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第10話 全滅した上級魔導士
オーロラを襲われそうになった。
だが、突然の奇襲によって上級魔導士が即死。首を失っていた。おかげで拘束魔法は解除されて自由を得た。
得たが……いったい、なにが起きた……?
森の奥に複数の気配。
こ、これは……ゾンビオークの?
――いや、ちょっと違うな。
俺は急いでオーロラのもとへ。
「ケガはないか?」
「はい、大丈夫です」
シスター服はボロボロに裂かれ、ほぼ下着姿。このままでは風邪を引いてしまうだろうと俺はアイテムボックスからアクアドレスを取り出した。それをオーロラに。
「ほら、これを」
「……あ、ありがとう、ございます」
「すまん、オーロラ。あの拘束魔法は予想外だった。勇者として不甲斐ない」
「いえ、いいんです。穢されなかっただけ本当に良かったと思います。だって、わたくしは……エルド様に」
語尾が小さすぎてハッキリ聞き取れなかった。
「え?」
「な、なんでもありません! とにかく助けていただき、ありがとうございました」
「いや、俺はなにも。というか、この邪悪な気配が上級魔導士を殺したんだ」
「……ゾンビですね」
ついに森の奥から現れた複数のオーク。
その手には『弓』を持っていた。
[ゾンビオークアーチャー]
[モンスター情報]
ゾンビ感染したオーク。弓兵である。
その矢にもゾンビウイルスが確認された。
射られると感染する場合がある。
ゾンビオークアーチャーだって!?
てか、なんだこの情報は。
まさか……!
「オーロラ、アイテムを使ったのか?」
「はい。ゼルファードのアイテムショップで買っておいたのです。今後使うと思いまして」
その手にはモンスター情報を得られる『碧玉』があった。
[碧玉]
[アイテム効果]
一般およびボスモンスターの情報を入手する。
一部情報を入手できないモンスターも存在する。
高価な消費型アイテムだが、便利で多くの冒険者が使っている。
これのおかげで危険なモンスターは避けていけるんだ。まさか、ゼルファードにも売っているとはな。
オーロラは、アクアドレスに着替えた。
澄んだ青いドレスは、とても華やかで美しい。シスター服からこうも変わると、貴族令嬢にしか見えない。
――ああ、そうだ。……守れなかったあのヒトに似ている。
「……」
「そ、そんなわたくしをジロジロ見て……ヘン、ですか?」
「いや……似合ってるよ」
「嬉しいですっ!」
それより、ゾンビオークアーチャーだ。
上級魔導士の頭を吹き飛ばすほどの弓矢だ。油断はならんぞ。
聖剣アルビオンを抜き、矢を弾きながら距離を取る。
オーロラが『ホーリークレスト』を放って、敵を浄化していく。そうだ、二人の力を合わせればゾンビは倒せる。
確認できただけでも20体を撃破。
こんなにいるとはな。
てか、全部ゾンビ感染しているとは……この周辺はどうなっているんだ?
「よし、大方は片付いた。撤退するぞ」
「了解です!」
急いで現場を離れ、村へ戻った。
ゼルファードへ帰還すると、建物の被害が拡大していた。
上級魔導士たちめ……!
「勇者エルド殿、おかえりなさいませ……! ご無事でなによりです」
村人の男性が俺に駆け寄ってきた。
俺はすぐに外であったことを報告した。
「上級魔導士は排除完了しました。しかし、ゾンビオークが出現してその討伐にも追われました。この周辺はゾンビの群れが多発しているんですか?」
「原因は不明なのですが……そのようです」
「そうでしたか。とにかく、門はしっかり閉ざした方がいいでしょう。危険です」
「解かりました。村長に言っておきます」
と、村人の男性は去っていく。
……ふぅ、とりあえず落ち着けるかな。
「あの、エルド様」
「どうした、オーロラ」
「これでシュヴァルク王国は止まるのでしょうか?」
「止まらないだろうな。これからも襲ってくるはず」
カイゼルス王とティアナ姫が敵対する限り。
となると、こちらから倒しに行くしかないかもしれないな。
ゼルファードにも被害が出ているし。
今回は奇跡的にも人的被害はなかった。
だが、次回は分からない。
となれば俺は、本格的にシュヴァルク王国と戦うことになるかもしれないな。でも、それならそれでいい。
今の状況でさえも王国のやり方に疑問があった。
なぜ、こんな辺境の村を狙う?
俺をそこまで殺したいのか……?
世界を救っても、結局人間の争いごとは続くし平和なんて程遠いのかもしれない。
ならせめて、この村だけでも俺は守りたい。
「どうしましょうか?」
「オーロラ、俺はシュヴァルク王国に乗り込むかもしれん」
「え……」
「ティアナ姫と直接話す。いや、戦うかも」
「ですが……」
「このままではゼルファードに迷惑を掛けてしまうからな。俺が出向くしかないだろう」
「なら、わたくしもご一緒に」
「危険すぎる」
「それでもです」
そこまでの覚悟で俺と一緒にいてくれるのか。オーロラが俺の心の支えになっているのも事実だ。コイツの笑顔に何度救われたことか。
そうか、俺はいつの間にか一人ではなくなっていたんだな。
だが、突然の奇襲によって上級魔導士が即死。首を失っていた。おかげで拘束魔法は解除されて自由を得た。
得たが……いったい、なにが起きた……?
