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第132話 追試を乗り越えろ6
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再追試を行った次の日。僕は先生に呼ばれた。
ガラガラ
「失礼します」
職員室には初めて入る。あまり呼び出されることがなかったから今まで来ることはなかったが、やはり緊張する。
僕は数学の先生の元へと向かった。
「先生」
先生と呼んだことで先生はこちらをみた。
「あぁ、花園さん来てくれたのね」
そう言って先生は呼び出した僕に対してみて嬉しそうに相手をし始めた。どうやら機嫌が良いらしかった。
「これ返すわ」
先生は僕にテストの答案を返してくれた。これは昨日受けた再追試のテストの答案だった。
どうやらこれで呼び出されたらしい。
「でも、まさか満点とるなんてビックリよ! 先生嬉しくなっちゃった」
満点……
僕は返されたテストの答案を見る。そこには赤ペンで100と言う数字が点数欄に書かれていた。
「おお、満点!」
「え、今頃!」
なかなか手応えがあったと思ったがまさか満点とは……嬉しい。
「まぁ、この調子で次のテストも頑張ってね」
そう言って先生は僕を帰した。
僕は満点の再追試の答案を用紙を握りしめて教室に帰った。
「真城さん見て!」
僕は真城さんに向かって満点のテストを見せた。僕は感謝の気持ちを真城さんに伝える意味でも見せたかった。しかし、真城さんはその満点のテストをみて首を傾げた。
「これは何のテスト?」
ギクッ
そう言えば真城さんにはまだ再追試になったことを伝えてなかった。この1週間教えてもらってたのは次のテストのためという理由で教えてもらっていたので、話していなかったのだ。満点をとった嬉しさからか何も考えずにこんなことをしてしまうなんて……さっきまで嬉しさのあまり廊下を全裸で疾走しようとまでしていた自分自身を何とか止めた所だったのに、まさか真城さん自慢するのを止めることが出来ないなんて、何て馬鹿なんだ僕は!
数分後僕は真城さんに自白していた。
真城さんは「そうだったんだ」と隠していたことはあまり気にしていなかった。それは今の僕にとっては助かる事なのは間違いなかった。しかし……そう言った数秒後、真城さんはなにか思いついた様だった。
「でもまだテストはあるし、今日も勉強会するよね」
と言い始めた。それは僕としてもありがたい事ではあるのだが、どういう風の吹き回しだ?
「いいの?」
と僕が言った。
「いいよ。その代わり……」
「その代わり?」
「妹さんに会わせろ」
え、脅迫?
僕の首元を掴んで前後左右に揺さぶる。
や、やめろー
僕はどんどん揺さぶりが大きくなるから、気分が悪くなってきた。
真城さんのその行動で僕は従うしかなかった。
「わ、分かったから」
と僕が言うと、真城さんが振っていた僕の軽い脳を解放した。
「ほんと、じゃあ宜しくね」
半ば強引ではあったが、勉強を教えてくれるのだから僕にとっては悪くない取引だった。
でも、まさか妹に会いたいと言うだけでそこまでするとは僕は思ってもいなかった…
ガラガラ
「失礼します」
職員室には初めて入る。あまり呼び出されることがなかったから今まで来ることはなかったが、やはり緊張する。
僕は数学の先生の元へと向かった。
「先生」
先生と呼んだことで先生はこちらをみた。
「あぁ、花園さん来てくれたのね」
そう言って先生は呼び出した僕に対してみて嬉しそうに相手をし始めた。どうやら機嫌が良いらしかった。
「これ返すわ」
先生は僕にテストの答案を返してくれた。これは昨日受けた再追試のテストの答案だった。
どうやらこれで呼び出されたらしい。
「でも、まさか満点とるなんてビックリよ! 先生嬉しくなっちゃった」
満点……
僕は返されたテストの答案を見る。そこには赤ペンで100と言う数字が点数欄に書かれていた。
「おお、満点!」
「え、今頃!」
なかなか手応えがあったと思ったがまさか満点とは……嬉しい。
「まぁ、この調子で次のテストも頑張ってね」
そう言って先生は僕を帰した。
僕は満点の再追試の答案を用紙を握りしめて教室に帰った。
「真城さん見て!」
僕は真城さんに向かって満点のテストを見せた。僕は感謝の気持ちを真城さんに伝える意味でも見せたかった。しかし、真城さんはその満点のテストをみて首を傾げた。
「これは何のテスト?」
ギクッ
そう言えば真城さんにはまだ再追試になったことを伝えてなかった。この1週間教えてもらってたのは次のテストのためという理由で教えてもらっていたので、話していなかったのだ。満点をとった嬉しさからか何も考えずにこんなことをしてしまうなんて……さっきまで嬉しさのあまり廊下を全裸で疾走しようとまでしていた自分自身を何とか止めた所だったのに、まさか真城さん自慢するのを止めることが出来ないなんて、何て馬鹿なんだ僕は!
数分後僕は真城さんに自白していた。
真城さんは「そうだったんだ」と隠していたことはあまり気にしていなかった。それは今の僕にとっては助かる事なのは間違いなかった。しかし……そう言った数秒後、真城さんはなにか思いついた様だった。
「でもまだテストはあるし、今日も勉強会するよね」
と言い始めた。それは僕としてもありがたい事ではあるのだが、どういう風の吹き回しだ?
「いいの?」
と僕が言った。
「いいよ。その代わり……」
「その代わり?」
「妹さんに会わせろ」
え、脅迫?
僕の首元を掴んで前後左右に揺さぶる。
や、やめろー
僕はどんどん揺さぶりが大きくなるから、気分が悪くなってきた。
真城さんのその行動で僕は従うしかなかった。
「わ、分かったから」
と僕が言うと、真城さんが振っていた僕の軽い脳を解放した。
「ほんと、じゃあ宜しくね」
半ば強引ではあったが、勉強を教えてくれるのだから僕にとっては悪くない取引だった。
でも、まさか妹に会いたいと言うだけでそこまでするとは僕は思ってもいなかった…
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