罪人(つみびと)

黒崎伸一郎

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とんでもない事

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長年(十二年間)お好み焼き屋をやってきて常連客への信頼は少しはあった。
その男性が私に「金を渡すから弁護士に話をしてくれないか」と言ってきたのだ。
私は金を預かるのはしたくなかったが、
どうしても…と頼んできたので仕方なく持っていってあげた。
もちろん前もって電話をかけて訳を話してからの事だ。
取り敢えず三十万円の手付金を支払い、領収書を受け取りその男性に渡したのだった。
それ以来、その男性とは付き合いができたのだが、なぜか弁護士の事務所には行きたがらないのだった。
弁護士事務所にトラウマがあるみたいだったが、理由は聞かなかった。
最初の金を弁護士に渡しに行って領収書を渡した事で、私への信頼度が増してなぜか次回も私に渡すのだ。
私としてみれば、当時バイトにお好み焼きを焼かしていたので時間はあった。
次回来るときに領収書を渡すと言う事で明日弁護士事務所に金を持っていくことになっていた。
預かった金は五十万円。
その金は使うことなどできるはずなどない。
だが、私は昨日の店の売り上げ七万円とその金を持ってボート場に行ったのである。
もちろんその金を使うつもりはない。
ボートで少しだけ遊んで、弁護士事務所によるつもりでいたのだ。
あまりにも甘い考えの私は何とその金を使ってしまったのだ!
七万円を負けた私は明日の釣り銭がなかった。
それを取り戻す為に、つけてはいけない金に手をつけてしまったのである。
負け出したら止まらなかった。
負けたときに我に帰ると言う情けなさ…。
帰りに持っていかなくてはならない五十万円が既にない。
サラ金にも親にも借りることができない私は禁断の作戦に出た。
な、何と弁護士の領収書を偽造したのである。
前回領収書を渡した私はどんな具合の領収書か大体わかっていた。
先ずは同じ様なハンコを文房具屋で作り、同じ様な領収書を買う。
そして領収書の日にちをその日にして作り上げてしまったのだ。
もちろんそれがバレる前に金を作り、弁護士に渡すつもりでいた。
当たり前だ。
連絡すればすぐに私が細工をしたのがわかるに決まっているからである。
領収書を男性に渡した次の日に私はなんとか五十万円を作ることができた。
そして弁護士の事務所に持っていったのだ。
な、なんと事務所では最悪なことになっていた!
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