森の奥に複数の気配。
こ、これは……ゾンビオークの?
――いや、ちょっと違うな。
俺は急いでオーロラのもとへ。
「ケガはないか?」
「はい、大丈夫です」
シスター服はボロボロに裂かれ、ほぼ下着姿。このままでは風邪を引いてしまうだろうと俺はアイテムボックスからアクアドレスを取り出した。それをオーロラに。
「ほら、これを」
「……あ、ありがとう、ございます」
「すまん、オーロラ。あの拘束魔法は予想外だった。勇者として不甲斐ない」
「いえ、いいんです。穢されなかっただけ本当に良かったと思います。だって、わたくしは……エルド様に」
語尾が小さすぎてハッキリ聞き取れなかった。
「え?」
「な、なんでもありません! とにかく助けていただき、ありがとうございました」
「いや、俺はなにも。というか、この邪悪な気配が上級魔導士を殺したんだ」
「……ゾンビですね」
ついに森の奥から現れた複数のオーク。
その手には『弓』を持っていた。
[ゾンビオークアーチャー]
[モンスター情報]
ゾンビ感染したオーク。弓兵である。
その矢にもゾンビウイルスが確認された。
射られると感染する場合がある。
ゾンビオークアーチャーだって!?
てか、なんだこの情報は。
まさか……!
「オーロラ、アイテムを使ったのか?」
「はい。ゼルファードのアイテムショップで買っておいたのです。今後使うと思いまして」
その手にはモンスター情報を得られる『碧玉』があった。
[碧玉]
[アイテム効果]
一般およびボスモンスターの情報を入手する。
一部情報を入手できないモンスターも存在する。
高価な消費型アイテムだが、便利で多くの冒険者が使っている。
これのおかげで危険なモンスターは避けていけるんだ。まさか、ゼルファードにも売っているとはな。
オーロラは、アクアドレスに着替えた。
澄んだ青いドレスは、とても華やかで美しい。シスター服からこうも変わると、貴族令嬢にしか見えない。
――ああ、そうだ。……守れなかったあのヒトに似ている。
「……」
「そ、そんなわたくしをジロジロ見て……ヘン、ですか?」
「いや……似合ってるよ」
「嬉しいですっ!」
それより、ゾンビオークアーチャーだ。
上級魔導士の頭を吹き飛ばすほどの弓矢だ。油断はならんぞ。
聖剣アルビオンを抜き、矢を弾きながら距離を取る。
オーロラが『ホーリークレスト』を放って、敵を浄化していく。そうだ、二人の力を合わせればゾンビは倒せる。
確認できただけでも20体を撃破。
こんなにいるとはな。
てか、全部ゾンビ感染しているとは……この周辺はどうなっているんだ?
「よし、大方は片付いた。撤退するぞ」
「了解です!」
急いで現場を離れ、村へ戻った。
ゼルファードへ帰還すると、建物の被害が拡大していた。
上級魔導士たちめ……!
「勇者エルド殿、おかえりなさいませ……! ご無事でなによりです」
村人の男性が俺に駆け寄ってきた。
俺はすぐに外であったことを報告した。
「上級魔導士は排除完了しました。しかし、ゾンビオークが出現してその討伐にも追われました。この周辺はゾンビの群れが多発しているんですか?」
「原因は不明なのですが……そのようです」
「そうでしたか。とにかく、門はしっかり閉ざした方がいいでしょう。危険です」
「解かりました。村長に言っておきます」
と、村人の男性は去っていく。
……ふぅ、とりあえず落ち着けるかな。
「あの、エルド様」
「どうした、オーロラ」
「これでシュヴァルク王国は止まるのでしょうか?」
「止まらないだろうな。これからも襲ってくるはず」
カイゼルス王とティアナ姫が敵対する限り。
となると、こちらから倒しに行くしかないかもしれないな。
ゼルファードにも被害が出ているし。
今回は奇跡的にも人的被害はなかった。
だが、次回は分からない。
となれば俺は、本格的にシュヴァルク王国と戦うことになるかもしれないな。でも、それならそれでいい。
今の状況でさえも王国のやり方に疑問があった。
なぜ、こんな辺境の村を狙う?
俺をそこまで殺したいのか……?
世界を救っても、結局人間の争いごとは続くし平和なんて程遠いのかもしれない。
ならせめて、この村だけでも俺は守りたい。
「どうしましょうか?」
「オーロラ、俺はシュヴァルク王国に乗り込むかもしれん」
「え……」
「ティアナ姫と直接話す。いや、戦うかも」
「ですが……」
「このままではゼルファードに迷惑を掛けてしまうからな。俺が出向くしかないだろう」
「なら、わたくしもご一緒に」
「危険すぎる」
「それでもです」
そこまでの覚悟で俺と一緒にいてくれるのか。オーロラが俺の心の支えになっているのも事実だ。コイツの笑顔に何度救われたことか。
そうか、俺はいつの間にか一人ではなくなっていたんだな。
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