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第149話 夏休み前
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日は変わり、今日。昨日は家で夏休みの計画を練っていた僕達4人だったが、夏休みの話は進まないまま解散となった。
そして今日も放課後に僕の家に集まることになっていた……
僕は帰宅して2人のJK(女子高生)が家に遊びに来るのを待っていた。
2人が来るのを待っていた僕は特にすることがなく暇を持て余していた。お昼ご飯も学校で済ませてあったし(放課後に伊藤先生と屋上で食べた)、帰ってから制服を脱ぐことすら出来ないしでやることがなかったのだ。
僕はのんびりリビングのソファで寛ぐことにした。
「よっこらせ」
とソファに腰を下ろした瞬間、家のチャイム音が鳴った。タイミングが悪い。僕は先ほど下ろした腰をすぐさま上げて玄関先に向かった。
「ちわーす」
「お邪魔します」
玄関には二人の女の子の姿があった。
「いらっしゃい」
僕は2人を招き入れた。
しばらくすると妹も帰ってきて、旅行に行くメンバーが揃った。
「んじゃあ、始めっか」
いつも通りの配置でソファに座って旅行の計画をたて始める。
…
……
今日もどうせ決まらないだろうと思っていたが、予想を裏切る形で早いうちに決まってしまった。実際早いうちに決まるのは良い事だ。旅行の準備をしなくちゃならいし。
「そうだ! 明日みんなで水着買いにいこうぜ!」
突然ミサキが大きな声を出してそう言った。
「いいよ」
「私も行きたい」
「なら決まりだな」
トントン拍子に話が進む。僕は何も言ってないんだけどな…
「よっしゃー、明日の放課後この家に集まってから4人でデパートに行くぞー!」
「「おぉー!」」
ミサキの掛け声と共に2人が腕を天に突き上げる。どうやら何も言ってない僕まで含められているようだ。僕に拒否権は無いのか……
予定が決まった後少し雑談をして解散となった。2人は家に帰っていった。
2人が帰った後、玄関で妹が僕に話しかけてきた。
「お兄ちゃん……」
「何だ?」
「お兄ちゃん明日大丈夫?」
と心配そうに聞いてきた。
旅行に比べたら買い物なんて余裕だろう。どうしてそんなことを聞いてくるんだ?
「買い物くらい余裕!」
親指を立てて格好をつける。
「ならいいけど…お兄ちゃん服持ってるの?」
「服?」
「うん、女の子用の服」
「あ…」
忘れてた。
「明日制服じゃダメだよ」
「ダメかな」
「ダメだと思う」
マジか…
明日どうしよう…
男の僕が女物の服なんて持ってるはずがなかった。
まさか旅行でなく近くのデパートに買出しに行くだけなのに、困ることになるとは思いもしなかった。明日も不安だが、旅行ももっと不安になってきた……
それよりも旅行でバレずに行くなんてもう無理なんじゃないかとさえ思えてくる。
でもまずは明日だ。明日どうするか考えなくては…
僕は妹をみる。
「無理だよ。私の服じゃ、お兄ちゃん着れないよ」
言う前から僕が何を言うか分かっていたようだ。さすが僕よりも出来のいい妹だ。それに言われなくても僕よりも小柄な妹の服が着れるわけないことは分かっていた。
万策尽きた…
今から買いに行くわけにも行かないし、どうすればいいんだよ。
僕は頭を抱えて蹲る。
「お母さんの服借りれば?」
と妹が提案してくる。
「絶対やだ」
「え~」
妹が提案した案は決して悪くない。正直僕も考えた。しかし、母さんのババくさい服なんて着れるわけない。それならまだ制服でも来ていた方がマシだ。とさえ思える。
「だったらどうするの?」
「ぐぬぬ…」
悩みに悩み抜いた末、母さんの服は着ないが母さんに相談することにした……
そして今日も放課後に僕の家に集まることになっていた……
僕は帰宅して2人のJK(女子高生)が家に遊びに来るのを待っていた。
2人が来るのを待っていた僕は特にすることがなく暇を持て余していた。お昼ご飯も学校で済ませてあったし(放課後に伊藤先生と屋上で食べた)、帰ってから制服を脱ぐことすら出来ないしでやることがなかったのだ。
僕はのんびりリビングのソファで寛ぐことにした。
「よっこらせ」
とソファに腰を下ろした瞬間、家のチャイム音が鳴った。タイミングが悪い。僕は先ほど下ろした腰をすぐさま上げて玄関先に向かった。
「ちわーす」
「お邪魔します」
玄関には二人の女の子の姿があった。
「いらっしゃい」
僕は2人を招き入れた。
しばらくすると妹も帰ってきて、旅行に行くメンバーが揃った。
「んじゃあ、始めっか」
いつも通りの配置でソファに座って旅行の計画をたて始める。
…
……
今日もどうせ決まらないだろうと思っていたが、予想を裏切る形で早いうちに決まってしまった。実際早いうちに決まるのは良い事だ。旅行の準備をしなくちゃならいし。
「そうだ! 明日みんなで水着買いにいこうぜ!」
突然ミサキが大きな声を出してそう言った。
「いいよ」
「私も行きたい」
「なら決まりだな」
トントン拍子に話が進む。僕は何も言ってないんだけどな…
「よっしゃー、明日の放課後この家に集まってから4人でデパートに行くぞー!」
「「おぉー!」」
ミサキの掛け声と共に2人が腕を天に突き上げる。どうやら何も言ってない僕まで含められているようだ。僕に拒否権は無いのか……
予定が決まった後少し雑談をして解散となった。2人は家に帰っていった。
2人が帰った後、玄関で妹が僕に話しかけてきた。
「お兄ちゃん……」
「何だ?」
「お兄ちゃん明日大丈夫?」
と心配そうに聞いてきた。
旅行に比べたら買い物なんて余裕だろう。どうしてそんなことを聞いてくるんだ?
「買い物くらい余裕!」
親指を立てて格好をつける。
「ならいいけど…お兄ちゃん服持ってるの?」
「服?」
「うん、女の子用の服」
「あ…」
忘れてた。
「明日制服じゃダメだよ」
「ダメかな」
「ダメだと思う」
マジか…
明日どうしよう…
男の僕が女物の服なんて持ってるはずがなかった。
まさか旅行でなく近くのデパートに買出しに行くだけなのに、困ることになるとは思いもしなかった。明日も不安だが、旅行ももっと不安になってきた……
それよりも旅行でバレずに行くなんてもう無理なんじゃないかとさえ思えてくる。
でもまずは明日だ。明日どうするか考えなくては…
僕は妹をみる。
「無理だよ。私の服じゃ、お兄ちゃん着れないよ」
言う前から僕が何を言うか分かっていたようだ。さすが僕よりも出来のいい妹だ。それに言われなくても僕よりも小柄な妹の服が着れるわけないことは分かっていた。
万策尽きた…
今から買いに行くわけにも行かないし、どうすればいいんだよ。
僕は頭を抱えて蹲る。
「お母さんの服借りれば?」
と妹が提案してくる。
「絶対やだ」
「え~」
妹が提案した案は決して悪くない。正直僕も考えた。しかし、母さんのババくさい服なんて着れるわけない。それならまだ制服でも来ていた方がマシだ。とさえ思える。
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