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第8章 地獄のカップル。
第3話 サムライの名は小林未央(みお)。
しおりを挟む( バシューシューッ!ドシンッ!)
( シューッ!ドシンッ!)
ようやくコマンダーのトミー・ランカスター大尉の「オストリッチ」と、小林の「バイシュラーバナ」が降りてきた。
( バシューシューッ!ゴンッ!)
最後にジュリア・T・ジャクソン大尉の「コーンボウラー」がエアー噴射で降りて来た。
3機のコマンダー・HARMORが揃ったのだ。
コマンダー・HARMORがジェシカたちによって立てられた「エアロシェル」に自機との接続作業を始めた。
接続作業を終えると、終える順番にアタッカー・HARMORや、スナイパー・HARMORに3Dマップとアグレッサーと味方のリアル画像が送られて来た。
既にオービターから射出され、スナイパー用のエアロシェルに寝そべるスナイパー・HARMORのコクピット内。
色んな角度で表示を切り替えて確認作業を始めるスナイパー・HARMORの「パールバディ・ワン」の黄ルオ少尉がいた。
「うわー、ブリーフィングルームの映像と、頂いたデータと全く違うんだわさ。やってくれるねアメさんだわさ。」
ルオが同僚の2機のHARMORのコクピット映像をみると、ヘッドギアの中で顔を真っ赤にして確認作業をするリリアナ・ヒューズ中尉が目に留まった。
ルオと同じく地表状況や敵のレーダー施設など相違箇所の更新作業を急いでいた。
でもそのリリアナの仕草がなんとも可愛らしかったのだ。
可愛らしくて、ルオは見つめてしまった。
お人形さんのような白人の女性と同じポジションで仕事をするのが初めてだったのだ。
椎葉道場では、欧米人の超美人たちのお姉さまたちと稽古をしたり食事をしていたが、みんな年上か師範ばかりで、どちらかと言うと、きよしと同じいじられキャラ気味だったかもしれない。
スッと長い金髪の眉毛。
大きな目と長いまつ毛。
透き通るような白い肌……。
「あ”っ!いかんいかん。こんな時に。」
自分に気がついてデータ更新作業を急いで再開を始めるルオだった。
そんな空と、地上の現場だった。
だが、訓練開始2分後には、訓練場はすでに大混乱を呈していた。
コマンダー・HARMORが全ての作業を終え、各種探査派の準備を始めたが、アグレッサー部隊の先生たちもだまってはいない。
コマンダー・HARMORの「オストリッチ」が、長距離から狙われていた。
敵のスコープに浮かぶ「オストリッチ」機。
そのパイロットのトミー・ランカスター大尉。
「よし、全リンク、リンケージ終了。正常稼働中。よしよし!VSV(バイシュラーバナ:小林機)こちらOSR(オストリッチ)、全ソナーリンケージを完……。」
( ビビッ、ビビッ! )
「あ!やられた!」
(……こちらVSV。どうした?オバー?…… )
ランカスター大尉の「オストリッチ」が報告する。
「こちらOSR、攻撃を受けた模様。全ソナーリンケージは正常終了確認。カピー?被弾箇所を確認する。VSVは全リンケージのチェックを。CNB(コーンボウラー)はOSA担当領域のバックアップを検討せよ。オーバー。」
今度は、このコマンダー・HARMORの統合リーダーのジュリア・T・ジャクソン大尉が答える。
( こちらCNB、アイカピーザッ。OSAの担当領域のバックアップを検討する。ウィルコ。OSAの被弾報告せよ。機体ダメージのバックアップは可能か。オバー。 )
「CNB、被害報告了解。カピー。」
ランカスター大尉が自機のAIの「オストリッチ」から報告を受ける。
「オストリッチ?被害報告をせよ。」
( はい大尉。頭部カメラ全損、右ショルダーアーマー部の全破損。中破判定です。 被弾箇所のダメージコントロールはできません。 前方の視界ゼロ。右アーム全箇所、および装備は規定により使用出来ません。 )
モニターに映る被弾および使用不能領域を確認するランカスター大尉。
頭部全域と右肩から腕全体が赤く点滅している。
急に顔が真っ赤になって怒った。
「OMG!ん、ん……。シ○ツ!」
小林とオストリッチのやり取りの最中、オストリッチを狙撃したアグレッサーに対し、すでにチャーリー・チームのルオとリリアナがカウンター狙撃を開始していた。
ルオはアグレッサー・HARMORの胴体部命中で大破ポイント獲得。
リリアナはコクピット部命中で完全停止の高ポイントを獲得した。
ポーランドのKWコスモスのトップガンも黙ってはいない。
ルオのカバーショットで、バルトシュ中隊のメインスナイパーのレオン・ノヴァック中尉が、大破したアグレッサー・スナイパーHAMORのトドメを刺した。
