「バカな男子高校生が女子校に入学しました！」

第六十八話 日常

「おはよう」
「おはよう」

僕は真城さんに挨拶をした。
当然真城さんも挨拶を返す。
昨日の一件である程度の悩みは解決し、気持ちが楽になっていた。最近は悩みがあったことでそれを考えながら生活していたというのもあり、何も考えず生活できるのはここまで清々しく過ごせるものなのかと思ってしまう。朝は何気ない会話を真城さんとして過ごした。そして、授業もあっという間に終わって昼休みになった。
僕と真城さん、それにみさきは屋上に向かう。みさきは何も言わなくても集まって来てくれて、屋上に向かうようになった。

「みさきはいいのか？今までで昼一緒に食べてた2人と食べなくて？」

と僕は屋上に向かう途中に、みさきに聞いた。もし無理して来てくれているのなら、いじめとかに発展したりされては困る。だから、そうならないのか、確認しておきたかったのだ。

「ああ、大丈夫大丈夫」

と手を振りながら答える。

「ほんとか？」

僕はもう一度、問いかけた。
すると、みさきは先頭を歩く真城さんに聞こえないように、僕に聞こえるギリギリの小声で教えてくれた。

「実はな、あいつらはさ、私がみゆきいじめてたの気にしてたんだよ。まぁ、あれはみゆきに頼まれてやってたんだけどよ。他人が見たら私が本気でいじめてるように見えるんだろうな、だから今みゆきと仲良くしてるのを見ると嬉しくなるらしいんだ。だから、全然大丈夫なんだ、あんたも心配すんな」

「そっか、なら安心だな」

そこで話は終わった。なぜなら、屋上に到着したからだ。
昼飯だー。
いつも通りに先生を交えて4人で一緒に食べた。そして、世間話をして、いつも通り先生がチャイムのなる少し前にいなくなり、残った僕らも予鈴がなって教室に帰った。
平和だー。

そして、放課後を迎えて家に帰る。
そういえば、今日は大丈夫だったのかな。
妹にあって確認しないと…
その帰り道、目の前からある人物が走ってきた。

「お兄さんー、助けてください」

そういいながら、僕の方に走ってきたのは一馬くんだった。