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真偽

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「昨日連絡しなかったことは申し訳なく思っております。
一昨日体調不良と伝えてあるのでわかっていただけるかと思いまして。」

俺は形だけペコリと頭を下げた。


「まあ、今はそこはいいでしょう」


はぁ!?偉そうに…
じゃあなんなんだよ?
俺がせっかくここまでしてんのによ!


「じゃあなんですか!?
休みを取ったことですか?
この会社は具合の悪い人間も無理矢理働かせるんですか!?」

声を荒げ、目の前の渡辺に言葉をぶつける。


「そんなことはしませんよ…本当に体調不良だったのならね」

そう言うと、イスにもたれかかっていた渡辺は、ゆっくりと上体を起こし、机の上にひじをつき手を組み、まっすぐに視線を合わせてきた。


あまりにまっすぐ見てくるので、俺は一瞬言葉に詰まってしまった。


否定しようと口を開くと、それを待たずに渡辺が上から被せるように話す。

「一昨日、君が女の人と外出しているのを見たと言う人がいるんだよ」

「!」

あのときのアパートにいたうちのひっこし屋…!
チームが違うから油断していたが、あの中に知ってる奴がいたのか?

ユリ…あいつの知名度もアダになったのかも。


渡辺は俺の一瞬の動揺を見逃さなかった。

「…どうやら、見間違いではないようだね」

と、俺から視線を外した。


「それには事情が…!」

渡辺は俺の言葉を遮るように続けた。
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