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第四話 帰宅
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「はぁ~、疲れた~。」
僕は家に帰るなり、リビングのソファーに倒れた。
「お姉ちゃん、制服しわになるから先着替えたほうがいいよ。」
と妹が僕にいう。
本当にもうお兄ちゃんと呼んでくれないんだな、妹よ……
心の中で泣きながら、妹に言われたことを素直に聞いて部屋へ着替えにいった。
着替えてリビングに入ると椅子に座ってテレビを観ていた妹が僕の姿を見て、すぐにテレビへと目を戻す。
ん?なんか妹が冷たい気がする。
あ~なるほど。
女装をやめていつもの男の格好に戻ったからか……
理由はわかったがなんか悲しい気持ちになる。
僕が落ち込んでいると母が戻ってきた。
「あれ?お母さん早いね。」
妹がそう言うと母が
「みくりが心配でね。今日は早く戻ってきたの。」
そういうと母が僕に向かって
「今日はどうだったの?」
と言ってきた。
僕は今日は特に何もなかったとだけ伝えた。
そうすると母は「あら、そう。」とだけいって昼ご飯の準備をし始めた。
そう、僕は嘘をついているわけではない。
ただ……
「みくり友達できた?」
母の問いかけに言葉をのんだ。
「できてない。」
母はやっぱりみたいな顔をした。
その答えを聞いていたらしい妹が突然口を開いた。
「てか、誰ともしゃべってないでしょ。」
テレビを観ていたはずの妹がまるで今日の僕を見てきたかのようなことをいう。
「なんで決めつけるんだ、妹よ。」
僕は反論したが、
「何か、私間違えたこと言ってる?」
妹が僕に向かって威圧を込めて言ってくる。
「いえ、そのとうりでございます。」
そう妹の言うとうり、僕は今日学校で一言も発していなかった。
てか、初日から女子と話す勇気などなかった。
「そんなんじゃ、これからの学校生活キツイよ。」
妹のいうとうり今日はすごくきつかった。
明日もこの調子だったらもうもたないかもしれない。
精神的に……
「あ、そうだ。みくりあんたの担任の伊藤先生いるじゃない。」
「うん。いるけど?」
「伊藤先生はあんたのこと知ってるから。」
ん!知ってる?僕が母さんの子供ってことかな。
それとも僕が男ってことを?
「母さん、知ってるって……」
僕がしゃべりっている途中でちょうど家のインターフォンがなる。
母は「宅配便かしら」とかいいながら玄関に向かって行ってしまった。
それからリビングに戻ってきた母は素早く昼ご飯を準備して、「用事ができたから」といって家から出ていってしまった。
その日はそれ以降伊藤先生のことを聞けなかった。
なんてタイミングの悪い。
伊藤先生は一体何をどこまでしってるのかわからずじまいだった。
僕は家に帰るなり、リビングのソファーに倒れた。
「お姉ちゃん、制服しわになるから先着替えたほうがいいよ。」
と妹が僕にいう。
本当にもうお兄ちゃんと呼んでくれないんだな、妹よ……
心の中で泣きながら、妹に言われたことを素直に聞いて部屋へ着替えにいった。
着替えてリビングに入ると椅子に座ってテレビを観ていた妹が僕の姿を見て、すぐにテレビへと目を戻す。
ん?なんか妹が冷たい気がする。
あ~なるほど。
女装をやめていつもの男の格好に戻ったからか……
理由はわかったがなんか悲しい気持ちになる。
僕が落ち込んでいると母が戻ってきた。
「あれ?お母さん早いね。」
妹がそう言うと母が
「みくりが心配でね。今日は早く戻ってきたの。」
そういうと母が僕に向かって
「今日はどうだったの?」
と言ってきた。
僕は今日は特に何もなかったとだけ伝えた。
そうすると母は「あら、そう。」とだけいって昼ご飯の準備をし始めた。
そう、僕は嘘をついているわけではない。
ただ……
「みくり友達できた?」
母の問いかけに言葉をのんだ。
「できてない。」
母はやっぱりみたいな顔をした。
その答えを聞いていたらしい妹が突然口を開いた。
「てか、誰ともしゃべってないでしょ。」
テレビを観ていたはずの妹がまるで今日の僕を見てきたかのようなことをいう。
「なんで決めつけるんだ、妹よ。」
僕は反論したが、
「何か、私間違えたこと言ってる?」
妹が僕に向かって威圧を込めて言ってくる。
「いえ、そのとうりでございます。」
そう妹の言うとうり、僕は今日学校で一言も発していなかった。
てか、初日から女子と話す勇気などなかった。
「そんなんじゃ、これからの学校生活キツイよ。」
妹のいうとうり今日はすごくきつかった。
明日もこの調子だったらもうもたないかもしれない。
精神的に……
「あ、そうだ。みくりあんたの担任の伊藤先生いるじゃない。」
「うん。いるけど?」
「伊藤先生はあんたのこと知ってるから。」
ん!知ってる?僕が母さんの子供ってことかな。
それとも僕が男ってことを?
「母さん、知ってるって……」
僕がしゃべりっている途中でちょうど家のインターフォンがなる。
母は「宅配便かしら」とかいいながら玄関に向かって行ってしまった。
それからリビングに戻ってきた母は素早く昼ご飯を準備して、「用事ができたから」といって家から出ていってしまった。
その日はそれ以降伊藤先生のことを聞けなかった。
なんてタイミングの悪い。
伊藤先生は一体何をどこまでしってるのかわからずじまいだった。
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