28 / 55
第7章 ロフテッド軌道・急襲攻撃訓練。
第1話 オープン回線。
しおりを挟む
( シュン!ゴオオォー! )
( シュン!シュン!ゴオオオォォー! )
分厚い雲の層を突き抜けて強力に上昇する訓練用自衛隊オービターの群れ。
そのオービターの群れが目指すのは地球の成層圏の上層部、地上からおよそ9万メートルの彼方だった。
太陽の強烈な白い光が差し込む。
地球を守る大気の終焉で、真空の宇宙との境目なのだ。
その境目に向かって上昇してくる12本の強烈な筋。
一面に広がる濃紺の蒼い空に向って、ロケットの様に打ちあがっていく12機の自衛隊オービター。
その一番先頭のオービター「ニンジャ・ワン」に杉山、鈴木たちのプロフェッショナルチームが搭乗していた。
杉山機長がいつもの様に落ち着いてコンソールを操作する。
いよいよカーマンライン(宇宙と地球の境目)のビックターン・ポイントに近づく12機だった。
メインエンジンを切り減速の指示を副長の鈴木にする杉山。
「高度8万……、81,000……時速2万4000に減速、更に慣性減速開始する。ローンチブースター異常なし。全機、ローンチ・メイン・ブースター(主力噴射エンジン)停止。」
「全機メイン・ブースター停止。アイドルー(待機)。」
( シュシュシュシュー、ゴンッ! )
オービター最後尾の、強力なロケット・エンジンから噴射する6本の鋭角な噴射炎が止まった。
「2番機(クノイチ・ゼロ)から12番機(エメラルド)まで、メイン・ブースターのアイドルー確認。」
「よし。」
地球のまだ衰えぬ重力によって、急激な慣性制動が始まるオービター。
その減速による強烈なGを感じさせない動作で、発令する杉山機長と、補佐する鈴木副長のベテラン2人。
テキパキと計器類を確認して報告する鈴木副長だった。
「ノーズコーン・スラスター(鼻先の制御噴射ロケット)F1からF8、L1からL7、R1からR7異常なし。」
「よし。全機報告せよ。」
「えー、2番機から12番機全機報告受信。全機、ノーズコーン・スラスター異常認められない。」
「よし。」
「全機、EI(大気圏再突入)前再始動スターター1800℃で良好。全機サブモーター(大気圏内制御用ジェットエンジン)始動しました。」
杉山が鈴木を見てニヤッとする。
今回はバルトッシュ・カミンスキ中佐の第1訓練大隊、ジェシカ・スミス中佐の第2訓練大隊合同の13回目の千歳シーラスワンの急襲攻撃訓練なのだ。
それも2大隊最後の合同訓練なのであった。
この訓練後、正式に急襲攻撃部隊の一員として現在稼働している急襲攻撃4大隊に35名全員が正式配属される予定なのだ。
12機の訓練用武装オービターは、地上から挟角で打ち上げる(ロフテッド・ローンチ)。
そして成層圏のギリギリの高度で一気に宙返り(ビッグターン)をするのだ。
その後、地球に向かって狭角80度で大気圏内に突入して一気に目的地上空に急接近するのだ。
今回の訓練は、米国ハワイ島訓練場で急襲攻撃訓練を行う。
訓練用オービターと言っても40メートルの大きさがあるスペース・シャトルだった。
訓練で参加するのはこの12機の自衛隊オービターだけではない、射撃場上空にはモニタリングしているバックアップのシーラス大隊・大隊司令部が載る新型120メートル級の武装大型オービタ「通称:ビッグマム」4機と護衛するアメリカ空軍の戦闘機。
麗子・オースティン博士率いる医療チームが乗る2機の高高度ランデブー用の90メートル級の緊急医療オービター「通称:ビッグドク」が射撃場の高高度を旋回していた。
地上には2大隊分の最新鋭米陸軍と移動指揮・司令部が待機し、緊急医療チームなどシーラス本隊、米・陸海空軍などスタッフの総勢1,500名が参加していたのだ。
1度の訓練で小国、一国の国家予算をはるかに超えてしまうのだった。
膨大な費用の掛かる最新鋭兵器の軍事演習。
シラス加盟国軍が競って優秀なパイロットを千歳シーラスワンに送り込みたいのが良くわかる。
小国や赤貧国には、ローンチ・オービターによる急襲攻撃のための、高高度降下訓練などは夢の又、夢なのだ。
杉山機長以下全員が、深くコクピットシートに腰を当てた。
いよいよカーマンラインでのビッグターンが始まるのだ。
「カーマン・ラインまであと180秒。全機ブレイク準備。全機ブレイク準備。警報。」
復唱する鈴木機長。そして警報の操作をした。
クルーの各々がヘッドギアーの装着確認やシートベルトなど安全確認を始めた。
