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第19章 バトル・オブ・千歳。Tactical Impossible!(戦術的不可能)
第12話 月裏からの通信とアナログ回線。
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きよしとルオたちと同じ時間。
E-CIM(恵庭シムトック)の岩井宙空将たちも、雑音混じりのルオとリリアナのTER通信を聴いていた。
依然、ノーラ・システムがダウンしたままなので、アバターのレッド・ノーラとブルー・ノーラはマネキンのようにポーズをとったまま止まっている。
システムダウンからの時間を示すカウンターが全天周モニターの下に表示されている。
まだ2分も経過していなかった。
立ち上がった岩井宙空将は、斎藤3等陸佐を見てから腕を組んだ。
足立大佐はモニター下のコントロールエリアに出向て、自衛隊スタッフと共に、全道(北海道全域)の自衛隊部隊と連絡を取り合っていた。
その時、旧自衛隊回線を通じて北米衛星のティアマトから戦術分析によるデータ通信がアナログデータで送られてきた。
NATOデジタル圧縮コードのようだった。
気がつく足立と自衛隊スタッフたち。
ヘッドホンの音を足立に聞かせた。
「……これは。なるほど、去年の演習を思い出す。浜田1尉できるか。」
「はい、大佐。すでにアナログデータのデジタル・エンコーディング(翻訳)を始めました。」
「よし!」
後ろにいる岩井に振り向いて報告する足立大佐。
「岩井司令!ティアマトからデータ来ました。(大佐、エンコーディング終わりました!)よし!浜田。岩井司令、戦術出します。」
「うっし!了解しました。」
岩井は飛び上がるように座りかけた椅子から立ち上がり、画像が止まったままの巨大な全天周モニターの正面を見上げた。
「なんだ、なんだ……。北米から直接データ転送って。足立大佐お願いします。」
CDCルームの別室のチームや奥のブルー戦区(防空戦区)など、全員が集まり全天周モニターの正面を注目した。
千歳の現場を表した味方、敵の配置を表した戦術分析広域地図だった。
( おぉーっ )
また、自衛隊スタッフが何か自衛隊回線からの通信を受けた。
「え?はい。そうですが……電波が1秒ほど遅れるって?……えっ?はい。わたし?私は紺野です。はあい?ちょちょ、ちょっと、お待ち下さい……」
インカムのマイク部を押さえて、岩井宙空将に、大声で叫ぶ自衛隊スタッフ。
「あ!岩井閣下!マスタームーンのノーラリー、マーなんとかシーラスという女性からです。」
「なに?」
すぐ気がつく足立大佐。
「なに?女性からなんだ?ん?」
ピンときてない岩井。
「あ、あ、すみません。突然日本語で一方的に女性がしゃべるもんですから、受け答えしてしまいました。」
スタッフの紺野は、超特級の機密回線なので安易に受けてしまった事に、叱責を受けるものと思っていたが、問題はそんな小さな事ではなかった。
イラつく足立大佐。
「紺野陸佐!早く内容を言え!」
「いや、あの、い、い、いい、岩井ちゃんにつないでって……ふぅ。」
驚いて目を合わせる岩井、足立。
やっと理解した岩井。
そして斎藤だった。
足立と岩井が至急、自席に戻った。
アナログの旧自衛隊緊急回線でなんと、月裏のノーラのオリジナル・コアシステムから、ノーラの自声で直接音声通信をしてきたのだ。
地球上のノーラのブランチ・システムはこの恵庭シムトックの最下層のスパコンに収まってはいるが、オリジナル・コアシステムは、第1部作と第6部作上巻で紹介した「ジェーンの塔」と地球側に呼ばれる、ネイジェア星域皇国の古代ジャンプアンテナ地下にノーラの遺体と共にあるのだ。
そのオリジナル・ノーラからの通信だったのだ。
だから、『電波が1秒ほど遅れる。』で、月からの通信と言う事の全て分かった岩井、足立、斎藤だった。
月からの電波は正確には1.3秒かかるのだ。