それもチームエリア外の長距離狙撃で、完全撃破の高ポイントを獲得した。
味方のスナイパー・HARMORたちも好成績で序盤をスタート出来たのだ。
しかし、ここであきらめないアグレッサー部隊の先生たち。
やけくそになって行動を開始した。
登録外装備使用の減点覚悟で、アタッカー・HARMOR3機を軍の運搬用大型トラック3台に乗せてリモートコントロールで運転。訓練場を迂回して来たのだ。
そのトラックを小林たちの「エアロシェル」の簡易ソナー基地の背後に付けた。
どうやら、コーンボウラーとバイシュラーバナは中破したオストリッチのカバーをしていて、トラックを捉えていた動的探知レーダーの警告に気が付かなかったのかもしれない。
「あはは!お嬢ちゃま、お坊ちゃまたち。甘いですぜぇ。ここは戦場だよ。機械なんてイジっててはだめだよ。あはは!3機の虎の子の訓練機、撃ち取ったりー!行くぜ、イレブン(11A)!」
一斉にトラックの荷台から背中のバーニアを吹かして飛び上がる3機のアタッカー・HARMORの最新型「ファイティング・スー」。
( バイン!ドババババーッ! )
( バイン!ドババババーッ! )
( バイン!ドババババーッ! )
「あはは!了解セブティ(17A)!急襲の冠は君たちだけでない事を教えてやるぜ!ヒーハーッ!」
「イレブン、セブティ!Open ~fire, fire, fire!(撃て、撃て、撃て!)」
荷台から飛び上がりながらレーザーを無造作に撃ち始める3機のアグレッサー・アタッカー・HARMOR。
適当ながらも数発がコーンボウラーにヒットした。
コーンボウラーの脚元にいるパワードスーツWALKERの審判が小破判定を下した。
その時、小林未央の目が光る。
コクピットの電源を即座に落とし、同時に操縦席正面のコクピット・シールド・バイザーを開けたのだ。
椎葉繁新格闘道場の師範級のサムライが目を覚ましたのだ。
なぜ普段メガネをしているか分らないが、夜目と遠目が効く小林が邪魔な明かりや障害になる正面のバイザーを避けたのだった。
( ギィ……ガタン! )
開けきるHARMOR胸部のコクピット・シールド・バイザーだった。
おかしな行動に気が付く女性のコマンダーリーダー、ジュリア・T・ジャクソン大尉。
小林未央を制止するため叫んだ。
( Hey! Kobayashi, what the hell?!「ちょっと、こばやし!あんたなにしてんの?」 )
しかし、そんな地上でのやり取りを知らないスナイパーがしっかりトレースしていたのだ。
リリアナが飛び上がり、着地して走り出す3機をスナイプした。
( ビッ、ビッ、ビッ。 )
暗闇の中、高高度の上空から地上目がけて光るオレンジ色の3本の筋。
しかし、動く標的のスナイプはダイブする降下中のスナイパーには非常に難易度が高いのだ。
リリアナは3機へ連続射撃をしたが2機をハズした。
ただ、命中した1機は下腹部命中で稼働不能ポイントをゲット。
「チクショー!」
言い出しっぺのエイト(8A)が稼働不能状態になり、地面に叩きつけられた。
( ドシーンッ!ザザザーッ。 )
真っ暗闇の地面を地煙を上げて滑って止まった。
「シ○ツ!」
悔しがるエイト(8A)ことAGR-8Aのアグレッサー・アタッカー・HARMORの「ファイティング・スー」の先生だった。
すかさずルオが、リリアナが外した2機をカバーショットをした。
1機(11A)のコクピットを撃ち抜いて完全停止のポイントを獲得したが、残念ながら最後の1機AGR-17Aのアタッカー・HARMORを外してしまった。
「あ”ーっ!ハズしてしまったんだわさーっ!ひゃーくやしんだわさー、もう!」
なぜか、そんなルオが映るモニターをクスクス笑うリリアナ。
リリアナに気が付いて照れるルオ。
ところが、その外した1機にコマンダー・HARMORが走って近づいて行く映像が入って来た。
小林のバイシュラーバナ(VSV)だった。
「はぁい?」
首をかしげるルオとリリアナだった。
漫画の見過ぎなのか、時代劇の見過ぎなのか。
ショート・ヒート・ソード(短剣)扱いのレーザーパドルを両手に持ち、胸の前にクロスして走るコマンダー・HARMOR。
1機、プレーン状態で180億円の新型HARMOR「シルフ・ZERO」でアグレッサー・アタッカー・HARMORに立ち向かう我らがサムライ、小林未央19歳。
あっけにとられるコマンダー・HARMORのトミーとジュリア。
小林機がいた所には、新型50ミリ中距離速射カノンなどの沢山の飛び道具が、使えばいいものをそのまま置き去りにされていた。
「なんで?」
「はあい?」
走り込む2機はチキンレースと化した。
( だだだだだだだだだだっ!)
