「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第110話 転校生3

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「で、ミサキは真城さんにどんなことを言ったんだ?」
「え~、教えるのか? メンドクセェ」
「めんどくせいじゃない! お前のせいで今日はずっと後ろに真城さんがついてたんだぞ!」
「それがどうしたんだ?」
「どうしたもこうしたもねぇ! 真城さんがずっと後ろにいたんじゃ、不気味だろ」
とミサキに向かって言ったのだが、残念ながら場所が悪かった。
ついつい本音が出てしまったのだ。
真城さんがいるのに…
僕は慌て持って真城さんの方を見た。いつもだったらあまり会話を聞いていたなかったりするんだけど…
今日の真城さんは一味違っていた。
「そうだよね…ごめんね」
と謝る真城さん。
「いや、悪いのは僕で…」
と僕は真城さんにいう。
「次からは気付かれないように距離をとるね」
と少し罪悪感が芽生えてしまった僕に謝ってほしいと思うくらいの発言だった。
「いや、そうじゃないでしょ」
「何が?」
僕の発言の意味がわかっていない様子だった。
さすがは今日の真城さんだ。
一味も二味も違う。
「もういいよ…でも、後ろからじゃなくてできれば隣とかにしてもらえないかな」
と提案する。後ろに立たれたんじゃまるでストーキングされている一馬くんみたいになってしまう。
「ほ、ほんと!」
「う、うん」
あれ何か間違えてたかな?
「よかったな、ミユキ!」
「うん」
「な! 私の言った通りになっただろ」
「うん」
とミサキと真城さんが2人で盛り上がっている。
「どういうこと?」
と僕は2人に話しかける。
「実はな、朝ミユキに相談されてな。私が相談に乗ってやったというわけだ」
はしょりすぎでわからん。
「もうちょっと詳しく」
と僕が言うと、ミサキは呆れて顔をした。
「見てわかれよ。こうなることは計算通りだったってわけだ!」
「こうなること? ってなんだ?」
と聞き返す僕にミサキはまた呆れ顔になっていた。
「ここまで言ってワカンねぇのか?」
「わからん」
「はぁ、とんだ困りもんだな」
真城さんは傍で僕のことを笑顔で見ていた。
もしかして、今の真城さんのことか。
とようやく理解できた。
「もしかして、今日の真城さんの行動の計算通りで、僕がどういう反応をしてどうなるかでわかっていたのか?」
「その通り! やっと気づいたのか」
わかるわけねぇじゃん。
「そうだったのか。なら今日の真城さんがおかしいのもお前の作戦というわけだな」
と僕が言うと
「え?」
「え?」
間の抜けた声がミサキからした。
じゃあ、真城さんがおかしいのはどうしてなんだ?
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