岩井が叫んだ。
「通信!館内オープン回線で!」
( 館内オープン回線に切り替えます。 )
岩井は、システムダウンで不安になっているE-CIM全員にノーラの声とのやり取りを、聞こえるように配慮したのだ。
岩井のインカムマイクのノイズが入る。
( キィーンザザザッ。キィーン……)
岩井たち3人がインカムを装着した。
ノーラがごちゃごちゃ喋っていた。
( ……ちょっとぉ岩井ちゃん?聞こえる?おーい…あら?さっき通信のコン(紺野)ちゃん出たのにぃ。おーい、鈍臭い岩井ぃー聞こえるかぁー……あれ?おーい。ノーラですぞぉ~、かぐや姫様ノーラだょ~。……あら、なんで? )
全てのスタッフがニコニコし始めた。
口に手を当てて笑いを堪える斎藤3等陸佐。
焦ってしゃべり始める岩井。
「あ、あ、あ。ノーラ顧問聞こえてます。感度良好。あらハウリングしてる。)ハウリングしてる。)してる……」
( 岩井ちゃん?ちょ、すぐに喋らないで。電波がそっち行って月に帰るまで2.6秒かかるから。ハウリング起こしてイライラするから。わかった? )
「あ、はいはい。)あ、はいはい。)あ、はいはい……」
「ハイは一回!すぐしゃべらない!」
「……はい。)はい。)はい……」
声が入らないように横を向いて笑う足立や斎藤。そして部下の事務武官たち。
( ククククッ! )
( めっちゃヤバい、あはは……。 )
斎藤にもらったタオルでひたいの汗を拭う岩井。
「……宜しい。岩井ちゃんたち、私が一方的にしゃべるから黙ってて。あいづちとか無しで。」
「はい。あっ、)はい。あっ、)はい。あっ……」
慌てて口を押さえる岩井。
ジロッと見る足立と、斎藤。
苦笑いで、タオルで汗を拭う岩井。
「……今、敵はネイジェア星域皇国共通の皇室警備用通信波を悪用して千歳地区に流しているの。発信場所は宙空ステーション北西部。」
声の代わりに頷くスタッフたち。
「これは、半径15キロ圏内の微弱な短波。先程ルオちゃんのパールバディ・ワンが21800メートルでエアロシェルを展開、降下開始。」
「……。」
「岩井ちゃん、おわかり?高度15000メートル時点でパールバディの怪電波のジャミングが解けたの。そこで私、オリジナル・ノーラと接続。この自衛隊回線を知ったワケ。色々、ルオちゃんのAI、レディスラッシュと情報交換もしたわよ。その現況を絵にした。まずは見て。たった1~2分で敵の戦術配置が変わってる。」
感心して無言でうなづくスタッフたち。
そして、ノーラは戦況の復習を兼ねて、戦術図を表示して短時間で説明をした。
宇宙での戦闘状況、苫小牧市占領区の空爆後の現状とチーム内方との奪回作戦の進捗状況、洞爺・支笏臨時避難所の市民状況、オホーツク海に出現したロシア原潜と武田稔と追跡する椎葉シゲルと情報特務科別働隊と別海シムトックの現場を説明したノーラ。
これで、恵庭のノーラ・システム停止から3分が経過した。
「……ありがとうございます、ノーラ顧問。)ありがとうございます、ノーラ顧問。)あり……」
「やはり敵は核融合電池を最大値で発電して怪電波を発信した可能性。これ、出力曲線同じでしょ?」
モニターには、ほぼ同じ曲線を描いたグラフが表示された。初期段階ではMAXパワーで鋭角な山を描いているが、直ぐに緩やかに降下しているグラフだった。
それは核融合炉の最大発電の電力と、現在の怪電波の発信出力の曲線だった。
「この発信元の犯人、まぁ誰かは判ってるでしょう、ね?岩井ちゃんたち。」
説得に応じなかったハイシェ(宋小校)と、直ぐ合点が効いた岩井たち。
3人は目を合わせて頷いた。
「とにかく核融合に関して超の付くド素人。核融合炉自体、通常運転が最大値なのにリミッター外して無理してるから限界を超えたアッセンブリー類は溶解を始めてるはず。あと2分程で電波は解けるわ。臨戦体制で待機だよね。うふふっ、連絡以上。ピュン♪……プープープープー……。」
目をパチパチする岩井。
「あら……。」
目を閉じて、一瞬考えてから指示を出し始めた。
「よし、全スタッフ!臨戦体制で待機!システムが戻るぞーっ!」
( はいっ! )
( システムがもどるぞー! )
( よっしゃー! )
敬礼してから一斉に持ち場に戻るE-CIM、恵庭シムトックの全スタッフたちだった。
E-CIM(恵庭シムトック)の岩井宙空将たちも、雑音混じりのルオとリリアナのTER通信を聴いていた。
依然、ノーラ・システムがダウンしたままなので、アバターのレッド・ノーラとブルー・ノーラはマネキンのようにポーズをとったまま止まっている。
システムダウンからの時間を示すカウンターが全天周モニターの下に表示されている。
まだ2分も経過していなかった。
立ち上がった岩井宙空将は、斎藤3等陸佐を見てから腕を組んだ。
足立大佐はモニター下のコントロールエリアに出向て、自衛隊スタッフと共に、全道(北海道全域)の自衛隊部隊と連絡を取り合っていた。
その時、旧自衛隊回線を通じて北米衛星のティアマトから戦術分析によるデータ通信がアナログデータで送られてきた。
NATOデジタル圧縮コードのようだった。
気がつく足立と自衛隊スタッフたち。
ヘッドホンの音を足立に聞かせた。
「……これは。なるほど、去年の演習を思い出す。浜田1尉できるか。」
「はい、大佐。すでにアナログデータのデジタル・エンコーディング(翻訳)を始めました。」
「よし!」
後ろにいる岩井に振り向いて報告する足立大佐。
「岩井司令!ティアマトからデータ来ました。(大佐、エンコーディング終わりました!)よし!浜田。岩井司令、戦術出します。」
「うっし!了解しました。」
岩井は飛び上がるように座りかけた椅子から立ち上がり、画像が止まったままの巨大な全天周モニターの正面を見上げた。
「なんだ、なんだ……。北米から直接データ転送って。足立大佐お願いします。」
CDCルームの別室のチームや奥のブルー戦区(防空戦区)など、全員が集まり全天周モニターの正面を注目した。
千歳の現場を表した味方、敵の配置を表した戦術分析広域地図だった。
( おぉーっ )
また、自衛隊スタッフが何か自衛隊回線からの通信を受けた。
「え?はい。そうですが……電波が1秒ほど遅れるって?……えっ?はい。わたし?私は紺野です。はあい?ちょちょ、ちょっと、お待ち下さい……」
インカムのマイク部を押さえて、岩井宙空将に、大声で叫ぶ自衛隊スタッフ。
「あ!岩井閣下!マスタームーンのノーラリー、マーなんとかシーラスという女性からです。」
「なに?」
すぐ気がつく足立大佐。
「なに?女性からなんだ?ん?」
ピンときてない岩井。
「あ、あ、すみません。突然日本語で一方的に女性がしゃべるもんですから、受け答えしてしまいました。」
スタッフの紺野は、超特級の機密回線なので安易に受けてしまった事に、叱責を受けるものと思っていたが、問題はそんな小さな事ではなかった。
イラつく足立大佐。
「紺野陸佐!早く内容を言え!」
「いや、あの、い、い、いい、岩井ちゃんにつないでって……ふぅ。」
驚いて目を合わせる岩井、足立。
やっと理解した岩井。
そして斎藤だった。
足立と岩井が至急、自席に戻った。
アナログの旧自衛隊緊急回線でなんと、月裏のノーラのオリジナル・コアシステムから、ノーラの自声で直接音声通信をしてきたのだ。
地球上のノーラのブランチ・システムはこの恵庭シムトックの最下層のスパコンに収まってはいるが、オリジナル・コアシステムは、第1部作と第6部作上巻で紹介した「ジェーンの塔」と地球側に呼ばれる、ネイジェア星域皇国の古代ジャンプアンテナ地下にノーラの遺体と共にあるのだ。
そのオリジナル・ノーラからの通信だったのだ。
だから、『電波が1秒ほど遅れる。』で、月からの通信と言う事の全て分かった岩井、足立、斎藤だった。
月からの電波は正確には1.3秒かかるのだ。
岩井が叫んだ。
「通信!館内オープン回線で!」
( 館内オープン回線に切り替えます。 )
岩井は、システムダウンで不安になっているE-CIM全員にノーラの声とのやり取りを、聞こえるように配慮したのだ。
