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「昨日のかぼちゃの残骸なんだけど……春陽がトラウマになってなければ、スープにしようと思う。どう?」
「うん。食べたい」
「それから……年が明けたら、両方が通いやすい場所で物件探そう。目星はつけてあるけれど、春陽が気に入ったところがあれば、そこでもかまわないから」
「わたしは、冬麻がいればどこでもいいよ」
冬麻のことだから、目星をつけていると言う物件は、絶対「庭」か「広いベランダ」付きだ。高い家賃も、仕事関係のコネを使って融通をつけてもらっているはず。
それでも、わたしの希望を聞いてくれようとする気持ちが、嬉しかった。
だから素直な気持ちを伝えたのに、なぜか冬麻は大きな手で顔を覆う。
「勘弁して、春陽。いま、朝だから。しかも、タクシーの中だから」
「え? わたし……何か、おかしなこと言った?」
運転手がくすくす笑う。
「お兄さん、ずいぶん愛されてますねぇ……羨ましいです」
「どうも……」
冬麻が顔を赤くしたまま、わたしたちはアパートの前でタクシーを降りた。
部屋へ戻っても、冬麻の顔はほんのり赤いままだ。
「冬麻……風邪ひいたの?」
「ちがう」
「じゃあ……どうしたの?」
キッチンで、段ボールからかぼちゃを取り出そうとしていた冬麻は、溜息を吐くとかぼちゃを元に戻し、ソファーに座るわたしの目の前に跪いた。
「……ヤりたくなった」
「うん。食べたい」
「それから……年が明けたら、両方が通いやすい場所で物件探そう。目星はつけてあるけれど、春陽が気に入ったところがあれば、そこでもかまわないから」
「わたしは、冬麻がいればどこでもいいよ」
冬麻のことだから、目星をつけていると言う物件は、絶対「庭」か「広いベランダ」付きだ。高い家賃も、仕事関係のコネを使って融通をつけてもらっているはず。
それでも、わたしの希望を聞いてくれようとする気持ちが、嬉しかった。
だから素直な気持ちを伝えたのに、なぜか冬麻は大きな手で顔を覆う。
「勘弁して、春陽。いま、朝だから。しかも、タクシーの中だから」
「え? わたし……何か、おかしなこと言った?」
運転手がくすくす笑う。
「お兄さん、ずいぶん愛されてますねぇ……羨ましいです」
「どうも……」
冬麻が顔を赤くしたまま、わたしたちはアパートの前でタクシーを降りた。
部屋へ戻っても、冬麻の顔はほんのり赤いままだ。
「冬麻……風邪ひいたの?」
「ちがう」
「じゃあ……どうしたの?」
キッチンで、段ボールからかぼちゃを取り出そうとしていた冬麻は、溜息を吐くとかぼちゃを元に戻し、ソファーに座るわたしの目の前に跪いた。
「……ヤりたくなった」
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