「全機ブレイク準備。全機ブレイク準備。警報。警報。」
( ビン、ビン、ビーン!ビン、ビン、ビーン! )
全オービターの機内に警報が流れた。この成層圏上層部(中間圏)でビックターン(宙がえり)を行い、一気に地上目掛けて大気圏に再突入するのだ。
機動モービルの中では、宙返りにかかるGに対して、身構えるパイロットたち。
その中でも小林小隊は多少、他の訓練小隊より余裕がありそうだった。
「ルオッ!耳は大丈夫か!」
「へ、平気だわさ。それよりきよし、また寝てるけど大丈夫?」
「もう、俺達は、他に先駆けて12回、だからもう25回目の訓練かぁ。今まで寝たままで大丈夫だったからな!はははっ。シー(椎葉きよし)は夢の中で宙返りするんだろう~はははっ。」
「もう、きよしのやつ、今度は絶対!機体パージまで起きてるって言ってたクセにっ。また、訓練終わったら、なんで起こしてくれないの~もう!ってふくれるんじゃないの!はははっ。大笑いだわさ。」
「ホント、メンドーなヤツ~!なっルオ。はははっ!」
小林、ルオ、そして、寝ているきよしなど、全ての機動モービルHARMORのコクピット内でブレイク警報が大音量で鳴り響いた。
( ビン、ビン、ビーン!ビン、ビン、ビーン! )
「あと150秒!もうそろそろ、ググ~ガクンッ!グワ~ッってくるぜ。気張れよ!パールバティ・ワン!」
「了解!ヴァイシュラーヴァナ(毘沙門天)!小隊長!」
緊張するヴァイシュラーヴァナ(毘沙門天)の小林機とパールバディ・ワンのルオ機だった。
その時、警報が止み、通信チャイムが鳴った。
( ピリンピリンッ。ピリンピリンッ。 )
全機オープン回線の始まるチャイムだった。
「なんで?なんだべ、このタイミングでオープン回線。」
怪訝な小林。そこに、御舩がモニターに現れた。
「えっ?御舩閣下。ルオ?なんだべ。」
「どうしたんだわさ。えっ何っ?」
目を細めてモニターを見る小林とルオだった。御舩少将が大声で話始めた。
「きよし・椎葉少尉!」
( はぁい? )
首を傾ける2人だった。
全HARMORのコクピットでもパイロットたちが頭を傾げた。
各オービターコクピット内ではビッグターン準備を進める全オービター・パイロットたち。
( シュン!シュン!ゴオオオォォー! )
分厚い雲の層を突き抜けて強力に上昇する訓練用自衛隊オービターの群れ。
そのオービターの群れが目指すのは地球の成層圏の上層部、地上からおよそ9万メートルの彼方だった。
太陽の強烈な白い光が差し込む。
地球を守る大気の終焉で、真空の宇宙との境目なのだ。
その境目に向かって上昇してくる12本の強烈な筋。
一面に広がる濃紺の蒼い空に向って、ロケットの様に打ちあがっていく12機の自衛隊オービター。
その一番先頭のオービター「ニンジャ・ワン」に杉山、鈴木たちのプロフェッショナルチームが搭乗していた。
杉山機長がいつもの様に落ち着いてコンソールを操作する。
いよいよカーマンライン(宇宙と地球の境目)のビックターン・ポイントに近づく12機だった。
メインエンジンを切り減速の指示を副長の鈴木にする杉山。
「高度8万……、81,000……時速2万4000に減速、更に慣性減速開始する。ローンチブースター異常なし。全機、ローンチ・メイン・ブースター(主力噴射エンジン)停止。」
「全機メイン・ブースター停止。アイドルー(待機)。」
( シュシュシュシュー、ゴンッ! )
オービター最後尾の、強力なロケット・エンジンから噴射する6本の鋭角な噴射炎が止まった。
「2番機(クノイチ・ゼロ)から12番機(エメラルド)まで、メイン・ブースターのアイドルー確認。」
「よし。」
地球のまだ衰えぬ重力によって、急激な慣性制動が始まるオービター。
その減速による強烈なGを感じさせない動作で、発令する杉山機長と、補佐する鈴木副長のベテラン2人。
テキパキと計器類を確認して報告する鈴木副長だった。
「ノーズコーン・スラスター(鼻先の制御噴射ロケット)F1からF8、L1からL7、R1からR7異常なし。」
「よし。全機報告せよ。」
「えー、2番機から12番機全機報告受信。全機、ノーズコーン・スラスター異常認められない。」
「よし。」
「全機、EI(大気圏再突入)前再始動スターター1800℃で良好。全機サブモーター(大気圏内制御用ジェットエンジン)始動しました。」
杉山が鈴木を見てニヤッとする。