「このクソガキーッ!俺に勝負だとぉー。オッチャンたちをなめんじゃねー!うりゃーっ!」
( だだだだだだだだだだっ!)
「チェストー!」
そして交差するセブティとバイシュラーバナ。
(( シュキーンッ! ))
止る2機のHARMOR。
暗闇に立ち昇る地煙。
次第にアグレッサー・アタッカー・HARMORの電源が消えていく。
その足元ではパワードスーツWALKERの審判が判定を下した。
( AGRの完全破壊!勝敗は「VAV」のバイシュラーバナ! )
アグレッサーの核融合電池アッセンブリー部をショート・ヒート・ソードが貫いたとの判定で、小林側バイシュラーバナの完全破壊のパネルが上がったのだ。
苦笑いのコマンダー・HARMOR、上空のスナイパー・HARMORのパイロットたち。
全く必要の無い白兵戦に冷笑気味だった。
「未央、えぇ……。あははは。」
「チェストって。あははは。」
僚機たちは笑うしかなかった。
撃破されたアグレッサー・アタッカー・HARMORの3人のパイロット。
倒れていたHARMORは立ち上がり、停止した2機のHARMORのコクピットに電源が入る。
「チクショー、なんで奴らに分かったんだ。訓練開始10分でこのザマか。」
「ははは!エイト(8A)、今までの実践経験も、訓練も全てパーだな。全く通用しない新時代の幕開けだな。俺たちはもう、用無しの老害だ!あははは。空から陸から常に監視されているんだな、これがまた。衛星のようにドン臭くなく、しかもリアルタイムでだ。」
「俺たちの、5年間はなんだったんだ。1機のコマンダーには、なんとか言い出しっぺのお前(8A)が数発を当てたが、2人とも。あのソードの持って走ってきたヤツ、シールド開けてたぞ。絶対コクピット・シールド開けてた。なんで俺が見えるんだ。そして正確に俺様の電池(核融合発電機)の的のマークをソードで差しやがって。真っ暗闇でどういうトリックだ。白兵戦なんてローマンから聞いてないぞ。まったく。」
「マジか?セブティ。マジか?」
「んな、バカな。セブティ、頭に血が昇り過ぎたんじゃないか。あはは。裸眼って。あはは!目にVG(暗視ゴーグル)仕込んでんだろ。なんせ日本人だし。」
「あー、マジだって。なんでモニター使わないで裸眼で小林は見えるんだ?それに交差するって相当なスピードだぞ。」
「ちゃうがなー。小林はサムライってかニンジャの末裔なんだろ。あはははっ!マザーオービターが(ニンジャ・ゼロ)だっての。」
「あ”ー。そうだ。ニンジャって。あははは。」
本部テントの本部司令エリア。
3人の会話が筒抜けで、手を叩いて笑う士官たち。
その士官をにらむ女性上級士官。
目が合って咳払いをして真面目な顔でごまかした。
女性上級士官が、いつまでも退場しないでダラダラしゃべる3人のパイロットにシビレを切らせたのか、通信に割り込んだ。
( ビビー!ゴホン。あのー、お楽しみの所悪いがAGR-8A、並びにAGR-11A、AGR-17A、3機とも撃破だ。直ちに後退せよ。 オーバー。 今の会話は全てオープン回線だ。いいか直ちに後退せよ。)
「オ、オー。ゴホン、ゴホン。」
「シ○ツ!クソ!あ!ゴホンッ。」
「ふっ。あはは!先生たち。出番は終わりましたよ。」
( ビビー!聞いているか3人とも!オバー。AGR-8A、11A、7A、デュユカピー?)
本部テントの中で、真っ赤になって笑うのを我慢していたスタッフたち。
我慢できなくなり、噴き出した。
(( アハハハッ! ))
(( ガハハハッ! ))
そんな本部を見渡して怪訝な顔をして腕組をする女性上級士官だった。
「ははは……はいはい聞いてますよ。こちらAGR-8A、本部了解。ロジャー。フン!……ビ○チ!」
「オーマイ、ゴッシュ……。あら?本部からか。えー、こちらAGR-11A、ロジャー。現場から退場する。」
「シッシッシ○ツ!……アイカピーザッ。こちらAGR-17A、ロジャー。」
しょんぼりトラックと共に安全エリアに後退する、ベテランのアグレッサー・アタッカー・HARMARの3機だった。
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