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俺はしがない20代前半のサラリーマンだ。仕事帰りに草臥れるようにして歩いていると、ふと誰もいない路地裏で、8歳くらいの幼い女の子が何か言っているのを見つけた。
空はすっかり暗くなっていてもう子供は家に帰ってなくちゃいけない時間だ。注意してやろうかとも思ったけどそんな気力も湧いてこなかった。
「お兄さん、お飲み物は要りませんか?」
何を言っているんだろうと思った。でも、喉は渇いていたから「いる」とぼそりと答えた。
「分かりました!それじゃあ、えーと、この目隠しをしてくれますか?」
女の子から手渡されたのは何故かアイマスクだった。なぜ飲み物じゃなくてアイマスクなんだろう?飲み物を渡すのにアイマスクなんかいらないだろう。
草臥れていて頭もよく回っていなかったので、俺は強く疑問を呈することもなく、素直に従った。
アイマスクをかけると、視界が真っ暗になって何も見えなくなった。
「ありがとうございます!それじゃ、お飲み物を出しますね」
しばらくして、ぷしゃーという何かが噴き出す音と、ぼとぼとぼとという水が強く何かを叩く音が聞こえた。
それと同時に、何かとても濃い匂いが、刺激臭が鼻を襲った。これは、そうまるで、トイレみたいな匂いだ。
女の子が何かはぁ、はぁと呼吸する音もちょっと強く聞こえたような気がした。
「で、でましたぁ。紙コップに入れたんですけど、その、直接飲ませてあげますね」
俺は意味が分からなかった。別に俺が自分で飲めば良くないか?なぜ飲ませてもらう必要があるんだ。
「えっと、しゃがんで、お口開けてください。おねがいします」
命令を聞かないという選択肢ももちろんあったが、何となく俺は言うことを聞いてみたくなって、その通りにしてみた。
口を開ける。
「んぅっ!?」
瞬間口内に強烈な味が広がった。
それは、強烈な尿臭。
それに、苦味が加わったような、とても強い味がした。
そして、その液体は、明らかに生ぬるい温度に満ちていた。
俺は慌てて吐き出した。
「あうっ!な、何でですかぁ」
女の子は不満そうな声を上げた。
「何これ!?」
俺は激高していた。
「わたしのお、おしっこです!わ、わたっ、私が、飲ませてあげようと思って、一生懸命紙コップに溜めたんですよぉ!?」
「なんでこんなものを!?」
「だ、だってぇ!お兄さんは、おしっこ飲みたいって言ってたからぁ!」
「いつそんなことを言った!?」
「さっき!わたしが飲み物はいりませんかって聞いたら、お兄さんは喜んで「いる」って言いましたぁ!」
確かに俺はそう言ったような気がする。
でもそれは「飲み物がほしい」と言っただけだ。まさか「おしっこを飲みたい」ということにはならないだろう?
「あのなぁ!飲み物を飲みたいとは言ったよ!でもおしっこを飲むとは言ってないだろ!?というかそもそもおしっこ飲みたいって思う奴いねぇよ!」
ここまで何となく感情的に激昂したけれど、でも、そもそもの話なぜこの女の子はこんな奇怪な行動をしたのだろう。
「ぅうう。だってぇ……大人の男の人って、わたしみたいなちっちゃい子のおしっこのこと、聖水って言うんだって。飲ませてあげたら喜ぶよって、聞いたんです」
女の子は涙声でそう呟いた。
「誰だよそんな嘘を教えた奴は!?」
「み、友達が……きっと本当のことだって言うからぁ……」
「どこのどいつだ!?そいつのせいで変なことを覚えてしまったんだな!全く、とんでもないやつがいたもんだ」
俺は怒りに燃えて立ち上がった。
「ご、ごめんなさいぃ……」
女の子は目に涙を浮かべて、俺に謝ってきた。
「まぁいい。俺はもう行かなくちゃいけないからな。……でも、もう二度と変なことしないように気を付けろよな?」
空はすっかり暗くなっていてもう子供は家に帰ってなくちゃいけない時間だ。注意してやろうかとも思ったけどそんな気力も湧いてこなかった。
「お兄さん、お飲み物は要りませんか?」
何を言っているんだろうと思った。でも、喉は渇いていたから「いる」とぼそりと答えた。
「分かりました!それじゃあ、えーと、この目隠しをしてくれますか?」
女の子から手渡されたのは何故かアイマスクだった。なぜ飲み物じゃなくてアイマスクなんだろう?飲み物を渡すのにアイマスクなんかいらないだろう。
草臥れていて頭もよく回っていなかったので、俺は強く疑問を呈することもなく、素直に従った。
アイマスクをかけると、視界が真っ暗になって何も見えなくなった。
「ありがとうございます!それじゃ、お飲み物を出しますね」
しばらくして、ぷしゃーという何かが噴き出す音と、ぼとぼとぼとという水が強く何かを叩く音が聞こえた。
それと同時に、何かとても濃い匂いが、刺激臭が鼻を襲った。これは、そうまるで、トイレみたいな匂いだ。
女の子が何かはぁ、はぁと呼吸する音もちょっと強く聞こえたような気がした。
「で、でましたぁ。紙コップに入れたんですけど、その、直接飲ませてあげますね」
俺は意味が分からなかった。別に俺が自分で飲めば良くないか?なぜ飲ませてもらう必要があるんだ。
「えっと、しゃがんで、お口開けてください。おねがいします」
命令を聞かないという選択肢ももちろんあったが、何となく俺は言うことを聞いてみたくなって、その通りにしてみた。
口を開ける。
「んぅっ!?」
瞬間口内に強烈な味が広がった。
それは、強烈な尿臭。
それに、苦味が加わったような、とても強い味がした。
そして、その液体は、明らかに生ぬるい温度に満ちていた。
俺は慌てて吐き出した。
「あうっ!な、何でですかぁ」
女の子は不満そうな声を上げた。
「何これ!?」
俺は激高していた。
「わたしのお、おしっこです!わ、わたっ、私が、飲ませてあげようと思って、一生懸命紙コップに溜めたんですよぉ!?」
「なんでこんなものを!?」
「だ、だってぇ!お兄さんは、おしっこ飲みたいって言ってたからぁ!」
「いつそんなことを言った!?」
「さっき!わたしが飲み物はいりませんかって聞いたら、お兄さんは喜んで「いる」って言いましたぁ!」
確かに俺はそう言ったような気がする。
でもそれは「飲み物がほしい」と言っただけだ。まさか「おしっこを飲みたい」ということにはならないだろう?
「あのなぁ!飲み物を飲みたいとは言ったよ!でもおしっこを飲むとは言ってないだろ!?というかそもそもおしっこ飲みたいって思う奴いねぇよ!」
ここまで何となく感情的に激昂したけれど、でも、そもそもの話なぜこの女の子はこんな奇怪な行動をしたのだろう。
「ぅうう。だってぇ……大人の男の人って、わたしみたいなちっちゃい子のおしっこのこと、聖水って言うんだって。飲ませてあげたら喜ぶよって、聞いたんです」
女の子は涙声でそう呟いた。
「誰だよそんな嘘を教えた奴は!?」
「み、友達が……きっと本当のことだって言うからぁ……」
「どこのどいつだ!?そいつのせいで変なことを覚えてしまったんだな!全く、とんでもないやつがいたもんだ」
俺は怒りに燃えて立ち上がった。
「ご、ごめんなさいぃ……」
女の子は目に涙を浮かべて、俺に謝ってきた。
「まぁいい。俺はもう行かなくちゃいけないからな。……でも、もう二度と変なことしないように気を付けろよな?」
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