。
本当に三年前に何があったのだろうな。
少なくとも現在は、小さき魔法使いを仲間に出来て、俺は幸せだ。
「どうやら、ブリーブを倒したようじゃな。ご苦労だったぞ、ユメ、フォース。これにて試験は完了とする」
「じゃあ、フォースは……」
「連れていくがよい。我が愛弟子、フォースをよろしく頼む、勇者ユメよ。お前にしかこの子は守れん。お前でなければ、この子は幸せになれん」
そこまで言ってくれるとか、期待に応えないとな。そうだな、短い期間ではあったけど、フォースとの絆はかなり強まった。まるで旧知、昔からそうであったかのように。
「ありがとうございます、マスターグレイス。俺は、世界の平和を取り戻すため……フォースと共に旅に出ます。お世話になりました」
「まだ早い。ユメ、お主もソウルフォースを身に着ける修行をするのだ。極めれば、フォース同様の力を手に出来るぞ」
ジトッと見られ、これは断れないなと俺は思った。それにあの大幹部を倒した後だ。直ぐに奇襲はないだろう。急ぐ必要もないし、少しだけソウルフォースの修行をしていくか。
「分かりましたよ、マスター。少しだけお願いします」
「うむ、少しと言わず半年じゃ」
「は、半年!? 無理ですよ、そんな長く……なあ、フォースも何とか言ってくれよ~」
フォースは疲れているのか、ぐったりしていた。俺の背中で。
「……ユメの背中あったかいから、眠いのー」
だめだこりゃ。
◆
――結局、俺は修行を始めた。
一週間限定と決めて。
「……ふぅ、今日もこんなもんか」
「ユメ、それではソウルフォースの流れに逆らっておる。よいか、バランスとは宇宙なのじゃ。お主も闇を極めし者なら感じ取れるはず……まず――」
……マスターグレイスの修業は厳しかった。休ませてくれないし、スパルタ教育だった。こりゃ、フォースの苦労が伺えるな。当の本人は、無事に試験を終えて真の極魔法使いとなった。
でも、本当になったんだな。
これで魔王も――ぐっ!?
「これ、よそ見をするでない」
石ころを弾き飛ばされた。地味に痛い。
「マスター、どうしてそう簡単にモノを浮かせたり飛ばせたり出来るんだよ。まったく動かないぞ……あのブリーブ戦では出来たのに……」
無意識だったから、偶然だったのかもしれないけどなぁ……あの感覚をもう一度思い出されば、あるいは。
「言ったろう、バランスの力じゃと。天秤をイメージせい……片方に重みが掛かれば、傾く……バランスを失う。力は消え去ってしまうのじゃよ。それでは力は発揮できん。自然と一体となり、呼吸を整え――精神を統一する。それから、あらゆる万物を流れを汲み取り、理解するのじゃ」
――意味が分からん。
◆
こうして、俺の修業は……期限の一週間を経過した。ので、俺は修行を切り上げ、フォースと共に旅へ出る事にした。
「すまねえ、マスター。俺は半端者のソウルフォース使いになっちまったけど、それでもマシにはなった。世話になったよ、また機会があったら修行をつけてくれ」
「ユメ……お前というヤツは……」
グレイスは呆れて紅茶を啜りっぱなしだった。相当、不満があるらしいが……止めないところを見ると、どうやら許してくれるようだな。申し訳ないけど……。
「本当にすまない」
「マスター、ユメは魔王を倒さなきゃいけないの……ごめんね」
フォースも同じように頭を下げた。
「分かっておる。だから、これ以上は止めぬよ。ユメよ、魔王は恐ろしい力を持っている……いざとなれば、ソウルフォースの修業に来るのじゃ。よいな」
「分かったよ。また頼りに来ると思う。じゃあ今度こそ……」
別れを告げると――
フォースが泣きかけた。
……いつもの無表情かと思いきや、いざ旅立ちとなると親代わりでもあったマスターグレイスとの別れが寂しいらしい。
「ますたー…」
「フォースよ、少し前に話したであろう。我らは特別な存在。たとえ離れていても、ソウルフォースと共にあるのだ。きっと彼らが導いて下さる」
「うん。ちょっと寂しいけど、でも寂しくないよ。いつでもテレパシー出来るし、いっぱい話しかけるね!」
そうだったのか。
さすが、極魔法使い。
って、グレイスの顔がちょっと嫌そう。
なにか理由がありそうだが、なんとなくイメージはつく。フォースのヤツ、テレパシーだと饒舌だとか……ありそうだなぁ。多分そうなんだろうなぁ。
「それじゃ、今度こそ」
「うむ。武運長久をお祈りするのじゃ」
握手を交わし、俺はフォースを肩車。
マスターグレイスの家を出た――。
――地の神国の森――
森の中はほのぼのしていた。モンスターの気配はない。襲われる心配もなさそうだな。フォースの機嫌も良いし、このまま旅を続けよう。
「フォース、俺の肩車好きか?」
「うん、これ好き。ユメも好き。だって、こんなに色々見えるんだもん~。ここ、あたしの特等席ね」
さりげなく好きって言われ、俺はドキッとする。そういえば……一週間前にキスしたのを思い出した。
フォースは言っていた。
俺の事を三年前から知っていたと。
それもソウルフォースの力らしいが、ここまで仲良くなる未来も視えていたのだろうか。確定した未来だったのだろうか。中途半端な修行をした俺には分からない。
だけど、フォースはつぶいやいた。
「未来は変えられるもの。常に変化するもの……でも、あたしはずっとユメが好きだった。この気持ちは過去も現在も未来も変わらないよ」
――不思議な事を言う。
本当に三年前に何があったのだろうな。
少なくとも現在は、小さき魔法使いを仲間に出来て、俺は幸せだ。
0
あなたにおすすめの小説
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します
すもも太郎
ファンタジー
伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。
その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。
出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。
そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。
大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。
今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。
※ハッピーエンドです
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
追放された最強ヒーラーは、美少女令嬢たちとハーレム生活を送る ~公爵令嬢も義妹も幼馴染も俺のことを大好きらしいので一緒の風呂に入ります~
軽井広@北欧美少女 書籍化!
ファンタジー
白魔道師のクリスは、宮廷魔導師団の副団長として、王国の戦争での勝利に貢献してきた。だが、国王の非道な行いに批判的なクリスは、反逆の疑いをかけられ宮廷を追放されてしまう。
そんなクリスに与えられた国からの新たな命令は、逃亡した美少女公爵令嬢を捕らえ、処刑することだった。彼女は敵国との内通を疑われ、王太子との婚約を破棄されていた。だが、無実を訴える公爵令嬢のことを信じ、彼女を助けることに決めるクリス。
クリスは国のためではなく、自分のため、そして自分を頼る少女のために、自らの力を使うことにした。やがて、同じような境遇の少女たちを助け、クリスは彼女たちと暮らすことになる。
一方、クリスのいなくなった王国軍は、隣国との戦争に負けはじめた……。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる