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ネフェリア、学園編
母と恋バナ
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久しぶりの家族揃っての食事だが、ネフェリアは少しむくれたままで、バロン達は首を捻っていた。
「どうしたネフェリア?」
エスティリオに聞かれ、ネフェリアはハッとしながら首を振る。
「なんでもございません。兄様。」
「久しぶりに会えたのだから、貴方の笑顔を見せて?ネフィー。」
幼少期の愛称で呼ぶ母に、ネフェリアは恥ずかしそうに笑う。
「暫く見ない間に本当に大きくなったわね。素敵よ。エスティリオもネフェリアも!」
うふふっと笑う母は魔女なのでは?と思うほど昔と変わらない美貌を輝かせた。
「ネフェリア。アレから大丈夫か?」
バロンは気まずそうに咳払いをしつつ、ネフェリアに例の事件について伺う。
「はい。お父様。兄様やヴィヴァリアン様、キリウス様が側に居てくれましたので大分夢は見なくなりました。カウディリアン様、アリウス、サリファンも僕の為に色々して下さり、とても嬉しいです。」
ネフェリアの微笑みをみて、バロンとエフィネは視線を合わせ、ホッと安堵する。
「…婚約者候補を作ったことが、逆にネフェリアの負担にならないか心配したが、良かったよ。」
「…はい。僕には勿体ない方々です。とても優しく、良くして頂いてます。」
少し照れた様に笑うネフェリアの顔を見て2人は驚き、目を見開いた。
ネフェリアのこの様な顔は見たことが無かったのだ。
この様な顔をさせているのは明らかに名を上げた人物達だろう。
ネフェリアの変化にバロンは戸惑うが、エフィネは嬉しそうに笑う。
「ネフェリア。貴方…恋をしたのね?」
母のいきなりの言葉に、食べたトマトを吹き出しそうになった。
「そ、そうなのか!?」
バロンは慌てた様に、テーブルに手をついた。
ケフケフとむせるネフェリアにエスティリオは水を差し出す。
一気に水を飲み干し、エスティリオにお礼をいい、エフィネへと戸惑いながら視線を向ける。
「い、いや、あの…、は、はい。多分…好きだと思います…。」
俯きながら真っ赤になるネフェリアに、まぁ!!とばかりにウキウキと花を飛ばすエフィネと、なんとも言えない顔で狼狽えるバロン。
「どなた?私の可愛い息子のハートを奪った殿方はどなた?」
ウキウキと瞳をキラキラさせるエフィネは、視線をキョロキョロと動かし、困った様に俯くネフェリアの様子に首を傾げた。
「ネフェリア?」
「あ、あの…その…」
あわあわと焦りながらも不安げにチラチラとエフィネに視線を送るネフェリアに、エフィネは優しく微笑んだ。
「ネフェリア、言いにくいならいいのよ?私、自分の子と恋バナするのが夢だったの!…エスティリオは誰に似たのか、異性にも同性にも心動かないし、来る縁談なんて、片っ端から相手を調べ抜いて、弱み握って断るのよ?嫌な男よね?」
「母上…。私の相手は自分で選びます。調べるのは当たり前でしょう。結婚など、情が無ければ、後は相互理解、利益でしょう。全てが無い者と結婚する気など起きません。」
エスティリオは冷たい視線をエフィネに送る。
「じゃあ、リオはどういった人がタイプなの!?」
プンッと頬を膨らませるエフィネに、エスティリオはナイフを置いた。
「…幼少期の愛称はやめてください。…そうですね。僕より美しく、純粋で素直、努力家な子ですかね。それでいて紫色の瞳など魅惑的で好きです。」
エスティリオの話を聞いて、バロンは眉を顰める。
「…おい、お前…それは!!」
「まるでネフェリアね!!」
バロンの言葉を遮る様にエフィネは発した。
「はい。我が弟より素晴らしい逸材では無い限り独身を貫きます。結婚などせずとも、ネフェリアが子を産むか、養子を取れば問題ありません。」
にっこりと整った美しい顔で微笑むエスティリオに、バロンは頭を抱えた。
「まー!本当にネフェリア命ね!」
ネフェリアはエスティリオがそこまで自分を認めてくれ、逸材と思ってくれていることに、感動し、瞳を潤ませた。
「ぼ、僕も兄様みたいに、美しく、凛としていて、知性に溢れた優しい人が好きです!!」
「ありがとう。ネフェリア。」
先程より優しい微笑みをネフェリアに向けるエスティリオに両親は溜息を吐いた。
エスティリオが優しいのはネフェリアにだけなんだけどね…。
困った顔をする両親に、ネフェリアは言いにくそうに俯きながら、小さく囁いた。
「母様…僕、まだ誰を好きだか分からないんだ。皆んな大事で…皆んな好き…だから、まだ待ってもらってるの。」
ネフェリアの気まずそうに歪めた顔をみて、エフィネはネフェリアに顔を上げるように伝えた。
「ネフェリア、そんな顔しないで。恋愛なんて楽しかったり、苦しかったりしながら深めるものよ。たくさん悩んで、たくさん楽しみなさい。…それに、貴方の事をあんなに皆、大事に思ってくれているんだもの、悩んで当然だわ!私だって悩むわよ!あんなに美形で、強く、知性もあって…ああ!迷うわ!!どの方も私の義息子にしたいわ!!
私も昔はモテてたのよ?それこそ素敵な殿方にたくさん!」
「おい!エフィ!!」
何かを思い出したかの様にキラキラと瞳を輝かすエフィネに、バロンは少し声を荒げる。
「やーね!昔のことよ!嫉妬しないの!…その中でもね、貴方のお父様、バロンが1番輝いて見えたの。私のモノにしたいと思ったわ!!
私にとって輝く人は1人だった。ネフェリアにとってはたくさんいるだけのこと、この国は複数婚もあるし、1人に絞ってもいい。貴方が幸せになれる方を選びなさい。ゆっくりでいいのよ!」
「キラキラ輝く人…自分のモノにしたい…。」
エフィネの言葉を復唱しながら、ネフェリアは彼らの事を思い浮かべた。
星の様に煌めく男達。
僕も貴方達には輝いて見えてるのかな?
初めての恋愛に胸が煩く高鳴った。
「どうしたネフェリア?」
エスティリオに聞かれ、ネフェリアはハッとしながら首を振る。
「なんでもございません。兄様。」
「久しぶりに会えたのだから、貴方の笑顔を見せて?ネフィー。」
幼少期の愛称で呼ぶ母に、ネフェリアは恥ずかしそうに笑う。
「暫く見ない間に本当に大きくなったわね。素敵よ。エスティリオもネフェリアも!」
うふふっと笑う母は魔女なのでは?と思うほど昔と変わらない美貌を輝かせた。
「ネフェリア。アレから大丈夫か?」
バロンは気まずそうに咳払いをしつつ、ネフェリアに例の事件について伺う。
「はい。お父様。兄様やヴィヴァリアン様、キリウス様が側に居てくれましたので大分夢は見なくなりました。カウディリアン様、アリウス、サリファンも僕の為に色々して下さり、とても嬉しいです。」
ネフェリアの微笑みをみて、バロンとエフィネは視線を合わせ、ホッと安堵する。
「…婚約者候補を作ったことが、逆にネフェリアの負担にならないか心配したが、良かったよ。」
「…はい。僕には勿体ない方々です。とても優しく、良くして頂いてます。」
少し照れた様に笑うネフェリアの顔を見て2人は驚き、目を見開いた。
ネフェリアのこの様な顔は見たことが無かったのだ。
この様な顔をさせているのは明らかに名を上げた人物達だろう。
ネフェリアの変化にバロンは戸惑うが、エフィネは嬉しそうに笑う。
「ネフェリア。貴方…恋をしたのね?」
母のいきなりの言葉に、食べたトマトを吹き出しそうになった。
「そ、そうなのか!?」
バロンは慌てた様に、テーブルに手をついた。
ケフケフとむせるネフェリアにエスティリオは水を差し出す。
一気に水を飲み干し、エスティリオにお礼をいい、エフィネへと戸惑いながら視線を向ける。
「い、いや、あの…、は、はい。多分…好きだと思います…。」
俯きながら真っ赤になるネフェリアに、まぁ!!とばかりにウキウキと花を飛ばすエフィネと、なんとも言えない顔で狼狽えるバロン。
「どなた?私の可愛い息子のハートを奪った殿方はどなた?」
ウキウキと瞳をキラキラさせるエフィネは、視線をキョロキョロと動かし、困った様に俯くネフェリアの様子に首を傾げた。
「ネフェリア?」
「あ、あの…その…」
あわあわと焦りながらも不安げにチラチラとエフィネに視線を送るネフェリアに、エフィネは優しく微笑んだ。
「ネフェリア、言いにくいならいいのよ?私、自分の子と恋バナするのが夢だったの!…エスティリオは誰に似たのか、異性にも同性にも心動かないし、来る縁談なんて、片っ端から相手を調べ抜いて、弱み握って断るのよ?嫌な男よね?」
「母上…。私の相手は自分で選びます。調べるのは当たり前でしょう。結婚など、情が無ければ、後は相互理解、利益でしょう。全てが無い者と結婚する気など起きません。」
エスティリオは冷たい視線をエフィネに送る。
「じゃあ、リオはどういった人がタイプなの!?」
プンッと頬を膨らませるエフィネに、エスティリオはナイフを置いた。
「…幼少期の愛称はやめてください。…そうですね。僕より美しく、純粋で素直、努力家な子ですかね。それでいて紫色の瞳など魅惑的で好きです。」
エスティリオの話を聞いて、バロンは眉を顰める。
「…おい、お前…それは!!」
「まるでネフェリアね!!」
バロンの言葉を遮る様にエフィネは発した。
「はい。我が弟より素晴らしい逸材では無い限り独身を貫きます。結婚などせずとも、ネフェリアが子を産むか、養子を取れば問題ありません。」
にっこりと整った美しい顔で微笑むエスティリオに、バロンは頭を抱えた。
「まー!本当にネフェリア命ね!」
ネフェリアはエスティリオがそこまで自分を認めてくれ、逸材と思ってくれていることに、感動し、瞳を潤ませた。
「ぼ、僕も兄様みたいに、美しく、凛としていて、知性に溢れた優しい人が好きです!!」
「ありがとう。ネフェリア。」
先程より優しい微笑みをネフェリアに向けるエスティリオに両親は溜息を吐いた。
エスティリオが優しいのはネフェリアにだけなんだけどね…。
困った顔をする両親に、ネフェリアは言いにくそうに俯きながら、小さく囁いた。
「母様…僕、まだ誰を好きだか分からないんだ。皆んな大事で…皆んな好き…だから、まだ待ってもらってるの。」
ネフェリアの気まずそうに歪めた顔をみて、エフィネはネフェリアに顔を上げるように伝えた。
「ネフェリア、そんな顔しないで。恋愛なんて楽しかったり、苦しかったりしながら深めるものよ。たくさん悩んで、たくさん楽しみなさい。…それに、貴方の事をあんなに皆、大事に思ってくれているんだもの、悩んで当然だわ!私だって悩むわよ!あんなに美形で、強く、知性もあって…ああ!迷うわ!!どの方も私の義息子にしたいわ!!
私も昔はモテてたのよ?それこそ素敵な殿方にたくさん!」
「おい!エフィ!!」
何かを思い出したかの様にキラキラと瞳を輝かすエフィネに、バロンは少し声を荒げる。
「やーね!昔のことよ!嫉妬しないの!…その中でもね、貴方のお父様、バロンが1番輝いて見えたの。私のモノにしたいと思ったわ!!
私にとって輝く人は1人だった。ネフェリアにとってはたくさんいるだけのこと、この国は複数婚もあるし、1人に絞ってもいい。貴方が幸せになれる方を選びなさい。ゆっくりでいいのよ!」
「キラキラ輝く人…自分のモノにしたい…。」
エフィネの言葉を復唱しながら、ネフェリアは彼らの事を思い浮かべた。
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