今回はバルトッシュ・カミンスキ中佐の第1訓練大隊、ジェシカ・スミス中佐の第2訓練大隊合同の13回目の千歳シーラスワンの急襲攻撃訓練なのだ。
それも2大隊最後の合同訓練なのであった。
この訓練後、正式に急襲攻撃部隊の一員として現在稼働している急襲攻撃4大隊に35名全員が正式配属される予定なのだ。
12機の訓練用武装オービターは、地上から挟角で打ち上げる(ロフテッド・ローンチ)。
そして成層圏のギリギリの高度で一気に宙返り(ビッグターン)をするのだ。
その後、地球に向かって狭角80度で大気圏内に突入して一気に目的地上空に急接近するのだ。
今回の訓練は、米国ハワイ島訓練場で急襲攻撃訓練を行う。
訓練用オービターと言っても40メートルの大きさがあるスペース・シャトルだった。
訓練で参加するのはこの12機の自衛隊オービターだけではない、射撃場上空にはモニタリングしているバックアップのシーラス大隊・大隊司令部が載る新型120メートル級の武装大型オービタ「通称:ビッグマム」4機と護衛するアメリカ空軍の戦闘機。
麗子・オースティン博士率いる医療チームが乗る2機の高高度ランデブー用の90メートル級の緊急医療オービター「通称:ビッグドク」が射撃場の高高度を旋回していた。
地上には2大隊分の最新鋭米陸軍と移動指揮・司令部が待機し、緊急医療チームなどシーラス本隊、米・陸海空軍などスタッフの総勢1,500名が参加していたのだ。
1度の訓練で小国、一国の国家予算をはるかに超えてしまうのだった。
膨大な費用の掛かる最新鋭兵器の軍事演習。
シラス加盟国軍が競って優秀なパイロットを千歳シーラスワンに送り込みたいのが良くわかる。
小国や赤貧国には、ローンチ・オービターによる急襲攻撃のための、高高度降下訓練などは夢の又、夢なのだ。
杉山機長以下全員が、深くコクピットシートに腰を当てた。
いよいよカーマンラインでのビッグターンが始まるのだ。
「カーマン・ラインまであと180秒。全機ブレイク準備。全機ブレイク準備。警報。」
復唱する鈴木機長。そして警報の操作をした。
クルーの各々がヘッドギアーの装着確認やシートベルトなど安全確認を始めた。
「全機ブレイク準備。全機ブレイク準備。警報。警報。」
( ビン、ビン、ビーン!ビン、ビン、ビーン! )
全オービターの機内に警報が流れた。この成層圏上層部(中間圏)でビックターン(宙がえり)を行い、一気に地上目掛けて大気圏に再突入するのだ。
機動モービルの中では、宙返りにかかるGに対して、身構えるパイロットたち。
その中でも小林小隊は多少、他の訓練小隊より余裕がありそうだった。
「ルオッ!耳は大丈夫か!」
「へ、平気だわさ。それよりきよし、また寝てるけど大丈夫?」
「もう、俺達は、他に先駆けて12回、だからもう25回目の訓練かぁ。今まで寝たままで大丈夫だったからな!はははっ。シー(椎葉きよし)は夢の中で宙返りするんだろう~はははっ。」
「もう、きよしのやつ、今度は絶対!機体パージまで起きてるって言ってたクセにっ。また、訓練終わったら、なんで起こしてくれないの~もう!ってふくれるんじゃないの!はははっ。大笑いだわさ。」
「ホント、メンドーなヤツ~!なっルオ。はははっ!」
小林、ルオ、そして、寝ているきよしなど、全ての機動モービルHARMORのコクピット内でブレイク警報が大音量で鳴り響いた。
( ビン、ビン、ビーン!ビン、ビン、ビーン! )
「あと150秒!もうそろそろ、ググ~ガクンッ!グワ~ッってくるぜ。気張れよ!パールバティ・ワン!」
「了解!ヴァイシュラーヴァナ(毘沙門天)!小隊長!」
緊張するヴァイシュラーヴァナ(毘沙門天)の小林機とパールバディ・ワンのルオ機だった。
その時、警報が止み、通信チャイムが鳴った。
( ピリンピリンッ。ピリンピリンッ。 )
全機オープン回線の始まるチャイムだった。
「なんで?なんだべ、このタイミングでオープン回線。」
怪訝な小林。そこに、御舩がモニターに現れた。
「えっ?御舩閣下。ルオ?なんだべ。」
「どうしたんだわさ。えっ何っ?」
目を細めてモニターを見る小林とルオだった。御舩少将が大声で話始めた。
「きよし・椎葉少尉!」
( はぁい? )
首を傾ける2人だった。
全HARMORのコクピットでもパイロットたちが頭を傾げた。
各オービターコクピット内ではビッグターン準備を進める全オービター・パイロットたち。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる