追放されしNTR勇者は辺境の地でスローライフを ~聖女と共に最強の村を作ります~

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中

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第37話 NTRほど強くなる闇の勇者

【洞窟ダンジョン:サーペントスネア】

 残る『石材』確保の為に岩を砕いていく。
 聖剣アルビオンの攻撃力なら一撃で粉砕でき、その度に『石材』がドロップ。それを拾ってかき集めた。

 アイテム収納用の袋を使えば、手軽に集められる。
 魔法の力で重くないし快適すぎる。
 ただし、収納できる数に限度がある。大体3000個ってところだ。


「それにしても、この洞窟広いですねー」


 焔玉ほむらだまを使って周囲を明るくするオーロラ。ネクロヴァスも面白がって手にしていた。


「そうだな。一本道だから迷うことはないと思うが……なんだろう。妙にクネクネしているんだよな」

「……そういえば聞いたことがあります」

「ん、ラフィネ。なにか心当たりが?」
「はい。その昔、この洞窟には大蛇がんでいたとか」


 大蛇……いや、まさかな。
 こんな洞窟に大蛇がいるはず…………ん?


 洞窟の奥から妙な音がした。


 にょろにょろと這いずるような、そんな音。


 ま、まさか……!



『ギィ!』


「……!?」


 てっきり奥の気配の声かと思ったが違う。
 ラフィネの手元から鳴き声がした。


「あ、あれ……この黒いスライムちゃん、なんか威嚇いかくしているような」


 困惑するラフィネは、ブラックスライムを地面に置く。するとスライムはボコボコと変化した。――って、なんだコイツ!

 テイムモンスターだから、俺たちに危害を加えないはずだが。


「ちょ、ラフィネさん! そ、そのコ!」
「オーロラさん、離れて!」


 みんなで警戒しているとブラックスライムは、馬の形になった。……どういうことだ? まさか乗れと?


「三人はこの黒い馬に乗れ。俺は残る」
「で、でも!」

「俺のことは気にするなオーロラ。先に行け!」
「……わ、解りました。エルドさん、必ず合流してくださいね」

「もちろんだ」


 そんな間にも奥からバカデカイ黒い影が……ラフィネの言っていた“大蛇”だろう。


 その正体が明らかになった。



[デッドリーサーペント]
[モンスター情報]
 世界最強の猛毒を持つ大蛇。
 洞窟に棲むボスモンスターである。



 現れたのは紫色の毒々しい蛇だった。……マジか。こんな巨大蛇は初めて見たぞ。



「勇者様!」
「大丈夫だ、ネクロヴァス。俺がみんなを守ってやる」


 三人は黒い馬に乗って洞窟を脱出。
 俺はデッドリーサーペントと対峙。

 ……やっべえ、久しぶりに震えるぜ。

 この城のようなデカさのモンスターと戦うなんて久しぶりだ。


『…………グゥゥゥゥゥゥゥゥ…………』


 なんて唸り声だ。怖ぇ怖ぇ。
 けどな、オーロラたちを守らなきゃだ。

 俺は聖剣アルビオンを構える。

 デッドリーサーペントは、チリチリと舌を出し……ゆっくりと俺に狙いを定めてきた。……うげえ、こりゃすげぇ迫力だ。

 だが、こんなモンスターたちを幾度となく倒してきた。

 俺は勇者だからな!


「先制攻撃あるのみ! クリムゾンブレイク!!」


 炎の斬撃を放つ俺。
 爆炎は一瞬でデッドリーサーペントに到達するものの、ダメージは与えられなかった。……って、マジか。


『ガアアアアアアアアア!!』


 怒り狂う大蛇は俺の方へ攻撃を仕掛けてくる。


 退却――なんてな!!


 闇の力が深まっている今なら、この最強のスキルを放てる。


「くらええええええ、カルペ・ディエムッ!」


 右手から闇属性魔法を穿うがつ。


 超効果力の大魔法出力。暗黒がデッドリーサーペントの肉体を引き裂いていく。さすが俺のNTRの闇。

 たくさんの女性をNTRたからこその高まった闇の力なのだ。



『ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!』



 まさに断末魔。
 デッドリーサーペントは灰塵チリと化し、サラサラと消えていく。


 俺の勝ちだ。
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