「メジャー・インフラトン」序章1/ 7(太陽の季節 DIVE!DIVE!DIVE!ダイブ!ダイブ!ダイブ!)

あおっち

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第6章 椎葉きよし課長 42歳。

第1話 astronaut's ロスト。(宇宙飛行士の行方不明)

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 南方戦線から118年後。

西暦2062年(令和44年) 6月21日(水)の朝、現在の地球。
 
 今年に入り、宇宙飛行士の謎の失踪が相次いでいた。日本でも3名の宇宙飛行士が消息を絶っていた……。
 
 姫路市、水曜日の早朝。
 青空の中、世界遺産の白鳳、姫路城がそびえていた。その白壁は清々しい6月の渡る青空にどこまでも映えていた。
 
 JAPAホテルの一室ではシャワーの音が聞こえる。
 誰も見ていない暗い部屋では3D空間モニターの地上波ニュースが流れている。
 
( シラス加盟国軍とJAXAおよび日本国軍、自衛隊の正式共同発表が昨夜、日本時間の午後10時にありました。先ほどの映像はその時の記者会見の模様です。現地記者です。田中さんっ? )
 
( ハ~イ!田中です。私、今、札幌にある丘珠札幌宙空ステーションのプレスルームよりお伝えしてます。PKSF国連平和維持宇宙軍の発表も只今ありました。JAXA研究員の鳳渚博士、岩国航空宙空自衛隊の吉田沙保里三等宙佐、日本国宙軍・三沢宙空防衛部隊パイロットのキャシー・柘植大尉の定時連絡が途絶えてから2週間たったとの事です。1週間前に月の監視衛星へ最後の定時連絡してから現在まで音信不通との事です。なぜ1週間も経って…… )
 
 シャワー室から身体を拭きながら大柄な男が出てきた。タオルで頭を拭きながらベットの上に大きな旅行カバンを放り上げた。
 
( 田中さん?最近各国のスペースパイロットの行方不明というか消息不明が多くなって来ましたね。そして彗星の突然の出現と関係があるんでしょうか。 )
 
( 第1組、第2組、そして第3組は彗星出現以前の行方不明ですので、彗星出現との関係は解りません。ただ色んな諸説があるのですが、どれも全く裏付けがありません。でも、どの機関からも原因究明の調査結果の発表が全くないんですね。もし今回も長期に渡り行方不明となればPKFS国連平和維持宇宙軍の新月面基地発足2年目、今年に入り、2月から続けて4組目の行方不明、消息不明になります。 )
 
( なぜ具体的に調査と報告が行われないんですか? )
 
( これはあくまでも推測です。NASAおよびJAXAの発表と、ネットで発表されたAXIS側の発表で推測するしかありませんが、今回も特にAXISとの交戦がなかったとの事です。その事から考えますと…… )
 
 一見痩せ型だが190センチ超えの身長に、細マッチョな体型。体の左半分が石膏の彫刻のように真っ白な体。太もも、特に背中、首から左脇にかけて大きく怪我をした跡が残る。男の名前は椎葉きよし(本名:椎葉清)。若い頃の彼は機動モービルのトップパイロットだった。
 
 現在は主に日本とヨーロッパを市場にする医薬品会社の営業マン。
 中華帝国連邦、通称チャイニーズアクシス(AXIS)との戦闘で左半身を大怪我をして軍を引退した。
 大怪我の左半身、それも左側の手足、背中からお尻までの左半身全体が異常に白い。
 
 シャワーから上がり、タオルを首に掛けベットへ座った。
 白い左手、左腕に色付きクリームを肘から指先に塗り、手の写真を写した薄いフィルム状の長い手袋を丁寧に腕を潜らせてからスマートハンドパット(通称:スマハンド)を装着。

( ピッシュッ! )
 
 装着と同時に腕フィルムが指先から手首のシワを再現するようにピッタリ吸引、装着された。
 いつもの事なのであろう、男は左右の手の色をチラッと見比べて何事も無いように洗面台に行った。
 ため息をついてから、テレビ画面を観てボヤいた。
 
「今度はキャシーが……。ふ~ん。」
 
 再びボヤキながら身仕度するビジネスマン。
 洗面台で鏡を見ながらワイシャツを着て、ネクタイをキュッと締める。
 
「柘植ちゃんと2人共って。夫婦で行方不明って。また何かあるな。」
 
 ホテルのドアを閉め、手引きの旅行カバンを引いて部屋を出た。
 透き通る青空の中を椎葉を乗せたタクシーが姫路・新リニア新幹線駅へと走った。
 
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