岩井のインカムマイクのノイズが入る。
( キィーンザザザッ。キィーン……)
岩井たち3人がインカムを装着した。
ノーラがごちゃごちゃ喋っていた。
( ……ちょっとぉ岩井ちゃん?聞こえる?おーい…あら?さっき通信のコン(紺野)ちゃん出たのにぃ。おーい、鈍臭い岩井ぃー聞こえるかぁー……あれ?おーい。ノーラですぞぉ~、かぐや姫様ノーラだょ~。……あら、なんで? )
全てのスタッフがニコニコし始めた。
口に手を当てて笑いを堪える斎藤3等陸佐。
焦ってしゃべり始める岩井。
「あ、あ、あ。ノーラ顧問聞こえてます。感度良好。あらハウリングしてる。)ハウリングしてる。)してる……」
( 岩井ちゃん?ちょ、すぐに喋らないで。電波がそっち行って月に帰るまで2.6秒かかるから。ハウリング起こしてイライラするから。わかった? )
「あ、はいはい。)あ、はいはい。)あ、はいはい……」
「ハイは一回!すぐしゃべらない!」
「……はい。)はい。)はい……」
声が入らないように横を向いて笑う足立や斎藤。そして部下の事務武官たち。
( ククククッ! )
( めっちゃヤバい、あはは……。 )
斎藤にもらったタオルでひたいの汗を拭う岩井。
「……宜しい。岩井ちゃんたち、私が一方的にしゃべるから黙ってて。あいづちとか無しで。」
「はい。あっ、)はい。あっ、)はい。あっ……」
慌てて口を押さえる岩井。
ジロッと見る足立と、斎藤。
苦笑いで、タオルで汗を拭う岩井。
「……今、敵はネイジェア星域皇国共通の皇室警備用通信波を悪用して千歳地区に流しているの。発信場所は宙空ステーション北西部。」
声の代わりに頷くスタッフたち。
「これは、半径15キロ圏内の微弱な短波。先程ルオちゃんのパールバディ・ワンが21800メートルでエアロシェルを展開、降下開始。」
「……。」
「岩井ちゃん、おわかり?高度15000メートル時点でパールバディの怪電波のジャミングが解けたの。そこで私、オリジナル・ノーラと接続。この自衛隊回線を知ったワケ。色々、ルオちゃんのAI、レディスラッシュと情報交換もしたわよ。その現況を絵にした。まずは見て。たった1~2分で敵の戦術配置が変わってる。」
感心して無言でうなづくスタッフたち。
そして、ノーラは戦況の復習を兼ねて、戦術図を表示して短時間で説明をした。
宇宙での戦闘状況、苫小牧市占領区の空爆後の現状とチーム内方との奪回作戦の進捗状況、洞爺・支笏臨時避難所の市民状況、オホーツク海に出現したロシア原潜と武田稔と追跡する椎葉シゲルと情報特務科別働隊と別海シムトックの現場を説明したノーラ。
これで、恵庭のノーラ・システム停止から3分が経過した。
「……ありがとうございます、ノーラ顧問。)ありがとうございます、ノーラ顧問。)あり……」
「やはり敵は核融合電池を最大値で発電して怪電波を発信した可能性。これ、出力曲線同じでしょ?」
モニターには、ほぼ同じ曲線を描いたグラフが表示された。初期段階ではMAXパワーで鋭角な山を描いているが、直ぐに緩やかに降下しているグラフだった。
それは核融合炉の最大発電の電力と、現在の怪電波の発信出力の曲線だった。
「この発信元の犯人、まぁ誰かは判ってるでしょう、ね?岩井ちゃんたち。」
説得に応じなかったハイシェ(宋小校)と、直ぐ合点が効いた岩井たち。
3人は目を合わせて頷いた。
「とにかく核融合に関して超の付くド素人。核融合炉自体、通常運転が最大値なのにリミッター外して無理してるから限界を超えたアッセンブリー類は溶解を始めてるはず。あと2分程で電波は解けるわ。臨戦体制で待機だよね。うふふっ、連絡以上。ピュン♪……プープープープー……。」
目をパチパチする岩井。
「あら……。」
目を閉じて、一瞬考えてから指示を出し始めた。
「よし、全スタッフ!臨戦体制で待機!システムが戻るぞーっ!」
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